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(86)雑念

 生活する上で雑念がいて悩まされることがよくある。人はそれを煩悩ぼんのうと呼ぶ。まあ、煩悩が湧くから人生が楽しい訳で、煩悩が湧かないお坊さんのような人ばかりに世の中がなれば、これはもう、味ももない世の中になってしまい、面白くも何ともなくなる。^^

 とある繁華街の肉料理専門店の店前である。美味うまそうだろっ! と、食欲をそそるようなショーウインドウの数々の品書き写真が並ぶ。そのウインドウを見ながら二人のサラリーマンが立ち止まり、品定めをしている。

「サーロイン・・150g ¥3,000。…これにしますかっ!?」

「いやいや、それよかテンダーロイン・・100g ¥2,800の方が安くて美味そうだぜっ!」

 美味しい物を安く食べたいっ! という雑念が湧いたのか、先輩風の男がまどわす。

「はあ、そういえば…。では、これで…」

「いやいやいや、ちょっと待てっ! 200g ¥4,000のサーロインの量が多くて美味そうだな…」

「はあ…」

 後輩風の男は、『どれだって、いいじゃないかっ! こちとらっ、腹が減ってんだっ!!』と怒れる気持をグッ! と抑えて沈黙した。

「いやいやいやいや、額からすりゃ、150g ¥4,200のテンダーロインの方がいいか…」

 先輩風の男の食に拘る雑念は続く。そのときである。店主が店の中から出てきて、OFFと書かれた表札を入口ドアにかけた。

「すみません、お客さん。閉店時間なもんで…」

 二人のサラリーマンは、後ろ髪を引かれる思いで店前から立ち去った。

 雑念が多いと、思っていることがダメになる場合が多いから、抱かない方がいいようだ。^^


                  完

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