(85)事故
事故で人が助かるときとダメなときの違いを考えてみよう。助かる場合は必然的に、誰かによって、あるいは目に見えない何らかの力によって命が救われる・・ということを指す。ダメな場合はその逆である。孰れにせよ、事故に遭って助かる方がいいに決まっている。事故といっても、他人による場合と自分自身による場合とがある。^^
真夏の、とある海水浴場である。多くの海水浴客で浜辺は大いに賑わっている。そんな中、夫婦と三人の子供の五人家族がビーチパラソルの下で寛いでいる。
「去年、ここで水難事故があったんだ。皆、気をつけるようにな」
「はいっ!」
「はぁ~~いっ!」
「ふ~ん…」
上の長男、長女は素直な返事をしたが、下の五才になる次女は生返事を返した。
「もおっ! あなたが一番、危ないんだからっ!!」
母親はすぐに次女を叱りつけた。
その一時間後、心配していた事故が起きた。がしかし! どういう訳か、その事故は事故というまでには至らないただの事故で、事故ではなかった。詳しく解説すれば、水難事故というまでには至らないただの迷子になった事故で、両親の心配は同じだったが、助かる確率が全く、違っていたのだ。
「私が溺れたのっ? ふ~~~ん??」
発見されたあとの次女のひと言である。
迷子事故は、ほぼ100%に近い確率で助かるが、水難事故だと逆に非常に危険な確率が出る。事故といっても種々雑多で、様々(さまざま)な違いを見せるのである。^^
完




