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(78)意固地(いこじ)

 他のユーモア集でも取り上げたとは思うが、ここでは別の観点から起こしてみよう。

 意固地いこじとは、なにがなんでもっ! とこだわってやりげよう! とする気分である。やり遂げられるならいいが、やり遂げられない場合、意固地になれば時間がつだけで、いっこうはかどらず、挙句あげくの果てにはダメになったりボツになったりするから、助かるものも助からなくなる。^^ たとえば、ギャンブルで負けている時などがそうで、意固地になって勝とう! と意気込んだのはいいが、スッカラカンに負け、えたように肩を落として帰る・・という場合だ。意固地にならず、今日はダメだな…とあきらめ気分でやめれば、スッカラカンにはならず、帰りの駅で立ち食い蕎麦そばの二杯くらいは食べられたかも知れない訳だ。それも、けではなく天麩羅蕎麦をっ! ^^

 とある家庭の日曜日である。朝からアチラコチラと、夫が探し物をしている。かれこれ小一時間になるから、かなり意固地になっていると言わざるを得ない。

「ここに置いといた二千円札、知らないかっ!?」

「知らないわよ…どこか他に置き忘れたんじゃないっ!? 先に食べるわよっ!」

「ああ…妙だなぁ~。確か、ここに置いたんだがなぁ~」

「ふふふ…あなたに付き合ってらんないって、どこかに散歩にいったんじゃないっ!」

上手うまいっ! お足だけに歩くか…」

 妻のひと言がいたのか、少し頭が冷えた夫は意固地になるのをやめ、キッチンへと向かった。すると、視線に入ったたなすみに二千円札が、『私は余り使われてませんから…』とでも言うかのように、隠れるように楚々(そそ)と置かれていた。

「ははは…そうそう! 置いた置いたっ! 確かに置いたっ!!」

「あら、あったのっ? 散歩から帰ってきたのねっ!」

「上手いっ!」

 夫はふたたび妻をめながらテーブル椅子に座った。

 意固地にならなければ、案外と物事はスムースに進行して助かる・・というお話である。^^


                  完

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