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(39)糸(いと)

 いとは、いろいろな意味で使われる言葉である。単なる糸といえば裁縫さいほうの糸を思い描くが、手術で使用される縫合糸ほうごうし蜘蛛くもの糸、男女が結ばれる赤い糸など、他にもいろいろな意味で使用される。フフフ…金に糸目はつけんぞっ! などと時代劇で使われる悪い意味の糸もある。^^

 割箸わりばしほころんだワイシャツをい合わそうと、裁縫箱さいほうばこから針と糸を取り出そうとした。幸い、針はあったが、肝心かんじんの糸が残りわずかで、割箸の発想は頓挫とんざした。その日は勤務が休みだったこともあり、即席うどんをすすって食事を終えた割箸は町へ糸を買いに出ることにした。

 二時間後、とある町のとあるデパートに割箸の姿があった。

 割箸が衣類売り場を探し回っていると、有り難いことに遠く前方に糸の陳列台が目に入った。やれやれ、これで助かるな…と大仰おおぎょうに割箸は思った。割箸は無くなりかけていた糸巻きと同じような糸巻きを手にして、コレだなっ! と確信すると売り場のレジ台へと向かった。レジ台前には女性の店員が、私がレジ係です…と主張するような顔で立っていた。割箸は買い物籠を台へ置き、買おうとする糸巻きを取り出した。

「…35番でよろしいんですね?」

 瞬間、女性店員の言う専門的な意味が割箸には分からなかった。割箸は、『…はあ、まあコレでもちは切りませんから…』とは思ったが、そうとも言えず、無言でうなずいてスルー[通過]した。

 帰り道、35番じゃないとどうしよう…という、ひ弱な気分もいたが、まっ! いいかっ! と、Uターンしてき直さず、そのまま帰宅することにした。

 帰宅した割箸が同じ糸巻きかどうか? を確認すると、有り難いことに同じで、割箸の発想の糸は切れることなく、助かることとなった。

 まあ、糸は餅を切らず、助かるために存在するものののようだ。^^


                  完

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