(33)度(ど)
物事には度というものがある。この度を越すと、失敗したりダメになったりする確率が極めて高くなる。そろそろ売りどきだな…と思った株価が予想以上に高値をつけ、いやっ、まだ上がるぞっ! …と売らなかった結果、株価が急降下し、大損をした・・といったようなことだ。2点を得点したまではいいが、いけるぞっ! と度を越して攻めを続けた結果、3点取られて逆転負けを喫した・・というホニャララな試合も、まあその類いだろう。サッカーファンのお方ならよくご存知だろうが、そこはそれ、かつてのイタリア・チームのように1-7-2-1くらいの布陣でカテナチオ[閂]をかけたように引き、2点を死守する・・といった作戦だったら、あるいは勝てたかも知れない…とも思える。孰れにしろ、度を越せばロクなことにはならず、助かるものも助からない・・と言えるようだ。^^
とある飲み屋街である。二人のサラリーマンが細い路地を漫ろ歩いている。
「先輩っ! もう帰った方が…」
酔いの浅い後輩サラリーマンが、酔いの深い先輩サラリーマンに釘を刺す。
「ウィッ! なに言って$%$”…まだまだっ! もう、一軒っ!!」
完全に度を越しているのだが、当の本人はまったく自覚なく、意固地に主張する。
「そうですかぁ~? じゃあ、もう一軒だけですよっ!」
「ウィッ! ヨッシャ!! &%●#$○#”…」
しばらくして、二人は別の店へと入っていった。
その一時間後の同じ路地である。
「せ、先輩っ!!」
先輩サラリーマンは完全に度を越し、ノックダウン状態で地面に大の字で眠っていた。救急車で、その先輩サラリーマンが病院へ搬送されたのは、二十分後だった。
「残念ですが…」
急性アルコール中毒によるアノ世への旅立ちが医師から後輩サラリーマンに告げられた。
度を越せば助かるものも助からなくなる・・という典型的な一例である。^^
※ 2021年現在ですと、度を越せばPCR検査となります。^^
完




