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(32)争(あらそ)い

 人類の歴史はあらそいの歴史・・と言われる。確かに、有史以来、人類は数多くの争いを重ねて今日に至っていることは誰もが認めるところである。ただ、争いをして双方ともに助かることはない! と断言できるのも事実なのだ。この意味を述べれば、勝った方も敗れた方も、どちらとも争いの前の状態から失うものが出るからである。敗れた方の失ったものが勝った方より多いのは当然だが、かといって、勝った方に失ったものが無いのかと問えば、それは間違いで、争った以上は必然的に失うものが出る・・ということである。同じ争いでも、夫婦の争いは、犬も食わない・・ということで、まったく助かる話にはならない。^^

 とあるひと組の夫婦が痴話喧嘩ちわげんかめている。

「それは去年の話だろっ!? 今、そんなことはつめから先もないからなっ!」

「あらっ!? よく言うわね。じゃあコレは何よっ!!」

 妻が夫に詰め寄り、チェックメイト[将棋でいう王手]した。

「ソレ!? ソレはソレだけのもんさっ! 偶然、前の残りが入ってただけさっ」

 夫は一瞬、撤退を余儀なくされたが、それでも一歩も引かず撃ち返す。だが、妻も負けてはいない。

「あらあら・・すると何? このいい匂いもそのときの?」

 妻は、なおも追撃の手をゆるめることなく攻め立てる。

「んっ!? おお、そうさっ!!」

 夫は、いよいよ逃げ場を失い、追い詰められて返答するのが関の山となる。

「まっ! いいわっ! そうしときましょ! 今回だけは…」

 妻は、すんでのところで夫の命を助ける。

「ああ!」

 夫は助かったと一瞬、思ってホッ! とひと息つく。

「ただし、次はないわよっ!!」

 妻は用意していたとどめのひと言を発し、夫を降参させる。

 まあ、こんな争いなら、世界は助かるし、平和は保たれることだろう。^^


                  完

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