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(3)もうダメだ…

 何をしても思うようにいかなくなったとき・・そんな状況を人は万事休すと言う。別に万事でなく千事でもいいと思うのだが、まあそう言うのだからそうしておこう。^^ 万事休してもうダメだ…というとき、思ってもいないことで助かることにでもなれば、その喜びは途方もなく大きなものに違いない。今日は、そんなお話だ。

 昔々(むかしむかし)[once upon a time]のことである。とある片田舎に煮干にぼし村という小さな山村さんそんがあった。百姓の与平や村人達は、長く降らない雨に弱り果てていた。日照りがこのまま続けば作物が全滅する恐れがあったからだ。

「弱ったのう。ああ、弱った弱った…」

 少しも弱っていないような顔で、与平は村人達にそう言った。

「ったくっ! おめぇ~は、ちっとも弱っとりゃせんがっ!」

「んだっ、んだっ!」

 他の村人も与平の顔を見ながら異口同音いくどうおんにそう言った。与平が弱っていないのには一つの理由があった。与平には天からさずかった先を見通せる能力があり、三日もすればうるおいの雨が降ることがうに分かっていたからである。

「いやいや、弱っとるよぉ~、おらぁ、十分に弱っとるっ!」

 そう言う与平の顔を、いぶかしげに村人達は取り囲んでながめた。

 そうこうして、三日ほどが経ち、村の者達が待ち望んだ念願の雨が降りそそぎ、田畑を潤した。もうダメだ…と、なかあきらめていた村人達の喜びは一入ひとしおだったが、それに比べ与平の喜びは今一つ・・といったところだった。

 心底、困り果て、もうダメだ…と思っていたときに助かる喜びは格別だ・・という、どうでもいいようなお話である。^^


                  完

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