(25)ランクづけ
多くの人や物が存在すれば当然、個々に違いが生じる。ああ、あの人はよく出来た人だ…と言われれば助かるが、ありゃ、ダメだっ! 話にならんっ! と言われたりすれば、まったく助からないだろう。^^ こうした目に見えない評価の違いでランクづけが生まれる訳だ。
とある高校である。
「君ねぇ~、このランクじゃ、とてもとても灯大へは入れないよっ! 無理無理。全然、無理っ!!」
進路指導の長首は生徒の嘴を座らせたまま、無理を強調してそう告げた。
「はあ…、志望校、変えないとダメですか?」
「ああ、まあな…。ははは…進路指導の俺としては、だっ! お前のランクづけは下から三番目だから、まあ、変えてもらった方が助かるんだが…」
嘴は、『何が、ははは…だっ! 勝手にランクづけするなっ!!』と怒れたが、言い返せる訳もなく、思うに留めて頷く他なかった。
「分かりました…」
嘴は、小声でそう呟いた。
「悪く思うなよ」
「いえ、ちっとも。じゃあ鏡大にしますっ!」
「んっ! ああ…。そこなら受かるか…」
長首は『鏡大!? お前のランクで受かる訳なかろう!!』と怒れたが、そうとも言えず、仕方なく応諾した。
翌年の春、嘴は見事に鏡大に合格し、白鷺のように田畑の餌を啄ばんだ。
このように、ランクづけの結果が、必ずランクづけどおりになるという訳でもない・・ということだ。サッカーのチーム力が世界ランクで下から三番目でも、決して優勝不可能ではない・・ということだから、ファンやサポーターの方は気分的に助かることだろう。^^
完




