第3話 少女、(勇者)にナンパされる
こんにちは!こんばんは!村正です!(* ̄∇ ̄)ノ
更新遅れてスミマセン!頑張って書いていきます!
目の前の少女から落胆と鋭い殺気が滲み出ていた。
親が殺された。それを行ったのが誰かは分からないし何処でかも分からない。
けれどこれほど小さい子が憎しみを覚えるほどであれば、それはこの子の前で、無惨に、残酷に殺されたのだろう。
「復讐、したいか?」
「当たり前っ!!...」
俺の問に今まで抑えて居たであろう殺気と共に即座に返す。ヤバイ、チビりそう。
「それじゃ、こんなところで何をしてるの?」
「なにって...」
見てただけだがこの子には復讐など今のままじゃ無理だろう。
復讐を良いとは言わないが、だが悪いかと言われればそうじゃない。それで乗り越えられるかもしれないし、生きる意味を無くしてしまうかもしれない。
こうして俺が声をかけたのも。
「今の君は力がないから戦えないと理由をつけてるんじゃないかな?」
「知ったような口聞かないで!私は..私はっ!」
「今の君に全力で殴られれば俺は多分。いや、確実に死ぬだろう。ステータスは人一倍低いからな。」
「なにを、言って...」
「でも、俺が戦えば君は俺を殺すどころか逆に倒されるだろう。何故か分かるか?」
少女は口ごもる。目にも迷いが見られる。
でも、その眼の奥にある芯の根は揺らがない。
あぁ、似てる。あの頃の俺によく似てるな。
「覚悟、決めといた方が良いよ。難しいけど、だからこそ乗り越えたときに楽に──」
「ふざけないで!!なにも知らないくせに!おかぁさんも、おとぉさんも..忘れられるわけ...」
あれぇ~、そう捉えちゃうか。
女神さま?、あんたさっきまで興味無さげでしたよね!?ここぞとばかりのその目は止めてください!!
「違う違う、忘れろなんて言ってないさ、ただ──」
そのとき、村中に鐘の音が鳴り響く。
カン!カン!カン!カン!カン!カン!カン!カン!
それと共に男の叫ぶ声に周りの人の走り回る音が聞こえ始める。
「敵襲か?」
「そうみたいね、ユウヤ逃げた方がいいんじゃない?」
アウトレアさん...マジで女神?濡れ衣着せられるかもしれないからって..
「なに。」
「いや、何でも..」
女神さんの殺気以上に隣の少女からの殺気の方が強いな。さっきより膨れ上がってる。
「...っ...!」
そして茶色の双眸に殺気と怯えをのせていた。
「敵は?どんな奴?」
「え?...」
「どんな敵なの?」
少女は此方を見てくる。驚いた顔で。
始めて殺気などを出さずに向けられた双眸。それはあまりにも隙がありすぎて、
「ふっ、」
つい失笑してしまった。
カァァアと、顔を赤くした少女に睨まれる。
「あ、すまん」
後ずさると後ろから女神に押さえられ、そのまま腹を殴られた....いてぇ、なんてもんじゃねぇよ。
まぁ、加減はしてくれたみたいだがその顔は心底驚いていた。
そのとき「やわらかい..」何て聞こえたが気のせいだろう、気のせいなのだ!
女神にヒールを掛けて貰い、少女にもう一度話を聞いた。
どうやらここの村の近くに縄張りを形成している山賊が居るらしく、そこが毎回攻撃してくるらしい。
少女は山道を馬車で走行中襲われたそうで、ここへは助けてもらったのと同時に来たらしい。それもつい最近で。
「だから多分...私を奪いに来たんだと思う。」
この世界、いや、ここに来る前の世界であっても貴族の御令嬢や綺麗な女性は高く奴隷として売れると聞いた。
「なるほどなぁ、モテる女は辛いな。」
何て冗談で言ったらまた殴られた..
「学ばないわね...バカはこれだから..」
くそ、言い返せね!!何故だ!?
「あぁ、少女じゃ呼びにくいから名前教えてよ」
「........」
「........」
え、何二人して...そのジト目は
「.....ロリコンなの?」
「いや違うよ!?」
何でそうな...るか....。俺の会話が不味かったな、反省反省。
「まぁいいや、俺はユウヤと読んでくれ、剣士をしている。こいつはアウトレア。」
「自分で名前くらい言えます!アウトレアです。さっきも見たと思うけどヒーラーです、宜しくね。」
「ど、どうも。シーナ・ルミールです...弓士です..」
よし、自己紹介も終わったし。
「んじゃ、行こうか」
「え?ど、何処に..」
「何処にって、山賊来てるんだろ?復讐のチャンスだ。復讐、しないの?」
呆気にとられたような顔をする。
そしてすぐさま立て直し
「アホですか!バカですか!貴方のスキルじゃ勝てません!弓士の私でも殴れるのに...相手は私よりも強いのにっ!」
この世界じゃ、強い者に殴りかかると拳がやられる。
レベルが上がるとその者の纏う障壁が堅くなるのだ。障壁は目に見えないし感じることもできない(強い奴はたまに見える)。それを数段格下の者が攻撃すると弾かれる。そのためだ。
そしてシーナは俺を殴り、その柔らかさに気付いた。
それは自分よりもステータスが遥かに下であるということだ。
「だけどな、俺はお前、シーナよりも強いぜ?」
「何を言っ...てっ!?」
俺の抜いた剣はシーナの首本に当てられていた。
「これ、避けられたか?」
シーナにはこう見えただろう、俺が急に消え、気が付けば一瞬で首本に剣を宛がわれていたと。
「いつの、間に...」
ステータスは速さにも影響する。ステータスが格上の者の動きが見えない、何てこともあるくらいだ。
だが、
「べつにステータスじゃないぞ?」
俺がやったのは視線から身を隠して抜剣し、首に当てただけだ。
「まぁ、実力は見せた。戦うか戦わないかはお前が決めろ。後悔しない方をね。アウトレア行くぞ」
「貴方は馬鹿ですね、自ら死にに行くとは...」
アウトレアは愚痴を言いながらもついてくる。
向かう先からは鉄のぶつかり合う音と男や女の唸り声、悲鳴などが聞こえてきていた。
「私...は.......」
シーナ・ルミールの小さな口から発せられた声は騒ぎの音に消えていく
最後まで読んで頂き有り難う御座います!(_ _,)/~~
話はどう進んでいくのか..私には分かりません...笑
戦闘シーンなどもし良ければアドバイスなど頂けると嬉しいです!
これからも応援宜しくお願い致します!
*第二話改稿致しました*
*第七話改稿致しました*
いずれも人物の容姿等を追加致しました。




