第3話 消失
こんにちは!こんばんは!村正です!
今回の長さは普通くらいです...え?短いって?気のせいさ!ハハハハ....ハァ
次は、も同じくらいかなぁw序章が長すぎるw
それでは、最後まで読んでいただけると嬉しいです!宜しくお願い致します(_ _)
*前話(第2話)改稿致しました*
最後の部分を付け足しました。
白い柱が円形状に立てられ天井を支えている。
その柱の一本一本に隙間なく彫られた文字とその中心の床に彫られた幾何学模様が青く、淡く光を発していた。
その近くには二十名以上の人が白いフードつきのマントを羽織、集まり静かに言葉を発しそれに合わせるようにして光る力はをよりいっそう強まっていた。
ここはアナドゥフォレス王国、国の周りには白く大きな壁が聳え立ち、如何なる侵略者をも食い止める意思を感じさせる。そのなかにもまた壁があり、建てられた建築物の見た目で市民、貴族と分けられているのが分かる。
そしてそれらの中心に建てられた王城。
その姿は国の何処からでも見つけられ、威厳と気品さを醸し出していた。
そしてここはそのなかに作られた一つの部屋。
勇者を召喚する為の部屋である。
神からの神託を受け、勇者を送る神とのパイプラインとなる神聖な場。
今まさに神からの神託を受け、魔方陣に魔力を注いでいる最中である。
そこに二人の人物が現れる。
「状況はどうですか?」
二人のうち一人が近くにいた者に声をかける。
その声は透き通っているようで凜としてした。
「はっ、只今進行に問題は無く後は彼方(女神)からの応答待ちです。」
「そう。」
声からして分かる通り性別は女性だ。そしてこの国の女王である。
「母上、勇者様はこちらから御出になられるのですか?」
「そうよ、それと神様に少しでも近付ける機会です。目に焼き付けなさい。」
もう一人はこの国の王女だ。
兄、王子等は他国に留学している。歳も未だ幼く他国に唯一出ていなかった王女に勇者召喚という希な出来事を一目見せてあげようと王女が呼んだのだ。
更に言えば、人からかけ離れた存在、勇者との契りを籠むこともまた片隅にあるのだろう。
いくら待っただろうか、数時間たったのかもしれない。だがそのときは漸く訪れる。
「....っ、応答あり。」
場がざわめきだす。
柱の周りに立ち詠唱していた者達から急激に、王女にもそれが分かるくらいに魔力が中心に流れ出す。
床に彫られた幾何学模様の光が浮かび上がりその形を成していく。模様は回り初め渦を作る。
その頃には幾人かの人が魔力欠乏症により倒れていく。
「ての空いているものは倒れている者達を運びなさい。魔力に余裕のあるものは魔力を注ぎなさい!もうすぐで門は開かれます!」
二十名以上いた人は今や数人にまで減っていた。
しかしギリギリでか魔方陣は完成したようで術者から流れていた魔力は今や止まっていた。
「術式展開。」
「時空変動誤差無し」
「魔力供給量充分」
「術式安定、ゲート構築..」
魔方陣がよりいっそう輝きだし、魔力による風もまた強くなっていた。
「おかぁ様...」
膨大な魔力に当てられた女王が目眩を感じよろけだす。
この時の為に膨大な魔力で溢れる竜脈近くで訓練をしていたがそれでもなお酔ってしまうようだ。
「エルフィーナ、暫くの辛抱です。」
「は、はい。母上」
柱からは雷が生まれ魔方陣に向けて走る。
魔方陣はやがて一つの渦となり、その範囲を広げていた。
そして遂に
「扉が開きます!」
渦からは大量の魔力が溢れだしていた。
そして、神とのパイプラインは繋がりゲートは開かれる。
「ゲートオープ....っ!」
はずだった。
「っ!じょ、状況報告!!」
「魔力供給量以上無し!」
「術式及びゲートに以上無し!」
「時空変動...誤差あり!」
「メインゲートに何者かによる干渉を観測!歪みが生まれます!!」
「ゲートに歪みが!」
問題が急激に浮上した。しかしこれらの報告からすると問題があったのはこちらのゲートではなく勇者を送り届ける方、つまり神の方で何らかの問題が出たようだ。
「母、上?」
「...大丈夫です」
不安げに見詰めてくる娘に根拠のない返事を返す。
「....神よ、一体何が」
女王の呟きと共に、神とを繋ぐ渦から光が溢れ部屋全体を白く染める。
「「「「っく!!」」」」
その光と共に膨大な量の魔力が部屋全体にばらまかれる。
それはもし普通の市民が浴びようものなら死ぬ至るほどの量が。
魔力に当てられた王女を含む複数人が気絶し、残りの気絶までいかなかった女王お含む数人も意識を朦朧とさせていた。
そして光が消え、渦のあった場所に何かが舞い落ちてくる。
(あれは... )
それは一枚の、男用のパンツだった。
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「うぉおおあっ、ぐへっ!!」
「キャァアアアアアアアっ!!」
ドスン
視界が真っ白になったと思ったら浮遊感を感じ気が付けば空中に放り出されていた。
先ずは俺が落ち、そして女神が落ちてきた。俺の背に....やけに軽かったが。
「いつつ~、何処だここ。」
辺りを見回してみるとそこは広く広がる正に高野であった。
「ってててて、て...はっ!!ここは!?」
「いや知らんがな。」
「あ、貴方のせいで..って、え?誰ですか?」
「いや、俺も聞きたいよ。君誰?」
俺の目の前には約6歳程までに背が縮んだ女神がいた。
まぁ女神とは分かるのだが、多分俺も同じ状況かそんな態度を取ってきたので俺も乗った訳だ。
「いや、貴方本当に誰よ....」
....ん?
「いや、女神様私ですよ私!」
「いや、貴方なんて知らないし。てか何処かの世界の詐欺みたいな言い方ね。それよりなぜ私のことを女神だと知っているの!」
あれ?あれれれれ?おかしいぞぉ?反応がガチではありませんか?
「いや、女神さま?私先程まで喋っていた者ですけども?そんなにワカガエッテいますかね?」
「....ぁ、もしかして」
お、気付いてくれたか?
「貴方..もしかしてさっきの、魔王?」
「はい!そうですよ!思い出してくれましたか?」
「若返るも思い出すも、貴方、本当にあのときの魔王?」
「ん?それはどういうことでしょうか?」
「どうも何も貴方。姿、変わってるわよ。」
え?どういうことだ?若返る訳でもなく顔が変わっている?
「あの~、どういうことで?」
「あそこの水溜まりで見てきなさい。」
女神が指差す方を見れば小さな水溜まりができていた。
何はともあれ見てみろと言われるならば見てみようと水溜まで歩いていく。
力が無くなったからかやけに体が重く感じられる....ん?なんか股がスースーするな。
水溜まりにより顔を覗き込んでみる。
「.......え、?」
そこに映ったのは、黒い髪に黒い目、威厳など更々なく緩い目に小さな口。童顔と言われればそれまでの魔王として見慣れた顔などではなく....
その前の顔であった。
てか、なんかパンツないんだけど.....