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最弱勇者は最強魔王  作者: 村正/正宗
第三章 グラン森林
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第11話 偵察作戦 2

こんにちは!こんばんは!村正です!(* ̄∇ ̄)ノ

更新遅れ大変申し訳ないです!

「うぉりゃっ!」


グギャッ!


バイス含める三班一行は進むにつれ増えていくゴブリンを倒しながら洞窟に向かっていた。


「よし、終わったな」

「魔石取る?」

「いや、ここからは取らずに進もう」

「了解」

「分かった」


洞窟に近付くにつれ、ゴブリンの数は目に見えて多くなっていた。

体力の温存等も考え班を交代交代で戦って居たのだが今では一緒に戦うことも多くなっている。

何時も以上に何時何処から襲われるか分からず、その確率も倍以上になっていた。

そんな状況下での採取は危険だと判断しての事で皆もその事を理解し反対する者は居ない。


「それじゃぁ進むぞ」

「おう」

「はい」

「えぇ」


バイトの班の皆に一緒に行動しているヒドゥニーム達のチームも賛同の声を上げバイス等一行は洞窟に向けて歩きだす。



「バイスさん止まって」

「ん?どうした」


そう声を掛けたのは同じパーティーのキールだ。


「足音が聞こえる。走っているわね」

「何体だ?」

「...敵じゃないみたい。一人よ」


キールはそう言い足音がするという方向に向く。

何人かは回りを警戒しバイス達はその方向を見続ける。


.....ッザッザッザッザッザッザ!


暫くすると全員に聞こえるほどの足音が聞こえてくる。


草木を掻き分け出てきたのは二班のメンバーの一人だった。

その姿は傷だらけではあるが戦闘によるものではないと見える。

しかし防具の隙間から見える衣服が切れたりほつれたりしている事から余程急いで来たようだ。


「はぁはぁはぁはぁはぁくっ!」

「トーマス、水を」


バイス達の姿を確認すると同時に地面に倒れこんでしまった。

トーマスはバイスのパーティーメンバーの一人、クラスはアーチャーだ。


「バイスさん」

「飲め」


トーマスに木上から渡された水の入った革袋を手に渡す。


「ゴクゴクゴクゴク.....かはぁああ!ハァハァハァハァハ、助かった」


渡されたそれを口の端から溢しながらも体に流し込んでいく。

呼吸も少し落ち着いてきたようで顔色も戻ってきていた。


「二班のハズだな?何かあったのか?」


先程の異様なまでの急ぎ方に嫌な予感をひしひしと感じながらもハズに問う。


「っ!直ぐに村に戻るんだ!今すぐに!このままじゃ全滅だ!はっ!一班にも知らせなければ!」

「ま、待て!少し落ち着け!状況が分からん!」


バイスが問うと共に訳の分からないことを言いフラフラになりながらも立ち上がろうとしたハズを止める。


「くっそ、すまない。焦りすぎた.....だけど時間がない!」


異様なまでの焦り方に危機感を覚えながらも落ち着いて話を聞こうとする。

焦って動いても状況の分からない今直ぐに動こうとするのは無謀というものだ。


「先ずは何があった?」

「オークが出た」


この森にオークが出ることが無いわけではない。確かにこの辺りにオークの縄張りは無いとしても群れから逸れたオークが出ることがあるからだ。それにこの探索に出たチームのなかにオークと戦えない程弱いチームはない。だとすれば。


「どれだけだ?」

「.....三体だ」

「おいおい」

「マジかよ」

「ヤバイわね」


オークが三体出たということに皆驚きの声を上げる。

先程のオークと戦えない程弱いチームはないというのは一体と戦ってと言うことであり、それも無傷とは確実にいかず手痛い損害を受ける程だ。


「苦しいと思うが聞く、二班は、どうなった?」


バイスに答えたハズの顔は痛いほどに歪み、これまで見せなかった涙と共に自分以外全滅の事を口から悔しさ悲しさ、怒りと共に吐き出した。




「バイスさん....」

「バイスさん、撤退しましょう。一班には悪いけれど私たちまで全滅したら元も子も無いわよ?」

「バイス」


トーマスの口から二班がやられたと聞いた皆は撤退を促す。

少ししてバイスが口を開く。


「アド、トーマス。ハズを連れ村に戻りこの事を伝えろ」

「バイス....」

「バイスさん!」


バイスの伝えたいことを瞬時に理解した伝えられたアドとトーマスは反対の肥を出そうとするもバイスの続く言葉に遮られる。


「ヒドゥニーム達はアド達の護衛後、村の守りを固めてくれ。キールはすまないが俺と来てくれ、少しでも咲きの様子を見たい」

「...まぁ、仕方無いわね」


キールが賛成したことによりアドルフとトーマスは渋々受け入れる。


当然無謀だとヒドゥニーム達は声を上げたがアドルフ達の説得によりそれ以上は何も言わずただ頷くだけだった。


「バイス、危ないと思ったら直ぐに離脱しろ」

「分かってるよ、ムオタルクに宜しく頼むぞ」

「もしもってときは私が止めるから安心しなさい」

「バイス、キール無事でな」

「バイスさん、キールさん!戻ってきてくださいね!」

「先にいって待ってますよ!」


アド達に見送られバイスとキールは洞窟に向かって進み始める。




同時刻、ハドソン村北部防衛六班


「ふっ!ふっ!ふぅうっ!!」


ザシュ!ザッ!シュバッ!


グギャァアア!


「ふっ!」


ヒュンヒュン ドドッ!


グギャギャガヤギャ


「やぁああああっ!くんなぁあああ!」


ドシュッ!


ギュアゴッ!


「あのガキんちょ等すげぇーな」

「獲物取られる前に俺たちも行くぞ!」


ユウヤ、シーナ、アウトレアが森から出てきたゴブリンを倒していた。


「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、やっぱり、なれないな。それにしても....」


ステータスの下がった体は重く動かし辛く更に連続で動いていることで周りには気付かれていないが徐々に疲れが溜まり、動きが鈍くなってきていた。

そして森から溢れるゴブリンの数が徐々に増えていることもあるだろう。

そう、森から出てくるゴブリンの量が多くなっているのだ。


「こっち来んなって!言ってるでしょぉおおおう!」


グボギャベビャァアア!!


後ろで暇をもて余していたはずのアウトレアが戦わなければカバー出来ないほどに。


「やっぱりフラグが....」

「馬鹿なこと言って無いでさっさと私の分も戦いなさいよ!」

「あぶねえっ!?俺の近くでステッキ振り回すなぁあああ!」


そしていつも通りなんとも緊張感の無い二人だった。



「私も交ざれば......!」


ここに野望を抱く一人の少女が誕生した。


最後まで読んでいただき有難う御座います!

書く暇が無くなってきた....ただ二日に一話更新というスタンスは変えないつもりです!頑張ります!(* ̄∇ ̄)ノ

PV,ユニーク増え続けて頂きとても感謝です!

これからも宜しくお願いします!

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