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最弱勇者は最強魔王  作者: 村正/正宗
第三章 グラン森林
16/23

第4話 オーク戦少女の拳が唸りをあげる

こんにちは!こんばんは!村正です!(* ̄∇ ̄)ノ

あちぃですねぇ、台風が心配です。(´д`|||)

シーナが矢を射ると同時に俺とアウトレアが前に出る。


ガァアアアアアアアアッ!!!


シーナの射た矢がオークの足に刺さる。

痛みからか、それとも威嚇からか、頭に響く程の咆哮をあげる。


「くっ!」

「きゃぁっ!!」


前に出ていた俺とアウトレアはそれをもろに浴びる。

俺はそれを頭を振ることで耐え、足を止めずに突き進む。

戦闘に慣れていないアウトレアが耳を押さえ立ち止まってしまう。


「アウトレア!走れ!」


止まれば攻撃を喰らう事になる。

現に今オークが目を向けているのは一番近くに居る俺ではなくアウトレアだ。


「わ、分かってるわよ!!」


そう言うとアウトレアが走り出す。


グゥアアアアッ!!


シーナは先程から攻撃していたが、今回のは良いところに刺さったようだ。

オークが腕で顔を守る。

視界を遮っている今のうちに攻撃する。


「ユウヤさん今です!」


シーナの声が聞こえてくる。

そう言えばシーナも戦闘に慣れていなかったな。


「っはっ!」


オークの足下に一気に詰め寄り剣をふるう。

足の腱を斬り体勢を崩させる。

片足を斬ると直ぐにその場から離脱する。

遅れて来たアウトレアが前に出すぎているな。


「アウトレア!下がれ!」

「なんでよ!攻撃できるでしょう!」


足を攻撃したことでオークの体制は崩れている。

だが


「いいから下がれ!」

「うるさいっわねっ!」


アウトレアが言うことを聞き後ろに下がる。

さっきまで戦いたくない言ってたろうが。


アウトレアが後ろに下がったそのとき、オークの右手に握られた骨が振るわれアウトレアの目先にある地面を抉る。


「ヒッ!!」


オークを見るとどうやら先程シーナが射た矢が刺さったのは右目に刺さっていたようだ。


オークが目を瞑りながら骨を振り、地面はその度にえぐれていく。

もしアウトレアが下がらず突っ込んでいたら軽くミンチだな。


アウトレアはそれを察したのか顔を青ざめさせている。


「....アウトレア、深呼吸。」

「う、うるさいっ!」


青かった顔を赤らませ小さく深呼吸する。

素直になれないんだな...


「イテッ!」


アウトレアに横腹を殴られる。


「失礼なこと考えてたでしょ!」

「か、かんがえてねーえよ!」


いかん、雑談してしまった。

オークを見と何本もの矢が刺さっていた。

シーナを見ると矢を射ていた。


「アウトレア、俺がGOって言ったらオークに攻撃な。」

「わ、わかったわよ。」


シーナが先程から攻撃しているせいかオークはシーナを警戒しているみたいだ。


オークが何度か立とうとするが片足の腱を斬ったためかうまくバランスがとれていないようで何度も倒れる。


グゥウウウウウウッ!


そして今、前のめりに倒れようとしていた。


攻撃するなら今か、


「GO!」


俺の合図と共にアウトレアが駆け出す。


「ふぅう...はっ!」


オークの右手を根本から斬る。


ガギャァアアアアアアアアアアアッ!!!


それなりの痛みからか悲鳴じみた声で鳴く。


「はぁあああっ!」


アウトレアが手に持つステッキで左腕を殴り、その流れでジャンプし背中に叩きつける。


今までとは違う振動が起こる。


「うおっ!」


腕を斬り下がっていた俺の所にまで振動が来る。


ガアッガハッグゥゥウウウ....


オークをみれば白目を向き意識が飛んでいるようだった。


「うわぁ~。」

「何よ...」


俺の無意識にでた声にこちらに戻ってきたアウトレアが不満そうな声で聞いてくる。


「い、いや、何も...」


無意識に目をそらしてしまう。


「痛っ!」

「ッチ」


そりゃさ、おれの胸まで背がない少女があんな攻撃したらさ!てかさ、女神だろ!?本当に女神なんだよな!?舌打ちしたろ!?


「はぁはぁ、あの、倒し、ました?」


シーナが駆けてこちらに来たようだ。

俺らが雑談をしていたから終わったと思ってここまで来たんだろう。

だけど。


「まだだ、まだ生きてる。」


意識は無いようだが生きてはいる。

注意してなかった俺も悪いな。


「ちょっと待ってろ。」


俺はオークの場所まで行きすぐさま首を切る。


ザシュっ


剣についた血油を振り払い鞘に納めるとレベルアップを告げるファンファーレの音が脳内に響き渡り戦闘が終わったと実感する。


「終わったぞ~」


そう言うとアウトレアとシーナが歩いて寄ってくる。


「案外楽だったわね」

「そうですね!思った以上に簡単でしたね!」


確かに今回は楽に倒せたと思うが....


「確かに今回は案外楽に倒せたと倒せたかもしれないな。」

「フン、これくらい一人で──」


調子に乗り始めたアウトレアの言葉を遮る。


「でもな、全然駄目だ。」

「な、なによ。」

「え、えっと..」


アウトレアは言葉を遮られたこともあってか睨んでくるし、シーナはシーナで俺の言葉とアウトレアの様子を見てオドオドし始めるし。


「何が駄目だと言うの?」

「多少気付いてるだろ?..シーナも。」

「うっ..」

「多分ですが...」


アウトレアはばつの悪そうな顔をし、シーナは考えるようなそぶりをし始める。


「歩きながら話そうか。」


話している間に討伐の印になりそうな耳とこれから使うであろう魔石等を取り終えたため移動しながら話すことにする。


「そうですね。」

「なによ、ブツブツブツブツ」


アウトレアの小言が聞こえてくる。

でもこの先戦うことが出てきたときに今のままじゃ危ないからな。

特にシーナは。


「んじゃ、まずは簡単なアウトレアから聞こうか。今回の戦いで悪いと思ったところは?」

「それは、足を止めたことと、そのあと突っ込んだ事...」

「そうだな、後は?」

「なによ、他にあるわけ!」


いや、無かったら聞かねぇよ。


「まずは話を聞け。あと最後、詰めが甘い。止めはちゃんとやれ。」

「ユウヤ居るから─」

「俺が居るから平気じゃ駄目だ。」

「フン。」


拗ねた。...痛っ!


「フン...」


このやろぉ~。


「アウトレア、今度一人で(・・・)戦えよ?」

「なっ!」


何か文句言ってるが俺は気にせんぞ、なに言われたって...


「─ぁ、クソ!ロリコン!ドスケ─」

「ああああ!!まてまてまてまて!」


前言撤回!!


「俺はロリコンじゃねぇえっ!!」

「フン!」

「ま、まぁまぁユウヤさん押さえて」


ぜってぇ許さねぇ、このクソ女神、覚えとけよぉ~!


「コホン!次はシーナだな。」

「はい!」


いやいやいや、努力家なのは聞いたがそんなにキラキラした顔で見られてもさ!


「シーナは何処がいけないと思った?」

「はい、最後のアウトレアさんの攻撃の後未だ倒していないのに確認もとらずにユウヤさん達の元に戻った事でしょうか?」


とても自信満々に答えるな。


「あぁ、そうだな」


だが、確かにそれもあるが、


「他には?」

「え、えっと、その...」


確かに最後のそれのせいでパーティーが全滅してしまうこともあるくらいだ。

でも他にもミスはある。


「う~ん、うーーーん。」


そろそろいいかな。


「それじゃ答え合わせをしようか。」

「はい...」


分からなくてしょげてるのか?


「今分からなくても、この後に繋げられれば良いからさ。」

「はい、教えてください!」

「よし」


こういうところアウトレアにも学んで欲しいよな。

うわ、睨まれた。


「ゴホン!えぇ、まず矢を目に当てたのはよくやった。」

「あ、ありがとう、ご..ま..ぅ」


あれ?何かやっちゃった?

シーナの顔が赤くなって...怒ってる?


「えぇっと...」

「....はっ!すスミマセン!」


よ、よかった...


「それじゃぁ悪いところな。」

「はい。」

「目に矢が当たったとき、大声で俺らの名前叫んだでしょ?」

「ご!ごめんなさい!!」

「い、いや!名前で呼ぶのは悪くないんだけど、でもああゆうときは大声出しちゃ駄目なんだ。」

「は、はい..」


なんでだろ、心なしかシーナが嬉しそうな顔をしてるような。

気のせいか。


「今回は急で隠れずに援護してもらったけど、本当の戦いじゃ隠れながら移動して敵に見つからないように攻撃してもらうんだ。」

「な、なるほど!」

「そうすると声だしたら場所ばれちゃうからね。」

「分かりました!気を付けます!」


素直で良い奴だな、何処かの誰かとは違い!


「よし、まぁ細かいことは簡単な戦いで覚えていこうか。」

「はい!」


そんな感じで他の話もしながら歩いていると気が付けば俺達は第2ポイントのすぐそばにまで来ていた。



最後まで読んでいただき有り難う御座います!

二日に一海更新になっていますがお付き合い、そして応援のほど宜しくお願い致します!


夜でもセミは鳴くんですね....

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