第2話 神の光は元魔王に優しくない
こんにちは!こんばんは!村正です!(* ̄∇ ̄)ノ
更新遅れ申し訳ございません!待っててくれたら嬉しいw
あれから数分後、俺達は地図に記された一ポイント目に到着した。
「ようやく着いたぁ~」
「遅いのよ、バカ...」
「あぁ!?誰のせいだ!だ・れ・の!」
「うるさいわ、耳元で喋らないで下さいー」
「こ、こいつぅ~!」
「ま、まぁまぁ二人とも落ち着いて!」
このやろう、誰のせいで遅れてると思ってやがる。
シーナの介入によりなんとかその場は押さえたが、いつか覚えておけよ!
横には細い川が流れ、今居るところの地面に草はなくキャンプが出来やすいようになっている。
空は既に赤く染まり始め夜の訪れを告げていた。
「早めに火を焚かないとヤバイな。」
「ユウヤ薪拾ってきて」
「ならアウトレアとシーナで石を拾ってきてくれ。」
「分かりました」
「分かったわよ。」
それぞれの役割を決め俺は再び森に、アウトレアとシーナは近くの川に向かった。
▶▷►▶
「これくらいでいいかな。」
近くで見つけた少し長めの木の棒と蔦で簡易な背負子を作り薪を背負っている。
その背負子に乗せる薪も多くなったためここら辺で一旦戻ることにする。
先程の場所に戻ると地面には小さな石から拳大の大きさまでのものが置かれていた。
(これだけあれば十分か。二人はどこだ?)
ここに二人の姿はなく、石を置いてあることから石を拾いここまで運んだのち、シーナは真面目であるとここに来るまでに分かっているからアウトレアに連れられて何処かへ向かったと思われる。
(まぁ、いいか。先ずは焚き火の準備だな。そのあと川で汗を流すか。)
立ち並ぶ木の間から見える空は先程よりもよりいっそう赤く染まっていた。
一方そのころ、アウトレアとシーナは。
「~~ぅん~~!気持ちいい!!」
「生き返ります~!」
水浴びをしていた。
ユウヤに石を拾って来てくれと言われ、石の多そうな川まで来ると思いの外川幅は広く、幅は大人二人程で深さは二人の腰程であった。
これを見たアウトレアが「これを済ましたら水浴びをしましょうか」と言ったのでシーナは最初キャンプ地とする場所で待たなくて良いのか聞いたが、アウトレアの「良いの良いの」の一点張りで一緒に水浴びをしているのだ。
「ユウヤさんには、悪いですかね..」
「あいつのことは良いのよ。」
「ですが、今も薪拾いをしてくれてますし、」
「私達は石を運んだでしょ?幼気な私達に石拾いをさせたんだから良いのよ!」
「そ、そうですが...」
「あぁああ!もう!!良いったら良いの!ですがもそうですがも無いの!」
「わ、分かりました!」
「うん!それで良いの!はぁ~気持ちいぃねぇ~!」
「はい!」
シーナはアウトレアのことを素直に感心している。
自ら決めたことは揺るがせないし、自分に素直だ。
それに自信過剰でもあるけれど自信を見失わない。
私は決めても揺らぐ事が多いしあの事件で今まで努力し賞賛され身に付けてきた自信を見失った。
だからこそ、アウトレアさんのそんな姿が素直に格好いいとも思うし、それに...
「ねぇ、シーナ」
「は、はい!」
「シーナはあいつのこと、どう思ってるの?」
突然アウトレアさんが先程とは違い真面目に聞いてくる。
アウトレアさんの言うあいつとはユウヤさんのことだろう。
「え、あ、わ、私は..」
急で戸惑ったが聞かれて思った。一体私はユウヤさんにどのような感情を持っているのか。
仇を取らせてくれたこと、話しかけてくれたこと、助けてくれたこと。
考えれば感謝の気持ちで一杯だ。
なのに、それ以上の感情がある。言葉に表すのが難しい。
「私は...」
「シーナはユウヤと居るときの態度とか、喋るとき、会話に名前が出てきたときの態度を見てると、好意を持ってるのね。」
私の心の声を、表せずもどかしいこの気持ちを、さも当たり前のように言ってくる。
顔が熱い。
好意。この言葉が私の頭でぐるぐると回る。
「え、えっと!そ、そんなこと!」
でも、口から出た言葉は恥ずかしさのためか否定的になってしまう。
多分シーナはユウヤに対して好意が現れ始めそれは恋心に変わるだろう。
私の問いにも歯切れ悪く答えている辺り間違って居ないはずだ。
夕日が川を照らし顔を赤く染める。でも、シーナの顔の赤さは違う意味も含むだろう。
でも、彼は...
「好意を持つことは良いことよ?」
「は、はひっ!」
「でもね、彼はやめておきなさい」
「へっ?」
「近くに居ても気付かないのね、まぁいいわ。」
「あ、あのう...」
「いずれ分かるわ。」
「それは...どういう...」
彼は、魔王なのだから。
空気が重くなった。
シーナは私の言葉の意味を考えているようで先程とは違い顔に笑顔がなく思案顔になっている。
(あぁっもう!!全部、全部!こうなったのはあいつのせいなんだから!)
アウトレアの怒りが元魔王、現勇者のユウヤへと向けられる。
近くでくしゃみの音が聞こえた気がした。
「あいつは変態だからね!」
「へ?」
シーナの思案顔が崩れ呆けた顔でこちらを見る。
そうだ、重い話をしなくともあのときの話をすれば良いんだ!
「ユウヤはね、極度の変態よ!」
「そ、そんなこと..」
「貴女と話してるときもそんなような事いってたでしょ?」
「た、確かに。」
「貴女に会うまでもね───」
このあと、悪魔によってユウヤのあずかり知らぬうちに評価を下げられていくのだった。
そして...
「よし、焚き火の準備も出来たしさっと水浴びしてくるかな。」
地雷は既に設置されていた。
薪を拾いに行った反対側に行くと川がある。
今俺はそこに向け歩いていた。
「地図じゃ確かここかなぁ......えっ?」
木々の茂みを抜けると少し大きめの川があった。
そして川と森との間には砂利道があり、そこには衣を一切まとわない少女二人がこちらを見ていた。
一応補足として、神のイタズラかなにかか、大切な場所は川が反射した光でよく見えなかった。
(やべぇ~、が!俺も男だ!クールに去れば何ともないだろう!)
「やぁ、すまない。まさか居るとはね。いや失礼。僕はこれで失礼するよ。」
そう言い俺は回れ右をし、戻ろうとした。
まぁ、結果から言えば当たり前だが攻撃を食らった。
「死になさい!このクズっ!!」
「い、イヤァアアア!!」
石が飛んできて俺に当たる。
威力を弱めようと後ろに飛ぶが意味もなく吹き飛ばされる。
「がっはぁあああ!!」
御丁寧なことに今日は二倍だった。俺、死ぬっ!!
この世界に来て始めて死間近に感じた。
神よ来世はどうか平凡に暮らさせて..くださ...い....
そんな願いと共に俺は意識を手放した。
△▼△▼△▼△
「はっ!ここは!」
「あ、起きたんですねユウヤさん。」
なんだろう。少し避けられてるな。
「あら、起きたのね。」
なんか怒ってる?何故だ?
「あぁ、それより、なんで俺はここで寝てるんだ?」
「覚えていないの?」
「なんのことだ?」
確か、焚き火の準備をして、川にいこうとして....あれ?そこからどうしたんだっけ?
「ふん、まぁいいわ。早く食べなさい。」
「ふぅ~」
な、なんだなんだ?なんか急にアウトレアは態度柔らかくなるし、シーナはなんでほっとしてるんだ?
ご飯を食い終わり、三人でローテーションを組んで夜番をする。
そのときに一度簡単に作った草と枝で作った寝床からシーナが起きてきてもう一度「本当に覚えていませんか?」なんて聞いてきた。マジでなんかやったのか俺?
何かやったのか聞くと嬉しいようなそれでいて何か残念そうな顔をして戻っていった。
俺の疑問は残ったままもどかしさを残し夜は過ぎそして、次のポイントに向けて俺達は進み出す。
最後まで読んで頂き有り難う御座います!
更新遅れ本当にスミマセン!見捨てないで頂けると幸いです!
これからも宜しくお願い致します!