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邪悪都市  作者: ふわりTAMAごぉ
1/1

闇より深き都市

『安くすむ』『とても美味しい』『栄養お寿司』『食べて明日も残業』次々と文字が変わる看板の前を凄まじい勢いで小型宇宙船の様なフォルムをしたバイクが通りすぎる。


看板の前を歩いていた48時間残業をしていたサラリーマンが驚き尻餅を着く、同時に手に持っていた栄養弁当が音を立て地面に落とす。


そんな哀れなサラリーマンを尻目にバイクはどんどん加速する、その上空をハイテク飛行船からホログラム照射され現れた舞妓が微笑みながら音もなく踊る、そしてそのまま近くのハイウェイに侵入する。


その舞妓を通り過ぎた直後、バイクの近くの地面が爆発する。


「……!」


バイクの運転手…甲冑の様なパワードスーツを着た人物は追っ手が追い付いてきたのを先程の攻撃で確認し、バイクの速度を上げる。


キィィィンと言うジェット機の様な甲高い音を上げ、バイクは加速する…直後運転手に凄まじいGが掛かるがその様な物が掛かっているとは思えない様な様子でバイクを運転する。


《えぇい!猪口才な反財閥的存在め!》


背後からけたましい怒鳴り声を上げる男の声が聞こえる、財閥が運用している二足歩行戦闘騎『光源氏』に搭載されているガトリングガンが空転する、その数秒後にバイクに向け無数の致命的弾丸が放たれる。


しかし…バイク 多機能高機動二輪車『刹那』の装甲は重装甲故にガトリングガンの弾程度では傷も付かない。


だが、運転手はそうもいかない…刹那をジグザグに小刻みに走らせ巧みに弾丸をかわす。


《チィーッ!兄者!》


運転手はバイクを即座にドリフトさせた、直後バイクの近くに背後の光源氏よりも軽装な光源氏が上空から降ってきた…あのままバイクを進めていたら圧死は確実だった。


《フーム…中々の状況判断天晴れよ》


軽装の機体からそう感心している声が投げ掛けられた、完全に挟まれる形になった。


《今の今まで財閥相手に生きながれた事は評価に値する!だが所詮は獅子に楯突く兎よ!堪忍して自らの無力を噛み締めながら死ぬがよい!》


《まぁ待て弟者よ……お主は此のままでは死ぬのは確実、だがお主のその非凡では無い力を此処でみすみす捨てるのは中々に惜しい…我等が財閥に属すが良い、主は寛大なるお方である土下座をし忠節を誓えば許してくださるだろう》


暫く三者の間に沈黙が訪れる、それと同時に刹那の運転手から凄まじい殺気が膨れ上がった。


二機の間に緊張が走った。


「ふざけるなよ……ふざけるなよッ!!」


運転手が!恐るべし復讐者が刹那から跳躍した!目標は兄者!


《兄者!危ない!》


「何が主に忠誠を誓えだ!財閥を滅ぼす!そして当然貴様ら財閥に与する者全て滅ぼす!私の亡き夫の手向けに死ね!!」


女は怒りに任せながら吠える…雨と共にガガーンと雷が付近に落下する、此れは夫を殺された哀れな女の復讐劇だ。

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