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荒業にて
「さてと・・・・・いっちょやってみますか!」
僕はテンションをあげながら目的を達成するためにとある動作をする。それはすごく簡単な動作である。下を向いて、右腕だけ上にあげて拳を握って下に勢いよく振り下ろす。ただそれだけの簡単なことです。それを高いステータスをしていて、更に隠れてこっそり練習していたものを今試す。
「限界強化・虚無!」
初公開、ようやく使えるレベルになったため使い、本気で急ぎながら拳を振り下ろした。その瞬間、
ーーーーフッーーーー
と、音にならない音をたてながら迷宮の床が消えた。
「予想してたけどいきなりはきついなあぁぁぁぁ!!」
こうしてどんどん迷宮の床を消していってショートカットしていくのだった。
雪が下に消えていった頃、迷宮の外で笑い転げているものがいた。
「さすがにそんなやり方で迷宮を進むやつ始めてみたよ!」
笑い転げながらも目だけは笑っていなかった。
「さて、君はどうクリアする?竹内 雪君?」
そう言い残し消えたのだった。
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