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黒龍と模擬戦を (前編)
そして黒龍との模擬戦が始まった。
「ふん!」
まず黒龍が綺麗な黒色の鎧を纏った。多分スキルの燐凱だと思う。鋭いパンチやキックを掻い潜りながらこちらも鎧を殴ってみるとカンと言った甲高い音が出て手が痺れた。
「その鎧めっちゃ固いんですけど」
「我の鱗で出来ておるからの」
「じゃあ本気でいこう!」
僕はギアを上げて殴りかかった。黒龍は対抗しようとカウンターを狙っているけどスピードをあげた僕には当たらず僕の攻撃はどんどん当たっていく。
「当たらないのじゃ!」
「僕も必死にやってるからね」
さすがに顔に当てたくはないから鎧がある部分だけを狙っているためどんどん鎧にひびが入っていく。自然回復で少しずつは治っているみたいだけど攻撃の方が強いからかダメージを少しだけ減らしている状態なだけになっている。
「このままじゃじり貧なのじゃ・・・ならばやるしかないようじゃな」
その言葉を残して黒龍は龍の姿に戻り、
「じゃあ僕も新しい力を見せようか。強制強化・水」
僕は光に包まれて・・・・・水に包まれるのだった。
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