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本戦第三試合
「試合開始!」
次はどのような試合が見れるのだろうか・・・・・?そう考えていた観客が気づいたのは少ししてからだった。
「あれ?一人しかいなくないか?」
「そういえばそうだな。シュバットはいるがヌアーは?」
「審判!ヌアーはどこだ!」
「す、少しお待ちください」
そしてしばらくガヤガヤとした空気が当たりに漂っていると
「た、ただいまの試合、シュバット選手の勝利!」
その言葉に観客は
「はぁ!?どういうことだ!?」
「おかしいぞ!」
「どういう事か教えやがれ!」
観客の叫んでいる声が聞こえているけど、僕は気にしてなかった・・・・・いや。気にする余裕がなかった。
「・・・・何あのスピード」
実際、シュバットがやったことは単純だ。素早く移動して相手を気絶させる威力で飛ばす。そしてもとの位置に戻る。ただそれだけ。でもそのスピードが異常すぎて僕の目でも、ギリギリ追い付くほどでしか視認できなかった。
「これは不味いな・・・・」
しかもシュバットはこちらを見て言葉を呟いた。
「次はお前だ」
と。
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