大会 (武道or葡萄)
「どうやらこちらのようですわね」
騒がしいことがそれほど好きじゃない(詳しくいえば、仲間同士なら大丈夫だが、知らない人だと無理と言っていた。)マリナは、どうやら精霊に頼んで風魔法を応用して、耳にヘッドホンのようなものをつけている状態にしているみたいだ。しかも僕たちの声は精霊によって普通に聞こえると言う親切設計。なぜこれがわかるかと言うと、黒龍に頼んで念話を使って歩きながら、魔力を関知できるようになる方法を教えて貰ったからだ。でも、黒龍の場合は普通に見ようと考えるだけで見れるらしいけど、僕の場合無理だったため魔力を目に宿してみたら、なぜかあっさり見えるようになったので、これから魔力眼と名付けることにした。
「私。少し見てきます」
「うん。わかった。気をつけてね」
エマが何をしているのか見てもらっている間に
「マリナ、それって風魔法でやってる?」
「えぇ。そうですわ。よくお気づきになられましたわね・・ってあら?どうされたんですの?そちらの眼は?いつの間にお怪我をされたんですの?」
「これ?魔力を見れるようになったんだけど、代わりに目の色が変わるんだ」
そう。なぜか魔力を見る眼だけが赤くなるのだった。しかも赤というよりも紅色になっている。
「そちらの色もお似合いですわ」
「そう?ありがとう」
「どうやら最初は五十人ほどの乱戦のようです。そちらを八回行い、八人の選手を選んだ所で一時的に終了してから城のパーティーに参加。そして次の日に一対一で戦い、決勝が終わり次第優勝祝いのパーティーだそうです」
「へぇ~。そうなってるんだ」
「はい。こちらをどうぞ」
「ありがとう。・・・・ん?これなに?」
「参加の札です。ぜひ優勝を!」
「えぇー!!」
「と言うよりもですね、ユキ様は私が登録する前に登録されていました。どうやらゲーティ卿が登録したようです。こちらが一緒に渡された紙です」
そういったエマの手にあった紙をもらって読むと、でなきゃいけないことが確定したのだった。
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