全員揃い
「主殿。ようやく見つけたぞ」
「あっ黒龍は楽しかった?」
「うむ。十分に楽しめたぞ!」
「それならよかった。マリナと七美ちゃんはどこだろうね?」
「・・・・多分あちらの方から向かってきています」
エマが指差した方向から丁度マリナと七美ちゃんの姿が見えた。
「よくわかったね(頭をモフリつつ)」
「・・・はぃ。足音が聞こえてきましたから」
「・・・・・そ、それって皆の足音が分かるってこと?」
「はい。そうですよ?」
なぜ驚いているのだろうと言わんばかりに首をかしげているエマは気づいていない。
(それって敵が近くに来た瞬間分かるってことじゃん)
それはすごい強みになる。もし霧を発生させて視界を奪っても動く音でばれてしまったら意味がなくなってしまうってことだ。もし飛べたとして飛んでも多分ばれてしまうと思う。
「・・・エマは凄いね」
「?あ、ありがとうございます」
なぜ誉められたかわかっていないようだけど喜んでいた。
「ちなみにじゃが、我とマリナは魔力で感知できるぞ」
「っ!?まじか!・・・・」
その言葉を聞いて
「だ、大丈夫?」
と、七美ちゃんが声をかけてくれるまでうなだれていたのだった。
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