感謝祭
「これはすごいね・・・・」
「一杯食べ物があります!」
「見たことの無いものが多いですわね」
「これらの物はどうやって集めたのじゃろうな?」
「新鮮な魚も沢山あるね!どれを買おうかな?」
僕たちは感謝祭用のものが、完璧に用意されているのを見て感動していた。最初に見たときも活気が凄くあったが、今はそれよりも数十倍は活気があり、三日間見なかった人族や他の種族も沢山都市を歩いていた。
「あれ?でも獣人がいないね?」
辺りを見回しても獣人だけは一人も見ていなかった。
「・・・・・あの王が嫌っているからな」
「・・・・そうなんですか?ゲーティさん」
「あぁ。あの王になる前は獣人も沢山いたんだがな・・・あの王が異様に獣人族を嫌っているからな」
「他の人達は?」
「別に獣人だからと言って迫害したりはしない」
「・・・・・・・」
「エマ。大丈夫だよ。何かあっても僕たちが守るから」
「そうですわ。私達がいますわ」
「じゃから心配せずとも大丈夫じゃ」
「私も本気で戦うよ!」
七美ちゃんがシャドーボクシングの動作をすると、エマが急に泣き出した。
「えっ!?私変なことした!?ごめんね!」
「・・いえ、違います・・・嬉しかったんです。私の事をそんなにも思ってくださる人がいて・・・・私大丈夫です!」
そう言ってエマは、綺麗な笑みを浮かべたのだった。
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