見学することに
「こちらでお過ごしください。夕食は二時間後となっております」
あのカレーらしきものを食べて、他のみんながご飯を食べ終わってから案内してもらったら時間が意外とたっていて、夕食の時間、大体六時まで二時間になっていた。その間に、用意してもらっていた部屋で、無限袋の中身を整理したり、使えるスキルでの戦いかたを脳内でシュミレーションしていると、
「夕食の準備が出来ましたので及びに参りました」
そう言ったマインさんの声で、いつの間にか二時間たっていた事に気がついた。
「ここはどうだ?なにか不自由なことは」
「いえ。部屋を用意していただいただけでもありがたいです。それにしてもこちらのご飯は新鮮で美味しいですね」
「それは良かった。ここの食べ物の大体は最初に来たものなら嫌うんだが、この魚とかな」
そう言ったゲーティさんの手元にあるものは刺身だ。この世界には新鮮な魚が流通することはほぼというより、全くないだろうからこの食べ方はしないんだろうな。現にエマとマリナは刺身を食べようとしなかった。その食べなかった刺身は黒龍と七美ちゃんが
「記憶で見ただけじゃがこれはうまいのぉ。じゃが醤油とやらがないのが残念じゃ・・・・」
「確かに美味しいけど醤油ほしいよね」
といいながらパクパク食べていた。そして二人が食べ終わったときに思い出した。
「あっ・・・醤油作ってた・・・・・」
「なんじゃと!?あいたっ!」
「え!?ほんとに!?キャッ!」
ポツリと呟いた瞬間に二人が詰め寄ろうとして・・・・・椅子を飛ばして、倒れて尻餅をついていた。
「ちょっと待ってて・・・・・確かこの辺りに・・・あった。はいこれ」
錬金で作った瓶の中に、これまた錬金を使って発酵させて作り上げた醤油を入れたものを出した。
「これはなんだ?」
「これは故郷にある調味料です。こちらにつけて食べてみてください」
そして醤油を刺身にかけてまず僕が(このときに黒龍と七美ちゃんも一緒に)食べて、毒味をしてから食べてもらった。
「これは!この魚にすごく合うな!」
「やっぱりこれだね!」
「そのまま食べても美味しいが、やはりつけた方が美味しいの」
こうして食事が終わったが、
「頼む!是非これをくれないか!報酬は弾む!」
と頼まれて、
「これはお礼として差し上げます」
そう言うと、
「すまんな」
と、謝ってから持っていったのだった。
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