壊した結果
腕輪が壊れると、変化は劇的だった。
「お前はなぜ俺を殺さない」
「それは貴方も被害者だと分かったからです」
「俺が被害者?どういうことだ――ってなに!?」
どうやら会話が成立していることに驚いたようだ。そして僕は心の中で驚いていた。聞こえた声は男の声ではなく女子の声だったからだ。
「なぜ俺と会話ができる?」
「それは貴方の状態異常を治したからです」
「状態異常・・だと?」
「はい。貴方には沈黙と言う状態以上がついていました」
「沈黙だと?」
「効果はなにも話せなくなるといった効果のようです」
「それは嘘だ。主人は俺の言葉がわかっていた」
「多分僕が壊した腕輪と対になるような物か、沈黙を一時的にきっていたのでしょう」
「だが――」
「・・・わかりました。そこまで言うのならその主人のいる場所を教えてください。そこに向かいます」
「ふん。どうせお前の言っていることは嘘だろう」
「そう思うのならなおさら場所を教えてください。そうすればどちらが嘘を言っているのかわかるでしょう?」
「それなら簡単だ。主人があっている、場所は――――――」
そういって無音の毒殺者が言った場所に僕は向かうのだった。
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