戻って再開
マリナをエマたちに任せて戻ると、そこには、ついさっきまでいた男ではなく、赤色の、白衣に似たようなものを着ているひょろひょろな男が立っていた。
「おや?あなたが連れ去ったんですか?」
「連れ去ったのはそっちでしょ」
「それはそうですね。私としたことがうっかりしてました」
「それよりあの男は?ついさっきまでいたのに」
「あぁ。あいつですか。こちらにいますよ」
そう言った男の近くには誰もいない。
「誰もいないけど」
「ほら、ちゃんと目の前にいるじゃありませんか!」
よく見てみると、男の服は真っ赤だ。まるで血で染まっているかのように――――
「ま、まさか!」
「えぇ。その通りですよ。私は彼を殺して食べました」
「どうしてそんなことを・・・・」
「おなかが空きましたから」
平然と言い切った。
「あなたもおなかがすけばご飯を食べるでしょう?お肉を食べるでしょう?お魚を食べるでしょう?それと同じです。おなかがすいたから食べる。当たり前の事でしょう」
そういってから言葉を一旦止めてからまた話始めた。
「まぁ、今回はスキルが欲しかったからですが・・・・あの方はスキルを有効的に使えていませんでしたからね」
とんでもないことを男は口に出したのだった。
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