宿から出る
ぐっすり眠って疲れがとれたことを確認してから部屋から出て食堂に向かった。
食堂に向かうと、女将さんが
「おはようございます~。よく眠れましたか~?」
「はい。ぐっすりと。朝のご飯はありますか?」
「ありますよ~。今持ってきますね~。」と言って、奥に入っていった。少しして、
「お待たせしました~。私が好きなものなので嫌いなものや分からないものがあったら残しても構いませんよ~。」と言いながら渡してくれた。
「ありがとうございまっ!」途中で声が裏返ってしまったけどそれくらい驚いた。皿にあったものは、ご飯に海苔と魚がある、日本の朝御飯のようだった。
「こ、これはどこにあるんですか!?」と驚いたせいで声が少し高くなりながらも聞いた。
「これはですね~、昔はこの宿は普通の家だったんですよ~。その家をですね~お父さんのお友だちの人が、「ここを宿にしたらいいんじゃないか?」と言ったらしくて~本当に宿にしたらしいんですよ~。そのお友だちの人が朝にこれにしたらどうだっていって、これができたらしいんです~。」とのこと。
「そ、そうだったんですか。そのお友だちの人は今どこにいるんですか?」と聞くと、
「今はどこにいるかわからないんです~。どこかにいったきり帰ってこなかったみたいです。」
「そうだったんですね。そして話が代わりますが、いただきます。」と言って、食べ始めた。
久しぶりに食べたご飯は美味しくて直ぐに食べ終わった。食べ終わったのでそろそろ出るためにお金を払うと、驚いた。全部合計で銀貨一枚だったからだ。
「こんなに安くていいんですか?」
「いいんですよ~。殆ど趣味みたいなものですし~。」とにこやかに笑いながらいっていた。本人がいっているならと納得して、銀貨一枚払って、玄関を出てから向かう前に一つ聞いた。
「この宿の名前もそのお友だちの人が決めたんですか?」と、多分日本人だと思ったからだ。
「いえ~。違いますよ~。お父さんに聞いてみたときにいっていたのは~、何となく。といっていました~。」と聞いたときに何となくかよ!とツッコミを入れてしまったのであった。
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