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部屋で……
王様から許可をもらっている部屋に戻って、魔力を回復させるために、暫くベットに転がって休憩していると、ドアを叩く音が聞こえた。気配察知で敵じゃないことが分かったので、どうぞ。と言って、村田君を部屋に入れることにした。暫くそわそわしている村田君に、
「何かあった?」と聞くと、ようやく、
「指輪のことだ。助かった。ありがとうな。」
「別にいいよ。自分がしたくて、したんだから。」
「でもな、なにかお礼をしないとと思ってな。」
「じゃあそれなら強くなったら。強くなったら助けてくれないかな?」
「そ、そうか。分かった。じゃあ明日。」
「じゃあね。」と言ってから出ていった。出ていった村田君が、帰ってから暫くして、今度は、控えめにドアを叩く音が聞こえた。
「はい。空いてますよ。」と言って、入るように促して、入ってきたのは、
「お、お邪魔します。」と言いながらそろそろ春野さんが入ってきたのだった。
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