閑話 召喚された勇者達
Said:勇気
「こちらです。勇者様方」
王女らしき人が言っている方に着いていくと、そこには大きな玉座(?)みたいなところに座っている、ぶくぶくと太っていて、王冠を被っている人(多分王様)と、その回りに、槍や剣などの武器を持ち、鎧を着ている人がいる部屋に着いた。
そこに着くと、王様らしき人が
「顔を上げよ」
と言ってきた。 はっ? 俺達は誰も顔を下げてないのに何を言っているんだろう?・・・・あっ!そういえば、俺の親友の雪が言ってたのを思いだした。確か雪の話では、(たいてい、ラノベに出てくる王様は顔を下げてなくても、ちゃんと準備して頭を下げていても顔を上げよって言うんだよ)なんて話てた気がするが、でもその後にボソッと(まぁ、ラノベの中の王様だけだとおもうよ)って話してたっけ。そんな会話もなついなぁ・・・
まぁ、今はそんなことはいいか。それよりも皆がビックリし過ぎて何も喋れないみたいだ。なら俺が聞くしかないか
「あの〜すいません・・・」
念のため恐る恐る声をかけると
「貴様! 無礼だぞ!」
俺の目の前に一瞬で現れて、手に持っていた槍で脅してきた。 何この人、怖っ!?
「止めんか!」
王様が一喝すると、渋々ながらに武器を下ろした。 その後に王様が
「それでお主よ、何を聞きたかったんじゃ?」
と聞いてきたので話をしてみることにした
「おれ・・・私たちはなぜ呼び出されたんですか?」
「それはお前たち、勇者方にはこの世界を救って欲しいからなのじゃ」
と言って話してくれた。うんたらかんたらと内容が長かったので纏めると・・・・・
・ この世界は人族と魔族がいる。
・ 魔族には魔王がいて人族の領地を奪おうとしている。
・ 現在は争い合って、なんとか領地が人族と魔族の半分辺り。
・ 人族は魔族になにもしていないが、魔族が人族を襲ってくる。
・ なので、戦争をしている。
と言う話だった。それを聞いて皆が衝撃を受けている。
皆の衝撃が消えたときにクラスメイトの一人が大声で叫んだ。
「皆! 人々を助けよう!」
そんなことをいったやつは、城野 龍輝。俺達がいるクラスの人気者だ。そしてイケメンでもある。俺達がいた学校でモテる人ランキングの一位らしい。まぁ俺には関係ないけどな。それよりも声が出るなら俺と変わってくれよ・・・目立ちたくねぇのに・・・
〈本人は気がついていないが話しているのも同率一位の事を雪は知っている。本人が気ずいていないだけで・・・〉
閑話休題
その声に皆が賛同した。
「まぁ龍輝が言うんならやるか!」
「私も頑張るよ!」
「あっ! 私も私も!」
「俺もやるか!」
言っちゃ悪いが洗脳したレベルで皆が賛同するのを怪しいなぁと思いながら、観察している間に龍輝は春野さんに言った。
「俺と一緒に魔王を倒してくれないか?」
春野さんは少し悩んでから
「・・・・うん、分かったよ!」
そう賛同していた。その後春野さんは辺りを見回してから喋った。
「ねぇ皆 雪君知らない?」
そういえばそうだ!何故か気にして無かったが雪がいないぞ!?やべぇ!探しにいかないと!
めちゃくちゃ慌てながらどうやって探すかを考えていると、皆が
「さぁ?」
「あいつは何してんだよ!」
「んなやつどうでもいいだろ。さっさと話を進めようぜ」
と口々に言っている、こいつらほんとにおかしくないか?仮にもクラスメイトだぞ?普通心配ぐらいはするだろ・・・・
「その雪と言うものはどいつじゃ?勇者達はここに現れるものだけじゃが、まぁよいではないか・・・おい!セリス、勇者様方をあの部屋に連れていってくれ!」
「みんな行こーぜ!」
「しかたねぇな、早く行こうぜ」
「何をするのかな?」
おいおいおい、人一人いなくなってるのにその反応はありえねぇ?俺だけでも探さねぇ・・・・ピー・・・・・・一体あの部屋って何なんだ?怪しさしかないんだが・・・まぁいくしかないかと思い、皆がセリスと呼んでいた王女様らしき人に着いていった。
途中で春野さんが着いていっていないことに気が付いたので、春野さんを呼んだ。
「おーい春野さん。行くってさ」
春野さんは何かを考えるような、思い出そうとしているようなそぶりをした後
「なにか忘れてる気がするんだけど何だろう?気のせいだよね・・・ごめんなさい。いまいきます」
そう納得して皆についていくのであった。
俺はこの時気が付いてなかった。
雪という存在が最初からなかったようになっていることを・・・
色々あって異世界に召喚されてから一週間たち、皆で体育の授業みたいに体を動かしてから、魔族を倒すための訓練をまともにできるようになってきた。
「1、2、3・・・・・100良し!素振りをやめ!これから5分ほど休憩してからランニング10本だ!」
俺達に教えてくれている、髪は茶色でトゲトゲしていて、身長は185ぐらいはあるのかな?無精髭を生やしてムキムキのこの人が、訓練長のハサラさんだ。他にも色々な人が俺達に戦いを教えてくれるが、メインはハサラさんで毎日しごかれている。
「お前たちはそのまま走っていろ。俺は龍輝様を見るからな。さて龍輝様。お待たせいたしました。只今から魔法使い相手の間合いの取り方をお教えいたします」
「あぁ、頼むよ」
でもやっぱり俺達とあいつだけ扱いが違うんだよな~ と走りながら原因の日のことを思い出してた。
「皆様!こちらです」
話の後に向かった謎の部屋には、ポツンと真ん中にキラキラと光る何らかの球体が浮かんでいた。
「これは一体なんですか?」
気になっているので質問すると思っていると王女が
「これは、武器生成球と言う名前のアイテムでして、このアイテムに触れていただきますと、その触られた方に一番最適な武器が出てきます。皆様にはこのコアに触っていただきまして適正を判断いたします」
そんなことを言われるときになって、男子が触り始めてから、女子も触り始めることによってそれぞれ自分似合うらしい、武器が現れていった。皆は本当に触ると武器が出てくることに驚きながら、出てきた武器を持って、興奮していた。 俺も自分の番を待っていると、
王女の声が大きく部屋に響いていた。
「龍輝様凄いです! 初代勇者様が使っていたとされている、聖剣 デュランダルが出るとは!」
目を見開きながら驚いていた。暫くしてようやく俺の番が来たので俺も触ってみると、金色ですごい見た目が豪華な剣が出てきた。
「この輝く剣はとある昔の剣豪が使っていたと言われている、聖剣 カリバーンではないでしょうか!?」
そんなふうに驚かれた。へぇ~使いやすいならいいなぁと思っている間に王女の話が終わり解放された。 その次の日から素振りやランニングといったトレーニングをしてから模擬戦などの訓練をしていき、異世界での日々を過ごしたのであった。
お次から2章が始まりますm(_ _)m