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神に呼ばれたのでちょっと神を殴って来ます  作者: 罧後 ノノ
プロローグ
16/755

戦い、そして作戦成功

 




 そして何事も無いように話しかけてきた。


「君は私に何かをしに来たのかい?」


「そんなことはどうでもいい!今何をしたんだ!」


「あぁ こいつの事ですか」


  といって手に魔力を集めて、またついさっき魔法を当てたところに手をかざした。 見えた属性は闇だった。そして属性を見ている間に魔法が完成した敵は小さく呟いた。


創造・魂(クリエイト・ソウル)


 魔法が発動し、手に集まっていた魔力が男の体の中に入っていった。


 その光景が不気味だったので構えていた数秒の間に恐ろしい事が起こっていた。


 ついさっき殺された男が動き出したのだ。


 だが生き返ったように見えるが、動きは生きている人間が出来ないような、首があらぬ方向に曲がっていたり、顔がよくあるゾンビのような青い顔をしていた。


 ゾンビなんだろうなと思っていると敵が勝手にペラペラと喋りだした。


「これは私の神である方が、おっとこれは言わない方がいいな。まぁとりあえず闇魔法だ。正規のほうではないのだがな。ちなみに効果は死んだ人間をゾンビにして自分の配下にできる。メリットは、人間に普通はあるリミッターが解除されることだ。デメリットは一度死んでいるからか知能がなくなり単純な命令しか聞かないことだ。 そうだった、そうだった。伝え忘れたがこいつは感覚がなくなっているから完全に殺さないと死なないぞ」


 と、状態を伝えてきたのであった。


 敵が言ったことから倒す方法を考えているとふと気が付いた。


「口調が最初と変わっている?なんでだ?」


 気になったためつい口に出してしまった言葉に対しても敵は饒舌に答えてくれた。


「あぁ。これが本来の口調だ。やっぱり丁寧な言葉を心がけると疲れるな。まぁそんなことはどうでもいい。正直戦うのは面倒なんだが、こいつの研究実験をしたいから、実験台になってもらうか」


 男はそう言って一呼吸置いてから


「殺れ」


  短く命令すると同時にゾンビが襲ってきたので、無限袋から素早く、魔法刀・崩月と魔法刀・元月を取り出して、敵の攻撃を回避すると同時に敵を切りつけた。だが切りつけた場所は直ぐに修復された。


 内心厄介だなと思いながら素早く二ヶ所切りつけたのだが切ったそばから修復される。


 なら魔法はどうだろう?と思い試してみた。まずは火魔法を試してみたが少しダメージを与えたが修復された。 なので水魔法を試してみたがダメージはなく、水で窒息させようとしたが息をしていなかったので効果がなかった。


 なので今度はゲームではゾンビ等の闇魔法でつくられたものによく効く光魔法を試してみた。


光球(ライトボール)!」


 今回実験で使ってみたのだがどうやら正解だったようだ。


「・・・・・」


 ゾンビは死んでいるためかなにも言わなかったが当たった場所だけシュワシュワシュワと音をたてて崩れていく。初めて一番ダメージが入った。しかもその傷は修復されないようだ。


 よし!このまま倒すぞ!


 そう意気込んだものの意外に死なない。


「はぁはぁ・・・・なんか、攻撃しても、どんどん効いてない気がする・・・なんでだ?」


 そう口から漏らすと敵が、


「今ごろ気が付いたか。こいつに使った創造・魂(クリエイト・ソウル)の副効果で弱点となるダメージの攻撃は、当たれば当たるほど防御が固くなってくんだ。これで弱点が意味をなさなくなる。いいデータをとらせてくれてありがとう」


  それを聞いて考えた結果、自分が使うことの出来る最大威力の魔法を放つ準備をした。 敵のゾンビの攻撃を。そのままこの魔法の名前を言った。


「火をすべ光をすべこの一槍は翔る、我が敵を滅ぼす火光槍ファイヤーライトスピア!」


 火光槍ファイヤーライトスピアは、勢いよく回転してお腹を貫いて一気に浄化し、この世を去った。


 敵が死んでから数秒後に、敵がぼやいた。


「あ~あ。やっぱり元の素材が弱いとこれくらいにしかならないのか。魔力を大量に使ってまで、魂を創ったのになぁ。これじゃあ無駄遣いになっちまったじゃねえか」


 とぼやいていた。男の背中から漆黒の翼を生やして飛びはじめた。


「待て!逃げるな!!」


「待てと言われて待つやつはいねぇよ!」


 そう言って飛び出そうとした敵がふと翼を止めた。


「そういゃあ名前を聞いていなかったな。お前の名前は?」


 と聞かれたので反射的に、


「雪」と答えてしまった。


「ユキか。覚えたぞ。それに俺の名前を言っていなかったな。俺は魔王軍進軍派のレンカだ。覚えておけよ」


 と言って飛び立っていったのであった。


 敵であるレンカが去ったあと、色々と考えた。


 レンカは自分の事を研究者と言っていた。だが、普通は戦わない筈なのに、今のままだと自分より強かったと言うことは、レンカより強いやつがいるかもしれない。しかも鑑定が効かなかったし、レンカがいると範囲捜索術式(エリアサークル)が聞いていなかった。と言うことは、相手はエクストラスキルの偽装か隠蔽か、それらのスキルを持っているはず。 なぜならエクストラスキルはエクストラスキルでしか効果を消したりする事が出来ないからである。


 と言うことは敵もエクストラスキル所持者がいるということである。


 これから帰ると修行しないとなと、決意したのであった。


 修行しないとなと決意した後に、ハッとこの場所に来た理由を思い出した。シンラさんの娘さんを探しに来たんだった。レンカがいたことによって、記憶から消えていたみたいだった。


 そう考えて範囲捜索術式(エリアサークル)で探し出した。


 すると直ぐ近くの部屋に反応があったのでその部屋に向かった。その部屋のドアを開けて、見てみると・・・


「すぅすぅ・・・・」


 と安らかに眠っていた。その様子を見て良かったーと思った。


 その後見えている場所には傷がないことを確認してから、静かに担いで敵が気が付く前に急いで来た道に戻っていった。













「どうしてこうなったんだろう?」


 僕はため息をつきながら考え事の続きをして、またこの短時間で何回したかわからないため息をはいた。その訳は未だに自分の両腕にくっついている二人のせいである。



「あなたはなんでユキさんの腕にくっついているんですか!」


 と言っているのはエマ。


「別に、ユキは嫌がっていない。それに、貴女も、くっついている」


 エマの言葉に対して反論しているのはハイエルフの子。


「あの~?お二人ともそろそろはなれてもらっても・・・・」


 と言う言葉を全部言い終わる前に、




「「(ユキさんは)貴方は、黙ってて!(ください!)」」


  と、凄く怖い顔をしていたので


「はい・・・・・」


 と言うことしかできなかった。どうしてこうなったかを説明すると盗賊のアジトから帰るときまでさかのぼる。


 僕はシンラさんの娘さんを、おんぶしてからしっかりと固定して起こさないように注意してから道を戻り、ハイエルフの子と獣人族の人達がいた部屋に戻ってきた。本当ならこのまま通り過ぎようと思ったけど、やっぱりこのまま見過ごして行くのも目覚めが悪いので、無限袋から魔法刀・元月を取り出した。 すると・・・・・檻の中に入っている獣人族の人達は、


「ついに殺されるのか・・・・」


「あぁマリカ。すまない。先に逝く事を許してくれ・・・」


「エグッ、ズズッ、怖いよぉ・・・・」



 等と言っていた。僕はそこまで怖いのかぁと思いながら刀を振るった。


「「「ひっ!」」」


 とユニゾンで言われた後、檻の上が音を出して切断された。


「「「えっ?」」」


 と言われた。なんで驚いているんだろう?


「貴方は私達を殺したりしないんですか?」


 と聞かれたので


「何で殺さないといけないんですか? それより早くここから出ましょう」


 と言った。その直後、皆が一斉に大きな声を出したため、耳がしばらくいためながら説明していった。


 そうしてシンラさんの娘さんと、獣人達と、一人のハイエルフの子を助け出し、盗賊のアジトから脱出を成功したのであった。



読んでくださりありがとうございます。

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