契約
そのまま少し転がってから、笑いだした。
「何で笑ったの?」
「普通は魔王様の話をしたら詰め寄ったり、拷問か何かをしてでも聞こうとするからじゃ。お主と同じ勇者ならな。」 {何で勇者ってばれた!}
「なぜバレたか、と思ったじゃろ。匂いなんじゃ。」 「匂い?」何か匂いがするかと思って服の匂いを嗅いでみた。
「お主らは特徴的な匂いをしておるからのぉ。………まぁ、分かるのは勇者とあったことのある龍種か、一部の獣人種位じゃから安心せぇ。」
「で、悪魔龍は、どうするの?」
「どうするかといわれてものぉ……お主についていくしかないじゃろう。それと、その呼び方をやめんか。」
「え?なんのこと?」
「悪魔龍と言う呼び方じゃ。その名前は種族名じゃからお主が名前をつけてくれまいか?」
「名前かぁ。…………………………………………………………」
と、結構悩んでから、
「黒龍って言う名前は?」
「黒龍とな?」
「龍の鱗の色が綺麗な黒色だったから黒と、龍を合わせて、黒龍って名前だよ。」と言うと、僕と黒龍の回りに魔方陣が出現して、しばらくすると、魔方陣が消えた。
「なんだったんだろう?」と慌てていると、
「契約が起こったんじゃ。」と静かに答えたのであった。
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