マリナ 親との再会
壊れた壁の方から、ハイエルフの人が二人出てきた。
「お祖父さん。何をしてくれているんですか。何か嫌な予感がしたので精霊に頼んで見てもらっていたら、あろうことかマリナが好いている人族の人に攻撃をするなんて、もしも当たっていたら、もっと強くしていたところですよ。」
「親父、さすがに婿殿に魔法を放つなんて、」と言いながらこっちに向かってきた。
「久し振りですね。あのときは助かった。私がハイエルフの国の王であり、マリナの父であるロキュヒァリス=ナキェだ。そしてこっちが、」
「あのときはありがとうございました。私は、マリナの母の、ロキュヒァリス=ファインよ。」と挨拶していると、マリナが走ってきて、
「お父様! お母様!」と言って、お母さんとお父さんの所に行くと、
「マリナ! 元気か?」
「マリナ。おかえりなさい。今日は貴方の好きなものを作りますね。」と言って、抱き締めていた。その光景を見て、少し涙が出てきたので、隠れて涙をふいた。
なお、この間、お爺さんは無視されていた。
しばらくして、魔法を使い壁を修復してから、家の中に入らせてもらった。家の中は質素に見えながら、かなりこった家具がバランスよく配置されていて、とてもお洒落に見える。
「ついさっきも言ったが、お礼を言いたい。盗賊から助けてくれてありがとう。」
「いえ。当然のことをしただけです。」と無難な回答をすると、
「代わりといってはあれだがこの国を楽しんでいってくれ。」と言われたのであった。
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