種
巨大イカに変身したパイストスは、不機嫌そうに話す。
「あんな奴と一緒にするなぁ……俺は『邪神ヤリィカ』様だぁ!」
「邪神ヤリィカ……だと……お前、邪神の一族か」
ファリスは、身構えた。
「タカシ様、あぶない!」
メイデンの声がした。俺のすぐ後ろでメイデンの魔法が炸裂する。
「なんだ!」
俺は、後ろを振り返る。すると、触手がちぎれて飛んでいた。
「チッ」
邪神ヤリィカは舌打ちした。
メイデンが、ソエルを連れて戦列に戻った。
「無事ですか、タカシ様」
「一応な」俺は、軽く答える。
ソエルは、炸裂した触手を調べる。そして、触手の先にある種のようなものを発見した。
彼女は、それを手に取り、赤い右目からサーチライトのような光を出し、種を照らした。
「コレハ、シバリカズラノ種デース。デスガ、何カ別ナ物ト合成サレテイマース」
「それは解析能力か……何か、わかったか?」
「紫色ノ水晶ガ魔力デ封ジ込メラレテイマース。ソレト、爆発的ニ成長ヲ促ス魔法ガカケラレテマス」
俺は、ちぎれた触手の先に付いている種を確認する。
「これをアポロス達は植え付けられたのか」
「シバリカズラデ生命力ヲ吸イ取ッテ、コノ水晶ニ蓄積サセテイタヨウデース」
「一体何のために……」
俺はふと、アランが紫色の水晶を回収している場面を思い出した。
邪神ヤリィカとアランは、何か関係があるのか……。




