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タカシの異世界無双計画 ~銃と仲間と異世界と~  作者: 夢奏 舞P
第2章 依頼をこなそう
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第15話 賢者ソエル

 俺たちは、一段落した後、リザードドラゴンの尻尾を回収した。


「一匹分だけでいいんだよな」


「こんなに持っていったら、商売でるっスよ大将」


「そんなにいっぱい運ぶ手段なんてないだろう」


 俺は、1メートルほどの質の良さそうな尻尾を選び、ファリスに担いでもらった。小柄な割には、かなりの力持ちなので、体力的には問題ないだろう。その後俺たちは、周囲を警戒しつつ、渓谷を目指し足場の悪い獣道を慎重に進み始めた。


 生い茂る草木は、まるでトラップだ。絡みついてくる蔓や枝を、刀で切り裂き、前へ進む。


「俺がもし世界征服したら、こんな道! 舗装してやる!」


 俺は、愚痴をいいながら、先へ進んだ。後ろから、メイデンとファリスがついてくる。


「タカシ様、私が先行します」メイデンは気を使う。


「あ、いいよ、気にしないで」俺は断った。というのも、少し刀を握っていたかったからだ。


 ──少しでも刀に慣れておかなきゃ……。


 大技を出すのはいいが、クールタイム中は刀だけしか使えない。今回は乗り切れたが、次乗り切れるかどうかは別だ。イレギュラーな事態が発生した時、刀を使いこなせなければ、足を引っ張るのは明らかだ。用心するに越したことはない。後でファリスにでも、剣技を教えてもらうか。


 山中を歩き続け、辺りが闇に飲まれるその少し前に、川のせせらぎが聞こえた。


「近いな……」


 音のする方向へと足を向ける。茂みを抜けると、小川にでた。周囲はもやもやと霧立ち、怪しげな景色だった。


「人の気配がするっス」


 ファリスはその場で立ち止まった。


「誰かいるのか?」


 ファリスの声を聞いて、俺は立ち止まった。


 突然、霧を吹き飛ばすような光が飛んできた。それは、弓矢だった。俺たちの側をかすめ、後ろの茂みに突き刺さる。霧が少しづつ晴れてくる。だが、人影は何一つ見当たらない。


 しばらくして、上の方から女の声が聞こえた。少し、片言のような喋り方だった。


「誰ですか? あなーた達は」


 上を見上げると、奥の木の上に人影があった。メイデンとファリスも、それを見つけ、警戒態勢に入る。


 縄張りかなにかなのだろうか、矢を放たれて少し驚いたが、とりあえず、話しかけてみることにした。


「あのですねー! この辺にー、賢者ソエルという方はいませんかー!」


 大声で尋ねた、すると、女は、嬉しそうな顔をして答えた。


「それ、ワターシでーす。ワターシに何かごよーでーすか?」


 賢者ソエル本人? 本物なのか? 本物であれば、頼みごとをすれば難題を押し付けてくるはずだ。


「薬を作ってほしい! リザードドラゴンの尻尾は持ってきた!」


「材料をもってきましたか。ですがーただではー作りませーん。ワターシの2つの質問に答えて、それを実践してもらいまーす」


 ほぼ、賢者ソエルで間違えなさそうだ。


「生意気ですね、タカシ様に向かって」


「大将、捕縛しやスか」


 2人は武器を強く握りしめ、ソエルを睨みつける。


「いや、まずはその質問を聞いてからだ」彼女達には怒りを抑えてもらった。出来るだけ仲間銃の弾丸は温存したい。


 ソエルは、木の上から飛び降り、俺達の目の前に姿を現した。その姿は、髪はエメラルドグリーン、瞳は赤と青のオッドアイ。森に溶け込むような軽装の美少女エルフだった。


「ワターシの家にきてくださーい」ソエルは、突然走り出した。


「ちょ、待ってくれよ!」


 俺たちは、後を追った。日が落ちてきている。暗くなるにつれ、足元が見づらくなってきた。


「灯り、つけますね、タカシ様。【イルミネーション】!」


 メイデンは、魔法のステッキ(鈍器)を振り上げ魔法を唱えた。ステッキが光り輝き、周囲を明るく照らした。魔法は便利だと、思う瞬間だった。


 ソエルを追いかけ、俺達は古びたロッジに着いた。


「ここは、元勇者ノ家でーす。勇者は、謎を残して死にまーした」


 それを聞いたファリスは、突然乱暴な口調で声を荒げた。


「勇者だと! 死んだ? それは本当なのか!」


「南の魔王『マラーリア』と戦った『ヒロシイ』の家でーす」


「ヒロシイ……なんだ、南方戦役の勇者か」


「ワターシ、その頃勇者のパーティーで、一緒に戦ってまーした」


 知らない単語がいくつか出てきたが、ソエルとファリスとの会話で、ソエルが100年前の勇者のパーティーで、ここが元勇者の家ということはわかった。100年前ということは、ソエルは100歳を超えている。それでこの少女の姿なのは、エルフという種族だからなのだろう。


 昔話が終わったところで本題に入る。


「その、残した謎って何なんだ?」


 俺は、興味津々に尋ねた。


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