スク水(旧)の女神
あれ?ここはどこだ?
確か俺は死んだはず?
ダメだ、思考が霞のかかったようにうまく働かない
辺りを観察すると見渡す限りどこまでも白い空間が続いていてずっと眺めていたら気でも狂いそうだ
普通なら空間把握能力が著しく落ちそうなところだが
「あらら、もうこの状況に慣れちゃった?」
後ろから響く声に寝起きのようなぼんやりとした意識が一気に覚醒する
ちっ、誰だこいつ
この空間からしてだいぶ異常なのにそこにいるやつなんて大方おかしい連中に決まっている
おかしい奴、つまり異常者
なら扱いには慣れている
「ふむ、この反応・・・・・やっぱりいいね」
なんかぶつくさ言ってるいるがこういう輩には多く見られる中二病なので放置するに限る
というか格好からしてこいつはおかしい
上はトラ柄のパーカー(大阪のおばさんもびっくりするぐらいどぎついトラ柄だ)、下はブルマである
ぶるま!?
「え?この格好かい?特に意味はないけど、おかしい?」
「思考を読むな、思考を」
思考を読まれた
というか、おかしくないかと聞かれると急激に自信がなくなっていく
俺も自分のファッションセンスに自信などないが少なくともこれはおかしいのではないだろうか?
どうなのだろうか?
「おかしいなー、これがいいってどこかのおたくがいっていたのに」
「ブルマ先生に謝ってこい」
うん、やっぱおかしいわ
というか、オタクだよな?
ブルマにトラ柄のパーカー着てるお宅なんてないよね?ね?
「いや、オタクじゃなくておt」
「皆まで言うな」
まじか・・・
「ついでに言っとくとこれブルマじゃなくて旧スク水だよ」
「コメントしづらいわ!!」
なんだよ!
旧スク水とかわかってんな!
とかいえばいいのか、ああん!
俺はこの目の前にいる推定女神に向かって暴言をぶつける
「婆のスク水とか誰得だよ!!」
「うーん、確かに今は少しこの恰好していた人に似せているけどおばさんはひどくないのかね?」
「似せてるって、おい!?」
マジで・・・
このちょっと美人な人妻風のおばさんが・・・
って俺にそんな趣味はないわ!
というかあれだ、こういうのは若い女神さまとか幼女神とか、少年神とかもっと適役あるだろ
「いやー、独自性の追及を少し」
「そんなオリジナルいらねえーよ!」
まったくこいつの相手をするのはつかれる・・・・
「さて君の警戒も消えてきたところでそろそろ話を進めないとダレてきちゃうよ」
「あー、警戒が消えたかと言われれば断固違うと主張するがダレるという点においては賛成だ女神さま」
「君、この場に慣れる・・・いや、適応するのがずいぶん早いね」
「そういう性分だ、放っておいてくれ」
「まあいいや、そいえば君のお友達たちはずいぶん察しがいいが探偵かなにかかい?」
「いいや、ただのオタクさ」
ただ、探偵もいたかもしれない