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振り返る

作者: 黄城榛名

私が演劇部で演じたキャラクター。同級生E、アリサ、城ノ内、佐倉を絡ませたお話です。新年を迎えたということで、自分を振り返っただけみたいなもんです。

昼と夕方の間。つまり学生たちで言う放課後___。


とある高校の校舎の裏にある人気のない場所で不自然に膝を抱え一人震える女性の人影。

彼女は佐倉(20)。単刀直入に言うとタイムスリップか世界移動、もしくは瞬間移動をした。

彼女は友人である研究者エセの青井が作ったタイムスリップマシン(失敗作)によって何があったのかわからないままほかの友人三人と離ればなれになってここにたどり着いた。

どうにか戻るために、普通なら周りの人間にここはどこだとか時代だとか聞くべきだろうが、彼女にはそんなことはできない。例えるなら、高所恐怖症の人間が世界一高いバンジー台からバンジージャンプしろと言っているのと同じくらい無理だ。理由はいたって簡単


彼女はコミュ障だった_______。


さらに上乗せするなら彼女がコミュ障になった原因は学生時代にある。ここがどこの学校だとかそんなの関係無い。学校そのものが恐怖対象。そんなところでは立ち上がることすら困難。


「ふえぇ、島田ぁ。島田ぁ。島田~。」


そして、たった一人の親友島田がいないと他人と会話も何もできない。顔を上げることすらも・・・


「貴様、何をしている。」

「うぇ!?」


思わず顔を上げる。自分を覗き込む人の姿


「うにゃぁーーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!しまだぁ~、うあああ。」

「?まさか、組織の回し者か!?」

「はい!?」


自分のことを覗き込んでいた人間は異質だった。

ショートヘアーで気がつかなかったがよく見たら女。右目に眼帯をつけていて両手には拳銃が握られていた。属に言う二丁銃といったところか?


彼女はアリサ(13)この高校の生徒ではない、中学生。彼女は最近では割と有名な中二病というものだった。常にモデルガンと何故かトランプを持ち歩いていて、左手には包帯、その中には謎の模様。そして右目に眼帯をつけていた。

「しょ・・・しょし、組織。へぁ!?にゃに・・・何何何何何!?」

「・・・どうやら違ったようだな。すまない。ところでここで何をしているのだ?」


普段なら答えられないはずの佐倉。でも、何故だか彼女にだけは話せそうな気がしていた。どこか自分に似ているような・・・そう思えたから、か。分からなかった。

「へにょ・・・えっと、友達。としょにょ・・・はぎゅれ、はぐれてしまって・・・。」

「仲間と?それは大変だな。・・・ふっ。安心せよ。私の召喚術で助けてあげようではないか!!」

「?」

包帯を勢いよく外し、何かブツブツと呟き、目を開く

「いでよ。ウンディーネ!!!」

・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「あの、ウンディーネって水の精霊で・・・そんな力ないですよ?」

「む、誰だ!?まさか第三勢力が!?」

「ていうか~。部外者が勝手に立ち入らないでくださぁ~い。さ、罰金タイム!!」

笑顔で中学生に金を集る女。


同級生E(16)またの名を東 ゆかり。お金が大好きで、この世は金で蹂躙している。がマイスローガン。

「その制服・・・貴様もこの学校の生徒ではないのではないか?」

そう、彼女もまたこの学校の生徒では無かった。

「あっちゃ~、バレちゃったか。上手くお金もらえると思ったのにな~。」

「たかるのかよ~。」

「なんか言った?お姉さん。」

「あ、いや。」

思いっきり年下に脅される二十歳。情けない。


「ヒナちゃん・・・どこに行ったんだろう。前までのこと謝りたいのに・・・。神谷も帰っちまうしよ~。いや、正確にはミサさんを追いかけ・・・ん?」


「また、増えたか。」

「あらあら。」

「ひ、ひえ~。」

帽子を深くかぶる少年。正しくは男子制服を着た少女を全員が見つめ、少女は視線に固まる。

城ノ内 空(18)この中で正真正銘のこの高校の生徒。友達になろうと1年生の後輩に近づいたが、自分が男になりたい願望で帽子で長い髪を隠し、男子制服を着ていたせいでストーカー男と誤認されてしまったこの中では一番理不尽な人間。



_____ここに集まった四人は、それぞれどこかが、何かが似ていた。黒髪に、身長、雰囲気。

緊張すると唇の皮を剥こうとする癖。そこから全員は察した。なにか都合がいい電波が走って何かを察した。

〔こいつらと自分は同一人物だ。〕


  *


「なるほど、じゃあ皆はここがどこだかわからんわけだ。」

「はいぃ・・・。」

「気がついたらここにいた感じだな~。」

「同意見だ。」

一瞬で会話が途絶えて、なにか話そうと城ノ内が焦る。

「あ、ちなみにここは2014年10月。」

それに続くようにほかの三人も自分の時代のことをしゃべりだす。

「えぇ?私のところは2013年10月だよ。ってことは一年こえてきたって事?」

「私は2014年1月。やく9ヶ月の時間をこえてきた。」

「わ、わたしぇは・・・・2014年12月・・・です。はい。」

みんなの一言一言を聞き漏らさず東がメモをとり、ほむほむと頷く。

「じゃあ、皆瞬間移動とかじゃなくて時代を遡ったり進んだわけか。でも不思議だよねえ。皆そっくりなんて。まるでパラレルワールドみたい。」

「それはないと思うぞ。」

アリサが俯いたまま言葉を返す。東が意外な反応だとアリサの方を向く。

「世界中には似たような人間が3人はいるって言うだろ。多分それだ。」

「中二病のくせにそっけない。」

「真の中二病は真実リアル虚構りそうは分けている。その上でやっている。」

「よくわからん・・・。」

またも会話が途絶える。どうもそっくりな人間同士は会話などがそう長く続かないらしい。四人は学習した。

「とにかく、金がありゃどうにかなるっしょ。」

「無理じゃ・・・・・・無い、の?かなぁ。いや、ごめんなさい。」

「やはり、ここは秘技を使うしかありませんな・・・。」

「お前さっきから喋り方安定しねぇな。」

この上なく城ノ内を睨みつけるアリサ。城ノ内は降参というふうに両手を挙げてさらに煽るが、アリサは元から諦めているようで、挑発にはのってこない。

「なんか、自分にそっくりな人がこんな性格だと引くわぁ~。」

「僕はヒナちゃん以外には無頓着なだけ。興味ないの。」

話を戻すためにとアリサが咳払いをする。

「で!その秘技だけど!!」


  *


「佐倉さん。あなたさっきタイムスリップは今までしたことがあって、ちゃんと戻ってこれたって言ってましたよね。」

「は。はい、そうです・・・ね。」

「なら話は早い。時空を超えることが可能なら・・・この世界は二次元だぁ!!!」

「「「な、なんだってー!!」」」

ガッツポーズやよくわからない決めポーズをとりながら俺かっこいいだろ的な雰囲気で中二病少女は続ける。

「二次元なら何でもアリ!心の持ちしだいでその物語のラストなんて簡単に決まってしまうもの!私の中二人生に捧げた漫画やラノベがそうであったように!!この話だって心の持ち方次第でストーリーは・・・そう、テイルズは完結するんだァーーーーー!!!!!!」

「じゃあ、戻りたいと願い続ければ。」

「そう、願いはいつか・・・叶うでしょうっ!!」


____________。

その後彼女たちが無事に元の場所に帰れたかは・・・みなさんの心の中に続きはありますよ☆

「何よかった風にしめてんだ!てかこれ僕協力する必要性なかったんじゃ・・・。」


END?

短時間で書いたものなので至らない部分はたくさんあると思いますが、読んでくださりありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] 面白かったです。 僕には表現できないギャグセンスで、参考になります。 あっ、パクらないから安心して‼︎ 僕は小保方さん並みに嘘はつきませんから! 本当にパクるフラグじゃありませんので…。…
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