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言霊探偵 紫木柔以  作者: 雪りんご。
依頼 =ストーカー=
4/5

依頼Ⅱ


いつも通り。喫茶店に入ると、杏ちゃんが既に来ていた。


私が一番最後だったから…

当然なんだけどね。



「遅い!待ち合わせの五十分前に来るのが常識でしょ!?」

いやいや…。

怒られるのは覚悟してたけど…


杏ちゃん、それは早すぎですよ★


「当たり前でしょ!事前に打ち合わせしないでどうするのよ、馬鹿!」

馬鹿って言われた!杏ちゃんヒドイよぉー…。


でもまぁ…、当然か★


「で、依頼主は?」

杏ちゃんが親指でクイッと指す先には、一人の女の人。

黒髪ロングヘアー。

大和撫子!!


俯いているせいで顔はよく見えないけど…。


ふふふふっ…。

彼女で(、、、)間違いないっぽい★


色々楽しみだなぁ…。

何してあげようかなぁ…。



「柔以、依頼主と知り合い?」

「まぁ、ちょっとね。

 人間色々なのさ!」


ドン引きの莉久。

え、何…?


「柔以に人間を語られるとか…

 ドン引きするよ」

「あんだとコラぁ!!それ、どういう意味だよ!?」

「そのままに、決まってるじゃないか」


いがみ合う私と莉久を見て、杏ちゃんは額に手を当てている。

「もう…。いい加減に莉久も素直になりなさいよ…」

「これが僕の全力の素直だよ?」

「それはどうも、スミマセンデシタ」

杏ちゃんが棒読み…。

ある意味、怖っ!


「いやぁ~。みんな、相変わらずうるさいなぁ」

と、声がする方を向くと、金髪ピアスの男がいた。


一言で表すなら、チャラ男。

ナンパ野郎。


「柔以。それ、一言じゃないから」

あ、ほんとだ。

まぁ…いっか★

所詮、アイツはこんなもの★


(にー)ちゃん、今ひどいこと思ってたやろ!」

「別に、そんなことないよー」


「とりあえずやなぁ…。

 ―――――ここ、俺の経営してる喫茶店やねんから、静かにしてな?」

あたりを見渡すが、客らしき人物は依頼主と、私たち以外に見当たらない。



「…客なんていないクセに」

ボソッと呟く。



「聞こえてるで!!

 これ以上お客さん減ったら、経営やばいから…頼むから、静かにしてな?」

「気が向いたらね」


「ヒドいわぁ、柔ちゃん」

「今さらだね、琉緒(るお)


「開き直らんといてぇな…」

尚も絡んできそうな琉緒を無視し、切り替える。

でないと、会話が前に進まない。


「―――――さ、依頼主を待たせるのもなんだし、仕事しよっか!」

こうして私たちは、依頼主である佐々木摩莉へ接触した。

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