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言霊探偵 紫木柔以  作者: 雪りんご。
依頼 =ストーカー=
3/5

依頼Ⅰ


―――――チュンチュンッ


…小鳥の鳴き声?



その声で、私は目を覚ました。

時計を見ると既に一時を回っていた。




「え…?」

あぁ、深夜一時か。


ん?

深夜一時でも、小鳥って鳴くんだぁ…。

へぇ…。



枕もとの時計には、『PM』と表示されている。


『PM』?

=『午後』?


『午後』一時…!?



「えぇぇぇぇええええ!?莉久ぅぅうう!!!

 なんで起こしてくれないのさぁ!?」


急いで着替えて事務室へ向かうと、莉久は事務所を出る直前だった。



「おそよう、柔以。杏ちゃんは、随分前に出たよ。―――――じゃ、僕も先に行くね」

と言うと扉を開けて出て行く莉久。


「おいコラ待てぇええ―――!!」

私は急いで扉へと向かう。

莉久は悪趣味なことに、そんな私を見ながら、笑顔で扉を閉めようとする。


「悪趣味とは失礼な」

悪趣味という言葉がおきに召さなかったのですね…。


「別に、そんなことないよ」

「なら、その扉を閉めるなー!!」

静かに微笑む莉久。


悪魔だ。悪魔がいる…。

いや、ある意味では悪魔すら超えている!

魔王だ、魔王!!


「ほら、早くしないと置いて行くよ?」

莉久は涼しい顔をしながら、扉を確実に閉めていく。

置いていく気、満々じゃん!?



「待ちなさいってー!!」


私が扉を通ろうとした直前に、扉はむなしくも閉じていった。

全力で走っていた私は、そのままの勢いで扉にぶつかった。

 

莉久め…。

私が扉にぶつかると分かっていて閉めたな…!!



ふ…ふふふふふっふ…。




「待てコラ莉久ぅぅぅうううう―――――――――――!!!!!」

私は閉じた扉を再び開け、再び走り出し莉久の後を追った。

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