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39.王都への移動

 今日から王都に向けて出発する。

 約2周間の旅になる。

 移動時間が大半だが、こっちの世界に来てから初めての旅にわくわくする。


 王都への旅が決まってから数日の間に、子爵やメープルには道中通る貴族や中央ギルドに連絡を、レクチェには必要な物資を揃えて貰った。



「じゃあ、出発するか」


「先生、2週間よろしくお願いします」


「こちらこそ、よろしく頼むよ。こっちはギルド職員のメープルとレクチェ。おれのサポートをしてもらってる。2週間一緒に行動するから、ベルも仲良くしてくれると嬉しい」


「「ベルさんよろしくお願いします」」


「……よろしく」


(ベルの性格上打ち解けるのに時間がかかりそうだな……)


 おれたちはバレルの街を出発した。


 移動するための馬は子爵が貸してくれた。

 当初は馬車で行くつもりでいたが、この世界の馬車は想像以上にゆっくりであった。

 この辺りはまだ道が整備されておらず、スピードを出すと馬車が激しく揺れる。


 なるべく早く王都に行くためおれたちは馬を二頭借り、ベルとメープルに乗ってもらうことにした。

 二人とも上手に馬を乗りこなす。


 おれとレクチェはトレーニングも兼ねて走ることにした。



追風(テールウインド)

 おれは魔法で常に追い風を吹かせて、馬を含めた全員を補助する。

 おれはスタミナを、レクチェは身体能力強化を生かして走る。


 この移動計画では馬車よりも早い3日で王都に着く予定だ。



「レクチェはまだ大丈夫か?」


「まだまだ余裕だよ。あ、でもそろそろ1時間になるから馬を休憩させてあげないと」


「そうだな、あの木陰で休もうか」



「ベル大丈夫か?」


「まだ大丈夫です。乗馬は好きなので。先生こそいっぱい走って……大丈夫ですか?」


「トレーニングも兼ねてるから、多少きついのは我慢するよ」


「もし疲れたら私の後ろに乗っていいですよ?」


「動けなくなったら頼むよ」


 おれがベルと話している間に、メープルとレクチェには馬の世話を頼んでいた。

 回復魔法やえさを食べさせてできるだけ短時間でスタミナを回復させる。


 15分ほど休憩し、移動を再開する。


 移動を急いでる理由は宿泊場所だ。

 道端や小さい農村にも泊まれるが、野宿か安宿になる。


 おれ一人ならそれでも良いが、今回の旅は女性が多いため、急いで移動し大きな街の宿に泊まらせたいと考えている。



 ◆◆◆◆



 日が暮れるギリギリのタイミングで何とか目的の街にたどり着いた。

 ここはバレル子爵領の隣にある、リオレッド伯爵領のセンテッドの街だ。



 入口でステータスプレートの確認を受け、街に入る。

 センテッドの街はバレルの街よりも小さいが、街並みはきれいに整えられている。

 流石伯爵領といったところだ。


 宿で受付を済ませ、明日の予定を確認し、部屋に分かれて早めに休むことにした。


「明日は早めに出発して、リオレッドの街に移動する。ベルが領主に挨拶をしないといけないから、夕方までに到着が目標だな」


「すみません先生。リオレッド伯爵とは父が親しい仲ですので、近くを通る際は挨拶にいくのが慣例で……」

 頭を下げるベル。


「子爵からも言われてるし、お金も出してもらってるから、ベルは気にしないでいいよ。明日に備えて休もうか」


 おれたちは解散し、部屋に戻った。



 部屋に入るとおれはそのままベットにダイブした。

「ふぅぅ。疲れた」


 追風(テールウインド)を常時発動し、細かな調整までしていたので思っているより、身体に疲労が溜まっている。

(早めに寝よう)



 コンコン


「アルス君、入るよー」


 ノックの返事を待たずにレクチェが入ってくる。


「だいぶお疲れでしょ?」

 おれの表情を見ながらレクチェが言い当てる。


「バレてたか」


「やっぱり。少し無理してる気がして……魔法の使い過ぎ?」


「どうだろ? あんまり慣れてない魔法だったからそのせいかも知れない」


「なら、明日に備えて疲れを取らないと。アルス君うつぶせに寝てもらえる?」


 言われた通りにベットでうつぶせになる。


「マッサージするね。痛いとこあったら教えてね」


 レクチェはおれの腰に座り、マッサージを始める。


 上半身、腰、お尻、足の順にほぐしてもらう。

 レクチェのマッサージのおかげで足回りのハリが軽減した気がする。


「あぁー。気持ちよかったよ。次は交代だな?」



「え? アルス君してくれるの?」


「慣れてないから期待しないでくれよ」


「はーい。ここでいい?」

 レクチェはおれのベットでうつぶせになる。


「上からやってくよ」


 おれはレクチェのマッサージをまねながら上半身からほぐしていく

(やわらかい……)



「んふぅ、ぁぁ……」

 レクチェの身体をほぐすたびに微妙にエロい声を漏らす。


「わざとやってるな?」


「んふ。どうだろ。気持ちよかったよ」


「それは良かった」


「アルス君、こないだメープルと一緒に寝たんでしょ?」


 おれはドキッとする。


「あれは……寝たけど、やましいことは……」


「あたしもアルス君と一緒に寝たいなぁ……」

 レクチェは身体をおれにピタッとくっつけ、耳元でささやく。


 高まる胸の鼓動とは反対に、理性が働く。

「今日はさすがに……隣の部屋にベルもいるし」


「え。メープルはOKで、あたしはダメなの……」


 うるんだ眼と悲しげな表情にほだされそうになる。


「そういう意味じゃなくて……。レクチェもメープルに負けないぐらい魅力的だよ。でも、明日も朝が早いから……」


「……なら、王都の宿は一緒の部屋にして。約束してくれるなら今日は戻るから」


「……わかったよ。約束だ」


「やったー。じゃお休みー」

 レクチェは約束するとすぐに部屋に戻っていった。


 おれは未来の自分にレクチェとの約束を丸投げしそのまま眠りについた。

今日は複数投稿頑張ります。


【レーズンサンドからのお願い】

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