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30.修行と実験③

 19階層から下りる階段に着いた。


 攻撃魔法はゴーレム相手に十分試せたのでミノタウロスとの戦闘では風噴流(ジェットムーブ)と短剣術試したい。


(攻撃速度の速いミノタウロス相手に通用するか……)


 レクチェからもらった短剣を右手に持ち階段を下りた。



「グオォォォォォ」


 右手に両刃斧を持ち、以前レクチェと来た時と変化はない。


 一旦攻撃はせず、風噴流(ジェットムーブ)での回避に専念する。


 こちらが様子をうかがっていると、ミノタウロスは両刃斧を構え、接近戦を挑んできた


「グオ、オッ、オォォ」


 筋肉に包まれた身体は重い斧を軽々と操り、左から右への横なぎ、切り返して、上段からの振り下ろし攻撃。


 おれは風噴流(ジェットムーブ)でバックステップし、距離をとる。

 振り下ろし後の隙を利用し、ミノタウロスの背後にまわろうとするが、斧を振り回し、それを許さない。


(もう一度……)


 姿勢を整え、再び攻撃を避けて背後をとろうとするが、ミノタウロスもおれの風噴流のスピードに食らいついてきており、斧の振り回しと身体をひねることで対応してくる。


(ダメか。攻撃力は高いが、速度はそこそこのミノタウロスを振り切れないのは、誤算だ)


 もちろんミノタウロスの攻撃を風噴流(ジェットムーブ)で避けるのは簡単だ。

 以前よりおれも強くなっており、ミノタウロスの攻撃は安心して見切れる。


 ただ、接近戦でミノタウロスと斬りあう余裕があるかと言われたら、無い。


 攻撃を入れることはできるがただの短剣の攻撃だけでは、ミノタウロスに耐えられ、両手斧にとらえられる可能性もある。


 安全にヒット&アウェイ策を使えば短剣でも倒せるが、今のおれが欲しいのは、一方的に圧倒できるぐらいのスピード。

 ミノタウロスの斧攻撃を近距離で避け続け、攻撃できるスピードだ。


 風噴流(ジェットムーブ)は敵との距離をとるのは楽だし、攻撃も避けれるが、小回りが利かないのと敵が見失うほどのスピードはなく、動きも直線的だ。

 これでは格上のモンスターには通用しない。


(おれが持ってる魔法の属性は火、水、氷、風、雷。火と水は移動には不向き。氷も床を凍らせて滑っても……。残るは風と雷だが……)


 このままじゃ、考えもまとまらないため、いったん19階層に引き返すことにした。


 ミノタウロスは氷束縛でとらえ動きを制限する。

 動けないミノタウロスを放置し、おれは階段を上がった。


「うーん。風魔法で羽でもはやすか?」


 背中から風魔法を発動しても勢いに押されるだけで制御が厳しい。

 他にも水防膜のように風を身体に纏ってみたりしてみたが、防御面はよさそうだが速度的には風噴流よりも遅かった。


(手詰まりだな。探知と範囲魔法が転生前の知識でたまたま成功しただけ。高速移動のしかたは知らないし……)


 早く走るには、走る練習と筋トレだが、そういう話ではない。


(筋肉を増やす魔法は、無理だな。回復魔法ならできそうだけどおれは使えない。あとは筋肉を強制的に動かすとかは……できるな)


 電気をつかえば筋肉を強制的に動かすことはできる。

 身体は脳の電気信号で動かされる。


 この脳からの電気信号を雷魔法を使ってより早く伝える。

 そして、筋肉をより強く動かすように信号を強化すれば理論的には高速での移動が可能になる。


(まずは身体の隅々に雷の魔力をいきわたらせて、電流が身体に流れている状態を作る。動く瞬間にこの電流を増幅して脳からの信号を強化する)


 身体に電流をいきわたらせると、かなり痛いが、雷魔法でこの痛みには多少慣れてきている。

 動く瞬間、いつもより筋肉がパワーを発揮することを実感し、その力が地面を強く押す。


 ザザァー。


 1歩踏み出すと、集中力の乱れで電流が途絶えてしまい、慌ててブレーキをかけて止まる。

 魔法は失敗したが、明らかに風噴流とは速度がちがった。


(痛みに慣れるのと回数をこなしてどうにかするしかないな)


 19階層の階段前で特訓が始まった。

 筋肉を強制的に動かしているので、筋肉へのダメージも深刻だ。


(メープルにまたお願いしないといけないな)


 試行回数が100を超えたぐらいで3歩までは制御ができるようになっていた。


 時間的にもう帰らないといけないが、最後にミノタウロスを振り切れるか試すことにした。



 階段を下りると、さっきと同じミノタウロスがいた。

 さんざんコケにしてトレーニングの相手をさせていたのでだいぶ、怒っているようだ。


「グォォォオ」


 突進してくるミノタウロス。

 それに対しておれも短剣を持ち電流を纏い、走って迎え撃つ。


 ぶつかる2歩前、ミノタウロスが斧を振りかぶった瞬間におれは加速した。


雷迅速(ライトニングステップ)


 高速でミノタウロスの横をすり抜け背後をとった。

「くらえ、雷衝撃(サンダーショック)


 短剣を背中に突き刺し、その短剣を通して体内に電流を一気に流し込みミノタウロスを倒した。


「よし、まだ特訓は必要だけど、形にはなったな。消費魔力も少ないしレクチェにも教えてやるか」


 ミノタウロスの角とドロップ品の金の腕輪をアイテム袋に入れ、ダンジョンから脱出した。


 結局家に着いたのは、日付を超える直前であった。


【レーズンサンドからのお願い】

今日の更新はこれで終わりです。

面倒くさいとは思いますが

よろしければどうか、どうかブクマと評価をお願いしますm(_ _)m

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