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29.修行と実験②

 眠りから覚め、自分が寝落ちしていたことに気付く。


(危なかったな……モンスターに気づかれなかったか。よかった。)


 身の安全に安堵し、朝食を食べる。


 今日は最下層のミノタウロス相手に移動魔法と、攻撃魔法、レクチェから教わっている短剣が通用するか試す予定だ。


 昨日習得した電波探知(ソナー)風噴流(ジェットムーブ)を使いながら、最下層へ移動を開始する。


 道中の19階層で複数のモンスターの反応があった。

 どうやらモンスターが5体ほど同じ空間にいるようだ。


(範囲魔法の練習がてら行ってみるか)


 当初考えていた範囲魔法は、魔力を一気に出して広範囲を攻撃するぐらいだったが、風で探知をしたときに一つ思いついたものがあったのでそれを試すつもりだ。


 反応のあった空間に慎重に近づいていく。


 ゴーレムたちがいるのは開けた空間で、アイアンが2体、ブロンズが2体、シルバーが1体だ。

 通路から肉眼でも確認し、気付かれる前に魔法を放つ。


 昨日おれが思いついていたのは波だ。

 津波をモデルにして範囲攻撃魔法を作ろうと考えていた。


(両手に水の魔力を溜めて、波を引き起こすようなイメージに魔力をのせる)


水波浪(ウォーターウェイブ)


 両手から放たれた津波は高さ2mにもなり、ザッバーンという衝撃とともにゴーレムたちを押し流す。


 見るからに体重が重いであろうゴーレムたちを壁際まで押し流し、ダメージを与えた。


 魔法はイメージ通りであったが、威力が不足していたのか、ブロンズとシルバーは戦闘不能までは追い込めていなかった。


 起き上がった、シルバーゴーレムが真っ先におれを敵と認識し、突進してきた。

 他のゴーレムよりも動きが俊敏だ。


 風噴流を発動し、突進してきたシルバーゴーレムをかわす。


 地面に手をつき、氷魔法を発動する。


氷束縛(アイスバインド)


 足元に大量にある水を凍らせ、ゴーレムたちをまとめて拘束する。

 動けなくなったゴーレムを倒さずにそのまま凍らせる。


(成功だな。威力はもう少し欲しいが、氷束縛とのコンビネーションが良いな。次は火波浪をしてみるか……)


 ゴーレムたちの氷が融けるまで魔力ポーションを飲んで少し休む。


(魔力には余裕があるが、範囲魔法の魔力消費は他の魔法より多いようだ)



 氷束縛の効果時間が思っていた以上に長かったので、火球でうまく溶かしてゴーレムたちを動けるようにしてあげた。


 動けるようになると同時にブロンズゴーレム2体とシルバーゴーレムはおれに向かって接近してくる。

 だいぶ怒らせてしまったようだ。


 ある程度の距離まで近くに誘い込み今度は火波浪(ファイヤーウェイブ)をお見舞いする。


 しかし、火波浪を突き破りゴーレムたちは勢いよく飛び込んでくる。


 ダメージは負っているようだが、それらを無視しておれを殺そうと突撃を繰り返す。


 ドゴン、ドゴン……


 ゴーレムの強烈なパンチや突進を回避し、再度距離をとる。


(火力不足か?炎の温度をあげるには……酸素だな)


 火波浪に風の魔力を混ぜ込み、火が燃えるのに十分な酸素を送りこむ。

 すると炎の色は赤から黄色、白そして青の炎へと色合いを変化させていく。


 炎の温度も色の変化とともにどんどん上昇していく。


 あまりの高温に全身を水防膜で覆うが、その状態でも身体が燃えるように熱い。


炎風波(ソルウェイブ)!」


 おれの両手から放たれた青い炎の波はゴーレムたちを一瞬で飲み込み、ダンジョンの壁も溶かしていた。


 手の皮ふも溶けており、全身やけどしたかのように真っ赤になっていた。

 持っていたハイポーションをかけ、慌てて応急処置をする。


「はぁ、はぁ……。今の魔法は危険すぎる。威力も……別次元だ」


(魔法に集中しすぎて、自分が死ぬところだった)

 あまりの高威力に驚き恐怖し、全身に鳥肌が立つ。


 息を整え少し落ち着くと、新しいハイブリット魔法の完成形に喜びが沸き上がって来た。


(おそらく杖を使って距離を開けても、火傷は必至だな。水防膜以上の防御手段が必要になる。威力を少し抑えてみるか……)


 電波探知で近くのモンスターを見つけ、もう一度魔法を試す。


 今度は酸素の量を調整して、白炎までで止める。


炎風球(イグニスボール)


 水防膜でやけどを防止するが青の炎同様、熱が伝わってくる

(熱いがギリギリ耐えれるレベルか)


 白く輝く炎の球はゴーレムをたやすく貫きすべて燃やし尽くした。


「おぉー。白炎でもこの威力か」


 おれは火と風のハイブリット魔法の威力と魔法の出来に満足し、最下層へと足を進めた。


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