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23.魔力切れ対策

 おれはメープルにお願いしていたことがあり、ギルドを訪れた。


「メープル。この間の魔力切れの薬ってどうだった?」


 魔力切れの痛み止めはあまり一般的ではなかった。

 ダンジョンであれば魔力ポーションを飲めば回復するし、必要としてるのは若い魔法使いばかりだ。

 あとはどうにか寝てしまえば時間が解決してくれる問題だ。


 バレルの街はお世辞にも魔法使いが多いとは言えない。

 需要が無ければ供給も無いように街の薬局には置いてなかった。


「ありましたよ。材料とお金を払っていただけたら、薬屋さんで作ってもらえるそうです。購入される場合は王都からの取り寄せになるらしく3~4週間待っていただけたら取り寄せも可能だそうですが……」


「材料はどこで手に入るんだ?ダンジョンか?」


「ギーロ山です。キーツの葉が必要ですね。アルスさん果物のキーツはご存じですか?」


「きーつ?どんな果物なんだ?」


 メープルは待っていましたとばかりに、楕円形で緑色の果物を取り出した。

 おそらくあれがキーツなのだろう。


「アルスさんがそういうと思って買っておきました!見た目はこれです。味もとっても美味しいんですよ。山奥の日の光が当たる場所でしか育たないらしく、あんまり市場に出回らないです。一緒に食べましょ」


 そう言うと、スルスルと皮をむき、切ってくれた。


「うまっ。濃厚な甘さと独特の香りが癖になりそうだ」

 口の中でねっとりと溶けていき、濃厚な甘さと芳醇な香りが広がる。


「キーツおいしいですよね。わたしも大好きなんです。……そうじゃなかったです。キーツの葉が無かったのでこのキーツの実を目印に探したらうまく見つけれると思って……」


 好きな食べ物の話に話題が行きそうになりブレーキをかける。


「ありがと、助かるよ。せっかくギーロ山に行くんだ、他に採取できるものとかないか?」


 少しメープルは迷っていたが

「よければ、回復ポーションや魔力ポーションの材料もとってきてくれたらギルドとしてはうれしいんですけど……Cランクのアルスさんがする依頼じゃ……」


「それぐらいでよければ全然かまわないよ。下積みする時間もなくランクが上がったから、そういう経験も必要だと思うしさ。でも、ポーション切れにでもなってるの?」


「最近アルスさんが見つけたダンジョンが話題になり始めていて……少しづつですけど冒険者が増えてます。ゴーレムのドロップが良くて稼げるみたいです。そのせいでポーションが品薄になっているんですよ」


「最近、見ない顔が多いのもそういうわけかぁ。了解したよ。キーツのついでに採取してくるよ」


 そのあともメープルと少し話をして、ギーロ山に向かった。


 ちなみに初級ダンジョンはギーロ山の麓ダンジョン、中級はギーロ山の奥地ダンジョンって名前が付けられたらしい。


◆◆◆◆


 山に到着してからは、鑑定を使って、じゃんじゃん薬草や魔力草を回収していく。


 鑑定なしだと雑草と見分けがつかない。


 どんどん奥の方まで探索に進むがキーツは見当たらない。

 逆に薬草、魔力草はだれもここまで採取に来ないのか、辺り一面に生い茂っている。


(中々見つからないな。鑑定を使えばすぐだと思ってたんだが……。確かメープルは日当たりの良いとこに生えてるって言ってたな)


 おれは山頂まで登り、上から日当たりの良いところを探すことにした。

 時間的にも早く見つけないと日が暮れてしまう。



 山を走って駆け上がり、山頂からあたりを見回すと

「あった」


 崖の斜面に斜めに生えてるキーツの木を発見した。

 大きな木に緑のキーツの実が大量になっているが、冒険者以外が簡単に取れる場所ではない。

 一歩間違えば崖から落ちて、キーツどころではない。


「キーツの実が貴重なのも納得だな」


 おれは崖を下り、木によじ登って、なっている実と葉をどんどん収穫していく。

 7割ぐらい収穫したところで、流石に独り占めは良くないと思い始め収穫を終えた。


 その後は帰ろうと思い山を下っていると、奥地ダンジョンの入口付近で言い争いの声が聞こえた。

 木の陰から様子をうかがってみる。



 言い争っているのは若い冒険者のグループだ。


「おい、ダンジョンのルールは守れよ。あのゴーレムはおれたちの獲物だったんだ」


「さっきからしつこいな。だから、お前たちが苦戦して倒せなかったから俺達が倒してやったんだ。感謝の一つぐらい言ってくれてもいいんだぜ」


「俺達だってサンドゴーレムぐらい倒せてたさ。それなのにお前達が横から魔法で横取りしたから……」


「魔法使える奴がパーティにいないのにゴーレムのいるダンジョンなんかに入るなよ。初級ダンジョンがお似合いだぜ」


「くっ……」


「もう行こうぜ。こんな奴ら相手にしても時間の無駄だ。」


 そういって街の方に帰っていった。


(冒険者が増えたことの弊害か……この程度で済めばいいけど)


 おれもそっとその場を後にし、ギルドに戻った。



「おかえりなさい。どうでしたか?」

 メープルは少し期待をしてる様子で採取の結果を尋ねる。


「ちょっと苦戦したけど、大量だよ」

 机に大量のキーツの実や葉、薬草等を取り出した。


「わぁ。さすがアルスさんです。想像以上です」


「キーツの実は自分用とメープルのお土産。少しギルドにも卸すでいいかな?。残りの薬草たちは全部買取でお願い」


「いいんですかっ。ありがとうございます。キーツの葉は丸薬にしてもらってからお渡ししますね。薬草も少しアルスさん用にポーションを確保しておきます。新しいおうちに保管しておけば今後役立つかと……」


 メープルの背後では尻尾がブンブン揺れており、キーツの実を喜んでくれているのが伝わってきた。


キーツの実は名前の通りマ〇〇ーの実からイメージしてます。


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