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大魔王と女勇者が学校で出会いました。

めんどくさいが重要なので、俺が先に歴史を要約しておこう。


四百年前に大魔王が倒され、それ以降平和になった世界は技術革新し、機械によって魔法を扱うようになった。文明のサブシステムとしての電気は存在するが、魔法のほうがなにかと便利。今では、月の開発まで行われる始末だ。

かつて俺のチカラだった魔力がわけのわからない技術で使われているのは納得いかないが、眠っている間にこうなってしまっては、取り返しがつかない。まあいずれ……


ああ、そう、四百年前に倒されたという大魔王は俺のこと。


十年前に復活を遂げたが、あまりのわけのわからない技術に被われた世界にめまいを覚えた俺は、義務教育からやり直すことにした。四百年前の人間が戦争だの差別だのとバカすぎたので大魔王として君臨したが、まあ今では平和なようだし、倒された大魔王というのも恥ずかしい話だ。人間というのもやってみたかった。今は高校生三年として細々と、怠惰な日々を送っている。


今日も、いつものように先生の話を話半分に聞きながら、月を眺めていた。授業とはいえ、大魔王が倒された話を聞かされるのは拷問に近い。

はぁ、月はキラキラしてキレイだなぁ。

「レド君! また聞いてないでしょう! 魔王が全ての生物を統治したシステムは、大学の試験に出ますよ! 魔歴史は、理系も必須科目なんです!」


レドというのは俺。魔歴史は、魔法の歴史。魔法は歴史的な側面と科学的な側面があるから、全人類必須履修科目なのだそう。まあ、機械での扱い方はともかく、歴史はつまらん。自分の自叙伝を読む気分だ。


「具合悪いんで保健室行きます」

「またなの!? まったく!」

「心配しなよ先生」

「心配はしてるわよ。将来をね!」

「ありがとう」


具合悪いのは事実。心の具合のほうだけど。

それに将来の心配なんていらない。俺は死なないし。


「レド君、体調なおしてきてね、ノート取ってあげるから」

「ん、ああ、ありがとう」


同じアパートに住む、お節介な学級委員のアスタ。

……まあ、悪い気分ではない。


* * *


古くさいレンガ造りの校舎。自身でもあればすぐにでも壊れそうだが、新校舎が建設中だ。新校舎はモダンなデザインの鉄筋コンクリート製で、いかにも現代という感じのデザインになるらしい。が、それは来年の話のようだ。俺は新校舎で授業を受けることはなさそうだ。


薄暗い暗い廊下を通って、保健室に入った。


「昨日ぶりねレド君。今日は、けが人がいるから勝手に寝ておいて」


歴史の先生はうるさいが、保健室の先生は何もやかましく言わない。できた大人だ。先生は包帯や消毒液などを乗せたトレイを持っていた。

保健室のベッドのカーテンをくぐったところで、隣のベッドに腰掛けている人影が見えた。こいつがけが人か。小柄だな。女子か? ん、ベッドに立てかけてあるのはなんだ。棒状の……東洋的なデザインの棒……? まあいいや。

保健室にはサボりにきているというより一応、歴史の勉強をしている。といっても、俺が寝ている間に何があったかを知りたいだけだけど。魔力とはなにかといった論争や、一歩ずつ技術を確立していく様は、自分の力のことながら、なかなかに愉快だ。


いつもなら静かな保健室だが、今日はそうはいかないらしい。

隣のベッドで治療をしているのだ。


「ちょっと先生しみるんですけど!? やさしくして! 魔機械使えないの!?」


治療されてるくせにやかましい女子だな。体育で擦り傷でも作ったか?


「魔機械なんて高級なものはありません!」


そう。魔法を使う機械は生活に根付いてはいるが、魔力は有限なのだよ。有限、すなわち、高級なものであり、特権階級か金持ちしか使えないものなのだ。


「ってか動かないの! あばら、骨折かもしれないわよ。呼吸苦しくないの?」


おいおい、骨折はやばいな。さっさと救急車呼べ。


「平気よ!」


は?


「時間が無いわ! 情報通りなら、もう、ヤツが来る……!」


何言ってるんだこの女子……骨折かもしれない、に、平気、はないだろう。情報通りにヤツが来る? 誰のことだよ。その骨折して合うヤツとは? と思ったところで、かすかに、窓がカタカタと鳴った。地震じゃない。空気が震えている。いや……なんだ、この圧迫感……魔力の圧迫感か……? 魔力を失った俺でも感じる魔力…… なんだ?


「やっぱりあいつらの推定より早いじゃない!」


隣のベッドの女子は勢い良く立ち上がりカーテンを開けた様子だったが、


「あっ!」


と、そのまま掴んだカーテンを、カーテンレールから引きちぎった。そのまま、勢いで俺のベッドに倒れ込んできたのは、金髪のハーフアップの髪をした女子だ。知らない制服だ。転校生のようだ。腕まくりをして見える腕には包帯がまかれ、いくつか絆創膏が貼られている。


「ちょっとあんた邪魔!」


女子は激しい剣幕で俺をにらんだ。ほっぺに大きな絆創膏を付けて。傷だらけ、包帯まみれなのに、燃えるような赤い目だ。はて、この赤い目はどこかで……

次に、その女子は、ベッド脇に立てかけてあった、東洋的なデザインの棒……じゃなく、鞘に入った刀を手に取ると、俺をまたいで、窓をビシャンと開け、校庭へ飛び出していった。


「ライちゃん! そんな身体で!」


俺と保険室の先生は、ライと呼んだその女子の姿を追って、窓の外を覗いた。


「なんだアイツ」

「あの子はライレーナ。最近転校してきたんだけど、毎日魔物退治をしてるんですって。いつも放課後に生傷作ってくるの……」


毎日魔物退治だって? 勇者かなにかのつもりか? いや、たしか、魔物退治の自警団がこの街にはあったか。

次の瞬間だった。


「グオオオオオオ……」


空から、巨大な影が降りてくる。


でかい生き物だ。


…………


いや、かなりでかいぞ!


この三階建ての校舎より大きい。


翼がある。鳥……か? いや、顔は仮面をした人間に見えるが…… 四肢はない。だがしっぽはあるようだが……いや、 ありゃ露出した背骨のようにも見える…… 言わなくてもわかるだろうが、魔物だ。

魔物はしっぽが地面に点かない程度の高さで浮かんでいた。この巨体を浮かせる魔力……


「きゃああああ!」


先生が叫んだ。


「先生大丈夫だ、生徒達をつれて……」

「ひっひいいいいい!」


ダメだ。


「ミリア」


俺がそう呼んだあと、背後に黒い煙とともにメイド服の少女が突然現れたものだから、保険室の先生はパニックになって顔を多い隠しながら顔を振り、漏らしていた。


「いやあ!」


ミリアは身の回りの世話をさせているメイドのひとりだ。ボブカットのいかにもなメイド。本好きで、太古の知識、魔法の知識をふんだんに持っているから頼りにしている。当然先生らは知らないことだ。あとで記憶を消しておく。

と考えている間に、先生がその場に倒れた。パニックで気を失ったと思ったが、ミリアの左手が光っている。魔法を使って眠らせたか。有能だよミリアは。


「あの女子はライレーナと言った」

「ライレーナ・フィリオン十六歳、フィリオン前市長の娘です」

「フィリオン前市長……あれか、勇者の末裔だと言って、暗殺された。なるほどあの目……」

「しかし、勇者の能力は失われています。能力は一般人と同じ。ぼっちなので仲間も友人もおらず、サポートもないでしょう」

「あの魔物は?」

「不明です。新種かと」

「月から来たヤツだな。こりゃあ……死ぬぞ、あいつ」

「助けますか?」

「いやぁアイツの性格……」

「助けますよね!?」

「うるせぇな。わかってるよ!」


俺はライレーナと同じく窓から飛び出し全力で追った。


ライレーナは息も絶え絶えで、力無く、魔物に斬りかかった。

が、魔物の傷口はあっというまに塞がる。


ライレーナに気付いた魔物は、しっぽ……いや、背骨の一振り。


死ぬ! 俺は思わず手を出した。手から放たれた黒い閃光は、背骨の一振りを刀で受け止めようとしたライレーナの目の前に突き刺さり、ドクロをあしらった柄の、黒い刃の剣に変わると、柄にはめられた宝玉がバリアを張る。しかし、バリアは、背骨攻撃のある程度の衝撃を吸収したようだったが、突き破られた。

しっぽは、ライレーナの腕はボキッと折り、次の瞬間には、ライレーナの身体を吹き飛ばしていた。ライレーナは校舎にたたきつけられた。校舎の壁面のレンガが崩れて、教室内が露出した。先生も生徒達もパニックに陥っているが、幾人かの生徒は顔を覗かせていた。いや、逃げろよ。


「逃げろ! バカ!」


俺は大声を張り上げながら、魔物からライレーナのほうに行き先を変えた。そして、レンガの雪崩に巻き込まれながら落下してくるライレーナを受け止めた。降ってくるレンガがいてぇいてぇ。


「うっぐ……ぜぇぜぇ……」

「おい、あばらが折れてたんだろう。呼吸できてないな? 腕が折れたのも見たぞ」


脳しんとうも起こしている。泡をふいて目の焦点も定まっていない。自分がどこで何をしているかもわかってはいないだろう。


「病院に連れて行くぞ」

「やめて……守らないと……! 守……」


ライレーナは涙をこぼしていた。こいつ、クッソ弱いのに勇者みたいな気持ちだけ持っていやがる。痛みを堪えるように全身に力が入るが、力を入れれば全身のケガの箇所が痛み、うめき声を上げる。そしてまた堪えるように力を…… それを何度も繰り返した。


「きゃああ!」

「女子がやられたぞ!」

「レド君!! 大丈夫!?」


教室から覗いてる生徒たちが面倒だ。委員長のアスタもいるな。アレを見られたら、ひとりひとり記憶を消さないといけない。手間となけなしの魔力が惜しいぞ。

と愚痴っぽく思った瞬間、スピーカーがきぃーんと鳴った。


「全員、前の人を押さず、正門へ急げ! 校庭には近づかないこと!」


少し作り声ではあるが、ミリアの声。校内放送だ。俺たちをのぞき込む生徒もいなくった。ミリア、良い判断だ。魔物はライレーナをハエのように思っていたのだろう。こちらを気にも留めず、住宅街へ向かおうとしている。目的があるのか? 止めた方がよさそうだな。誰にも見られていない。今やるしかない。


俺はライレーナに口づけをした。いやいや、口づけって言い方は違う。人工呼吸みたいなものだ。俺は、そのまま息を送り込んだ。


どんっ! と、ライレーナは黒い煙に包まれる。ミリアと同じような煙だ。それに気付いたのは魔物だった。巨大な身体を旋回させ、こちらを警戒した。つぎに、仮面がめくり上がると、その下に隠されていた巨大な口に光が貯まる。こりゃ街を一掃しそうなビームでも吐きそうじゃないか。さすがにまずい。まあまあ良い生活させてもらってるんだ。嫌いじゃないヤツもいる。


ライレーナは倒れたままだ。魔物の口には光が溢れて、自信の身体も焦がすほど熱が貯まる。

「レド様! 先ほどの魔王剣を回収しました」

ミリアが、黒い刃の剣を手に、いつもの黒い煙をまとって現れる。ふと上をみやると、まだ委員長の顔が見えた。


「レド君!!」


ったくそうやって感情に支配されるから、大魔王が必要になったんだろうが。人間がよ。


「ミリア、ヤツの後頭部に連れて行け。5メートル高く!」

「しかし」

「いいから!」


ミリアが手のひらから出した黒い煙は、俺も包み込んだ。煙の中は暗黒だ。背後からミリアに抱きしめられる感触だけが伝わる。

「3、2、1……」

ミリアがカウントダウンした。


次の瞬間、一気に煙が晴れる。そこはあの巨大な魔物の上だ。校舎の屋上越しに見える正門には逃げ惑う生徒たち。大丈夫だ。この距離、この煙なら俺の姿は見えない。

ミリアは俺を離す。その落下の勢いで、魔物の後頭部を叩こうというわけだ。

「っらあああああ!!!」


ハンマーで岩をくだかんばかりに大きく振りかぶって、俺は、魔物の後頭部に着地の体勢もとらず、魔王剣を振り下ろした。


ガァァァァンっ!!


俺は渾身の、魔王剣の一撃を魔物に、間違いなくたたき込んだ。が、魔王剣の黒い刃は粉々に壊れ、魔物の後頭部についた一筋の浅い傷は、あっというまに治癒していく。


「まったくきかねぇな!」

「そりゃあそうです! あなたは今はポンコツ魔王なんですから!!」

「あぁっ!! お前、今、言っちゃいけないことを言ったな!!」

「魔王剣はバリアを張ってもらうために持ってきたのに! ポンコツポンコツ!」


俺とミリアは空を飛べない。またミリアにワープさせてもらわないといけない。しかし、魔物の行動は機敏だった。俺たちを振り払った後、身動きが取れない俺たちに顔だけを向け、灼熱地獄と化した口を開いた。


「レド様、ワープは間に合わないです」

「あちゃー、また義務教育からやり直しか……!?」

「わたしはどうするんです? 死んじゃいますけど!?」

「お前バリア貫通したのを見てなかっただろ。お仕置きってことで」

「ぐぬぬ……また恨んで出ます!! 悪霊系の魔人を甘く見ないでください!」


魔物の口に貯まったエネルギーは臨界に達したようだった。その口から衝撃波と共に、閃光が放たれる……! と思った瞬間だった。


ドン!!


と、黒い衝撃波が魔物の頭部を押し潰した。押しつぶされた閃光は魔物の潰された頭部を溶かし、溶岩のように破裂させた。


「おっと、時間稼ぎ成功みたいだぞ」

「潜在能力が大きすぎて、時間がかかったみたいですね」


ライレーナがいた場所には、黒い煙と、衝撃波でできたであろう砂煙、そして、ドーム状にえぐれた校舎が見えた。黒い煙の中央には、あの、今にも息絶えそうだった、ライレーナが立って、自分の折れたはずの手を眺めている。

ありゃ、まだ状況わかってないな? さっきの攻撃は無意識か? この魔物は生きてるぞ!

魔物は、怒りを表すかのようにぶるぶると震え、胴体に、巨大な顔を浮き上がらせた。悪魔じみた目を見開き、原始的な四方に開く顎が開く。口の中はまるで異空間だ。いや……一瞬だが、魔物の口の中に、灰色の景色と、人工物が見えた。そして、暗黒の空と、遠くに見える青い点…… 月からの景色か? なぜ魔物の口に月の景色が……

いやそれどころじゃない。


「ライレーナ! 今のはお前の勇者のチカラだ! コイツを斬れ!!」

「勇者……!?」


ライレーナはドンっと一気に魔物の懐に飛び込んだ。そして全力で刀を振り上げる!

刀の切っ先から放たれた衝撃波は、真空の刃となって、校舎より大きな魔物より、さらに倍ほどの半径の巨大な弧を描いた。それは、まるでクジャクが広げた羽のように、様々な色の光が入り交じって、美しかった。

俺が与えた力じゃないな? これが勇者の力か……? いや、記憶にないな。もしかしてあの刀……? なんだか、色んなパワーがごちゃ混ぜになってるのかもしれない。

そんなよくわからない力で放たれた衝撃波は、俺とミリアをかすめ、校庭に、底が見えないほどの巨大な亀裂を走らせる。そして、一瞬の間を置き、魔物は真っ二つとなった。そして、校庭に、左右に分かれた肉体が倒れると同時に、黒い煙となって辺りにつむじ風を起こし、砂埃と混じって消滅した。

ほどなくして、上空の雲が二つに割れた。


俺は地面すれすれでミリアの黒い煙に包まれ、ライレーナの前に運んでもらった。ミリアがふらついたのが見えたから、その流れでミリアの手を取り、キスをした。魔力が枯渇したから補給した。

「アスタの記憶を」

「はっ」

黒い煙に包まれて消えるミリア。


ライレーナは呆然としているが、俺を見つけるとおもむろに歩み寄ってきた。その顔はうつむかせていたが、まるでさっきの魔物のように真っ赤になった。これは、惚れられたかな? と思った直後に


びたーん!!


と、頬にびりびりとした衝撃が走る。


「あんな子にもキスだなんて、変態」


は? バカかこいつ! 助けてやったんだろうが!


「意識はもうろとしていたけど、覚えてるのよ!! よくわからないけど、身体の痛みが引いてチカラがみなぎってきたわ! でも、ひとりで勝てた! あんたがしたことは許さない!」

「はーっ! 良く言うぜ虫の息だったくせに! お前に魔力を送り込んで、封じられた能力を開放してやったんだぞ!」

「感謝してるわ! 二度と顔を見せないで!」


ライレーナは、ぷいっと振り向いて、校舎に向かって歩き出した。

むちゃくちゃ言ってくるなこいつ…… 俺だって好きで唇を重ねた分けじゃない。虫の息のガキ、生活の場を壊そうとする魔物、こいつらをどうにかする方法がそれしかなかったんだ。


数歩歩いたところで、ライレーナはふらつき、うずくまった。


「うっ……治ったと思った傷……」


悪いが俺のチカラは博愛に満ちたものじゃない。あくまで魔王のチカラだ。


「死に際のお前に魔力を送り込むこと、それはすなわち魔人化だよ。お前は人間じゃなくなった。さっきいたメイド服の女の子がいただろう。あれと同じだ。今からお前は俺のメイドでもするんだな」

「はいぃ?」

「俺の近くにいないと傷がもどっちまうし、勇者のチカラもなくなる。街を守りたいなら言うことを聞けよ」

「サイテー! サイテーよ! チカラだけよこしなさい!!」


あー、うるせーしガンコでわがままだこいつ……


「俺も一緒にいたくねぇが、街を守りたいなら一年修行しろっていってんだ」

「一年……? 何よ一年って」

「それで魔力を自分で生み出せるようになる。そのあとは勝手に勇者しててくれ」


不服そうな顔ではあったが、刀を握りしめ、決意は固めたようだった。唇に触れながら。


「ムカつくけどわかったわ…… あんた、何者なの?」


横目で俺にそう聞いた。


「レド。生きとし生けるものを魔のチカラで統べた元大魔王だ」


あっけにとられた顔をするライレーナ。それはそうだ。かつて、先祖が討伐した、世界を支配した大魔王がここにいるのだ。いやというほど勉強もさせられただろう。また恐怖で世界を統べるかも知れない。その片鱗は見せた。


「ああっ、ご先祖様にやっつけられた。あはは」


……あははじゃないが。


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