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86話白猫が○○○だった件

ご無沙汰になってしまったようで、すみません。


 ワタルが魔法を反射した事で気絶していたアスモデウスは、自分の魔法だからかほんの数分後に妖艶な声を出し起き上がった。

 起き上がるアスモデウスにワタルは桜花ロウカを片手に警戒をする。その様子を白猫は愉しげに観察してる。


「あぁん………うん、ここは………はっ!ワタル様、この度はご無礼を働き、どんな罰でも慎んでお受け致します」


 どうやら自身の魔法に掛かってる様子だ。ただ、効き過ぎじゃないか。いきなり魔法を仕掛けた人物とは思えない程に別人みたいだ。もしも、これが自分に掛かっていたらと思うと背中がゾッと寒気がする。


「え~と、アスモデウスと言ったか?」


「はい、アスモデウスと呼びにくいでしょう。ぜひ、サラとお呼び下さいませ」


 ワタルの記憶が正しいければ、サラという名前はとある書物にアスモデウスが悪魔として取り付いた女性の名前のはずだ。サラに取り付いたアスモデウスは、サラと結婚した男性との初夜で首を締めて殺す話がある。それも七人も殺したらしい。

 しかし、この話は地球での話で偶然に一致しただけだとワタルは思いたい。


「ワタル様の故郷では、アスモデウスの愛称は"サラ"と聞きましたので」


 おい、誰だ!出鱈目を教えたヤツは………取り付いた女性の名前じゃねぇか。まぁ心当たりがあるっちゃある。犯人は今目の前にいる白猫ヤツだ。確か、地球に行った事あるって言ってたよな。

 その時にでも地球の神話でも知り、魔王フランの幹部達の名前を付けたのか?絶対にそうだとワタルは確信するが白猫に聞いても教えてくれないだろう。


「にゃぁ、そうそう忘れてましたにゃ。もう少しでお食事の準備が出来上がりますにゃ。その時にでも、皆様のご紹介をさせて頂くにゃ」


 そう白猫が仰ると何処から取り出しのか白猫の手にスーツらしき衣服一式を持っている。


「ワタル様には、このスーツを着用して貰いますにゃ。メイド隊、ミィ、メロ」


「「はっ!こちらに」」


 パチンと白猫が指を器用に鳴らすとワタルに気配を感知させず、いつの間にかワタルの両隣に膝を床につき白猫に頭を下げてる。

 自分の両隣に現れたメイドに驚きもするが、出現の仕方がまるでメイドというよりはくノ一じゃないかと思ってる。


「ふにゃ、動きは様になってきたにゃ。私が閃○○グラやNA○○TOの漫画を読んで………ゴホンゴホン、調べて取り入れた成果だにゃ」


 おい、今何て言った?!あの有名な漫画を読んで再現しただと!咳払いしても誤魔化しきれてないから。でも、まぁ動きに関しては魔族だし出来そうな感じもする━━━


「ミィ、あれを見せてやるにゃ」


 再び指パッチンをすると後ろの窓を全開に開き、ミィと呼ばれたメイドが指で何やら変なのをやり始めた。何か何処かで見た事あるような………


「巳未申○○寅………すぅ~、火遁・○○球━━」


「ちょっと待ったー!それは流石にヤバいって。それ以上やったら、この作品終わるかもしれないから」


「ワタル様が止めろというなら止めます。ミィ」


「はっ!」


 流石に他の作品に出てくる技を完璧にやってしまうと、この世界自体(作品)壊れそう(終わりそう)だから止めた。

 でも、今考えると真似てるだけで魔法でどうにか成りそうだ。炎魔法で口から出るように見せたり………いや、完全にアウトだな。


「白猫、お前さ。あれだろ?」


「にゃんでございましょう」


「オタ━━━」


「漫画愛読者でございますにゃ」


「だから、オタ━━━」


「漫画愛読者でございますにゃ」


 白猫はニコニコと微笑んでるが、"それ以上言ったら殺す"と言ってる風に威圧感を感じる。怖すぎて、それ以上ワタルは何も言えなかった。


「はい、漫画愛読者ですね。今度間違えないように致します。アイ・マム」


 ワタルは白猫に屈し、それ以上追及しない事に決めた。白猫の瞳が獲物を狩るような眼をして『今直ぐに死ぬか』と訴えかけてる様に威圧感を感じたからだ。


「にゃ?どうにゃら、お食事の準備が済んだようだにゃ。ついてくるにゃ。その前にお前達、ワタル様を着替えさせるにゃ」


「「はっ!白猫様」」


「えぇ~、自分で着替えるから」


「時間が惜しいにゃら言う通りにするにゃ」


 ミィとメロはワタルの両腕を掴むとベッドに押し倒し、衣服を剥ぎ取った。ワタルは全裸となり、ギリギリ自分の急所のみを両手で隠す事には成功した。


「きゃっ!ワタル様の裸………」


「セラ命令だ!こちらを見るな」


 折角、俺に隷属してるなら有効活用しないと。


「そんなぁ~!でも、命令なら仕方ないです」


 よし、効いてるな。いつまで効いてるか不明だが有効活用していこう。

 そう考えてる内に何の抵抗なくスーツへと着替えさせられた。このスーツは魔族では高位魔族が着るような代物で、これから行く会食に何の遜色もない。


「準備出来たようですにゃ。ワタル様の仲間達も待ってるにゃ」


 白猫の案内されるまま後をついていく。もちろん、サラもピッタリとついて来る。本当に比喩じゃなく、体をピッタリと磁石の様にくっつけてる。目的地までに、この状況をフラン達にどう説明しようか悩むワタルである。


三月中に二話位は更新出来るかな?調子良いと三話更新出来ればと思っております。

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