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女魔王様による娯楽と冒険日記  作者: 鏡石 錬
2章ムライア王国と獣王国の戦争
53/99

47話ワタルと黒猫VS雷姫と風姫

 ━━獣王国オウガside━━


「あの三姉妹は凄いな!何の問題なくミサイルを壊してるよ」

「うむ、もはや人間てはなく人外バケモノだな」

 魔王のフランが言うか。あの姉妹が人外だと魔王フランは災害か?

「それでも、被害は甚大のようだな」

 そうでないと困る。こっちはミサイルを発射したから魔力が通常の半分以下まで減っているのだから。

 まぁ、これで勝ちは決まったようなものだな。こっちは被害はゼロで、ムロイア側の残り割合は全兵力の一割になっていた。


「よし、セツナ部隊出動だ。工作活動兼豚王と王妃、それに幹部達の居場所を探れ。そして、戦争が決着着き次第に俺のとこへ連れて来い」

「アイアイサー」

 セツナとその部下は敬礼をすると、シュンと忍者の様にその場から消えた。

「ふむ、どうやら空を飛んで雷姫と風姫は、こちらに来てるぞ。武神は適当に暴れてるの」

 フランが武神に対して、本当に人間かと苦笑いを浮かべる。

「そうすると、グリム部隊は武神と残り敵兵を頼む。黒猫は俺と一緒に来い」

「ワタル殿、了解だ。行くぞ、お前ら」

『サーイエッサー』

 グリム部隊が本物の軍隊の行進みたく進行していく。ワタルの故郷日本での軍歌を口ずさみながら。教えたハズはないのだが、何故知ってる!


「さて、俺らも行くか」

「はいにゃ♪」

 黒猫がワタルの右腕にぎゅっと組みワタルの腕が胸に沈む程、力強く組んでいる。

 ワタル自身は気持ち良さそうに「うわぁ、黒猫の胸柔らけぇ」と鼻の下が伸びている。それを見たフランは━━━

「むぅー」

 不機嫌のようだ。どうしたものか。

「あーそのー………この戦争が終わったら、良い事をしてあげるから大人しく待っててくれ」

「良い事じゃと!!良いのじゃな」

「うん?あぁ、男に二言はないよ」

 何か嫌な予感がするが、言った事はしょうがない。それに、戦争での定番なフラグを起ててしまい死なないようにしないと━━

「フランばっかりズルいにゃ。私にもにゃにかしてほしいにゃ」

「黙れ、ワタルは妾に言ったのじゃぞ」

「私は実際に戦うにゃ。それを労ってもバチは当たらにゃいにゃ」

「ぐぅ……特別に許してやるのじゃ」

「フランの許しを得たことにゃし、空のデート━━散歩に行くにゃ」

 デートと言った瞬間、ギロリとフランに睨まれ言い直した。ワタルには睨んでないが、背筋が凍る程怖い。

「ごほん、闇反ダークアンチ魔法"闇夜の翼(ダークウィング)"」

 ワタルの背中に悪魔と想わせるような真っ黒い翼が生えた。現実リアルすぎて、逆に不気味さを感じてしまう。

「では、行ってくる。フラン、ここを頼んだ」

「おぉ、任されたのじゃ」

 小柄な体で胸を張り、巨乳な胸が揺れた。

 ワタルはバサバサと翼を羽ばたき、足下が浮きホバリングしてから数秒で、空の彼方へと見えなくなった。


「うおぉ、これは風が気持ち良いにゃ」

 黒猫は髪と猫耳を風で靡かせ実に気持ち良さそうだ。

 だが、黒猫は気づいてないのか?風で着物が靡いて胸元や下着がチラチラと見え隠れしている。ワタルもそれに合わせ、チラチラと密かに見ていたが━━━

「ニャフフフ、ワタルよ。何を見ているのにゃ」

「えっ!いや、何も………」

「照れるでにゃい。私はワタルの妻にゃのにゃだからの」

 自分で言ってて恥ずかくなったのか、頬がホンノリと赤く染まっている。

「ほれほれ、見るにゃ」

 自ら着物を、わざと見せる様にとはだかせると、ワタルは黒猫の挑発に乗り、つい見てしまった。そこには、たわわと実ったメロンが存在していた。

「にゃははは、見たにゃ」

「あっいや、その………」

「風呂やベッドの上で散々見たくせににゃ」

「………それ以上言うと、落とすかフランに言うぞ」

「どっちもダメにゃ」

「あのー、人が見てる前で何やってるんですか!」

 うん?どうやら、黒猫と悪ふざけしてる内に目的に着いたようだ。しかも、相手は奇襲掛けずに待っててくれたようで、悪いことしたな。今から戦う敵だけど━━━


「悪かったね。君達が雷姫と風姫かい?」

「私達の事知ってるのてすか?それなら、話が早い。私がムライア国王次女リリー・ムライアと申します。そして、こちらが━━━」

「私がムライア国王三女ルー・ムライアよ」

「そうか、人違いじゃなくてよかった。では、雷姫よ。決闘を申し込む。ほら、黒猫も行け」

「にゃっと、私は黒猫、風姫よ。そなたに決闘を申し込むにゃり」

 なんと、黒猫は火の玉らしき物体を出現させ、それに乗って浮かんでいた。

「おい、黒猫空飛べたんじゃないか!」

「いやいや、あんにゃに早く飛べにゃいにゃ」

 ブンブンと飛べはするが、早く飛べないと一部を否定する。


「そこのあなた、その顔どこかでお会いしませんでしたか?」

「うん?俺は初対面だけど………あぁ、遠くで見たのでは?召喚された時に」

 ワタルはポンと手を叩き、召喚された時の事を思い出す。この二人は豚王の娘なんだ。あの場所にいても、おかしくはない。

「そうですか。召喚され……た?まさか、国外追放されたと言うのはあなたの事なんですか?」

「あっ、もしかして分かってなかった?やべー、自分からばらしちゃったよ」

「にゃははは、ワタルにも抜けてるとこあるんだにゃ」

「う、五月蝿いよ。このダ猫」

「やっと、見つけました。魔法部隊がさぞお喜びになるでしょう。さぁ、投降しなさい」

 雷姫リリーは雷鳴剣タケノミカヅチをワタルの額に剣先を合わせるよう構え、投降を促した。

「はぁ?バカなの。さっき、決闘を申し込むと宣言したばかりだよ。それなのに、闘わずして投降するアホが何処にいるというんですか?黒猫も笑ってやれ」

「ニャフフフ、確かにおかしいにゃ。にゃははは」

「リリー姉様、こいつら私達をバカにしてますが………切り刻んで良いですか?」

 妹さんは、とても怒っていらしゃる。冷めた目がワタルを貫く。

「ルー怒りを抑えなさい。どうしても、投降しないと仰るのですね?」

「くどいぞ。誰が牢獄に進んで入るか!それに、お前らの魔力電池になる気はさらさらねぇよ」

「魔力電池?は何か分かりませんが、交渉決裂ですね」

「最初から交渉もクソもねぇよ。時間の無駄だ。さっさと、始めようぜ。これは戦争なんだからよ」

 刀形態の桜花ロウカを鞘から抜き、剣先を雷姫リリーに向ける。

「………良いでしょう。そっちは、任せましたよ。ルー」

「任せて下さい。リリー姉様」

 風切槍スサノオを黒猫に向ける。

「ニャッフフフ、面白くなってきたにゃ。さぁ、かかって来いにゃ」


 ワタルVS雷姫リリー・ムライア、黒猫VS風姫ルー・ムライアの火花が切って落とされた。


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