第1話 王女の旅の始まり
1章 魔法
1話 王女の旅の始まり
私はシュエミール王国第四王女、マリーナ・リエル・シュエミール。16歳です。
私は正当な王位継承権を持つ王女だけど、4番目なので王位を継ぐには少し遠い存在でした。
この国には第一王女、第一王子、第二王女、第三王女、第二王子、そして私がいた。私は一番下の末っ子のような存在で、母は平等に私も可愛がってくれたけど、父は兄上たち二人のことしか考えていませんでした。
そんな中、当時7歳ほどの私は父に可愛がってもらえないと不貞腐れて剣術で鬱憤を晴らすようになりました。
その時師匠だった宮廷騎士の方にはものすごくお世話になり、私はその人からここの国以外のことを教わりました。
そして、剣術だけでなく魔術も覚えました。
その結果、今では宮廷騎士に負けないほどに強くなり、今から1年ほど前に姫騎士の称号を密かに父から受け取りました。
その時の父は私のことを褒めてくださいました。ですがその後、私はなにかかに監視されているような視線を感じました。
そして数週間ほど前、父から遠回しに、出て行けと言われました。理由は簡単です。次の王は女王に、姫騎士の名を授かった王女を王にという声が上がっていて気に食わなかったからでした。
母からは父の声に従わなくてもいい、ここに居ればいいと励ましてくれましたが、私は前に騎士から聞いたことを見に行きたいと話すと、自分がそうしたいのならそうしなさいと背中を押してくれました。
そうして私は、王女という称号を捨て、マリー・リエナという名前で冒険をすることにしました。