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To my Vega  作者: a i o
1/2

<1> To my Vega

金網にしがみつく

羽化し終えた翡翠色の蝉

川縁かわべりから

そっと流す空っぽの抜け殻

ミルク色の羽が透き通れば

飛び立つものを見送り今夜は

いつかの

かなしみを溜め込んだ雲

僕は海に降り注ぐ

最初の一滴となり

会いにいくよ


君は

乾いた目をした

この川の果てに広がる海

寄せるたびに汲んでみても

僕の手のひら

いつも足りなくて

流れていく空っぽの抜け殻

どんな想いを詰めても

君をあらわすには

とても足りないけれど


星を流す指先

隠れた雲の向こう

流れつく先が君ならば

枯れ果てた涙さえ

返しにいくから


渇きの中で僕を求めて

満たされる君なら溢れていって

乾いた目をして

空を見上げ

君は

雨の予感のまま

僕のことずっと好きでいて







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