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そして布は幼女を護る  作者: モッチー
第2章「絶対もふもふ戦線」
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人気はあるそうですが

 窓から僅かに差し込む光に、深く沈んでいた意識が浮上する。

 薄っすらと目蓋を開けば見慣れない天井があった。

 ぼんやりとした上手く回らない頭で、ここがどこなのかを思い出す。

 ……そうだ、俺は機関車に乗っていたんだ。

 眠ること自体もそうだけど、目覚めという感覚は久しぶりだった。

 こんなにも寝起きは辛いものだったかなと、改めて人体の不便性を再認識しながら、なぜか【人化】を解かずに眠っていたという事実に気付く。

 本来の姿に戻れば眠る必要はないはずだ。

 未だハッキリとしない意識のまま、記憶の中から昨日のできごとを探ってみる。




 食堂車からお茶を運び、どうにかミリアちゃんたちの魔導技術トークをやり過ごした、その後のことだ。

 どこからかソフィーちゃんが取り出したトランプに似たカードで遊んだり、ナミツネの提案から食事は他の乗客も訪れる食堂車ではなく部屋まで運ばせて美味しく頂いたり、各車両にシャワー室まで完備されているということでミリアちゃんたちが先に入り、一緒に入りましょうと誘われたらどうしようかという心配も杞憂に終わり、やがて俺が入る番となった。

 俺の場合、シャワーなどなくとも【オートリカバー】に含まれる【自動洗浄】によって常に清潔に保たれているのだが、断ればシャワーを浴びない不潔な人などと誤解を招きかねない。それに気分的にもキレイになった気が微塵もしないのだ。

 なので暖かい湯をゆっくりと浴び、充分に楽しんでから出ることにする。これなら早すぎて変に思われたりもしないだろう。

 濡れた長い髪をふわふわのタオルで拭きながら、用意されていた純白のゆったりとしたワンピースみたいな寝巻を纏う。生地が上質で触り心地は非常にいい。

 下着まで自然な動きで身に着けている辺りで、妙にこの体の扱いに慣れている自分に違和感を覚えたものの、やはり無意識的な部分はミラちゃんの所作がコピーされているのだろうし、変に戸惑うよりはマシだと納得しておいた。


 部屋に戻ると同じような寝巻姿のミリアちゃんたちが出迎えてくれる。

 まだ少し火照って朱色の頬や、髪を纏めた姿は昼間とは違った可愛らしさと同時に艶やかさを醸し出している。細いうなじが素晴らしい。

 狭いけど情緒があって面白かった、などと屋敷の大浴場と小さなシャワー室を比較して感想を述べ合っているのはご愛嬌だろう。

 ふと、こうしているとミラちゃんたちが集まっていた宿の光景を思い出す。

 少しだけ胸が苦しくなるけど、不思議とすぐに治まってくれた。いつまでもノスタルジーに浸れるほど子供じゃないってことだろうか。

 そんな俺の様子を、ミリアちゃんが心配そうに見ていた。


「どこか具合でも悪いんですか?」

「いえ、慣れない機関車の旅で疲れただけです。明日には治っていますよ」


 というわけで、まだ成長途上にある彼女たちのためにも、そろそろ就寝タイムとするべきなのだが……。

 どうも眠そうな気配はなく、むしろ三人の瞳はパッチリと見開かれている。

 普段と違った環境になると、なんとなくもったいないという感覚も手伝って、なかなか寝付けなくなることがある。まさにそんな状態のようだ。

 どうせ明日も丸一日、このまま車内で過ごさなければならないのだから今夜くらいは大目に見てもいいだろう。

 ミリアちゃんは少しだけ申し訳なさそうにしていたけど俺のことなど気にせずに楽しんで貰いたいものだ。

 それに、どちらにしてもこのままだと……。


 案の定、一時間もしないうちに三人は電池切れを起こした。

 日中あれだけはしゃいでいたのだから、予想も付くというものだ。

 直前までお喋りをしていたけど急にこてっと倒れて、今は二人用のベッドに三人並んで仲良く夢の中である。

 本当はアミスちゃんとソフィーちゃんの部屋は隣なのだが、体が小さいから窮屈な思いもしてないようだし、このまま寝かせてあげよう。

 その旨を隣室に移っていたカノンにも伝えると快く了承してくれた。彼女はこのままミルフレンスちゃんと同室で過ごすことになりそうだ。

 問題は余ったベッドをどうするかである。

 予定だと俺は【人化】を解き、ミリアちゃんにベッドを広々と使って貰うはずだったのだが、ここには俺以外に使う者がいないのが現状だ。

 走行中の列車は防犯設備もしっかりしているそうだし、貸し切った車両内には護衛騎士を交代で見張りに立たせている。

 すでに大きな失態を演じているナミツネの部下たちの信用は薄いが、今回はアミスちゃんたちの護衛騎士も同行しているし、敵が複数のインテリジェンス・アイテムを所有していることや危険な薬物を扱うという情報もすでに共有させている。

 対処法として、常に見張りは互いに異常があれば発見できるよう三人体制としており、その他の者が定期的に隣接する車両まで巡回するという徹底ぶりだ。

 ひとまずの安全は保障されている。

 だったら……たまには睡眠を取るのもいいかもしれないな。

 前から【人化】状態で眠るとどうなるのか確認しておきたかったので、ちょうどいい機会だ。

 実をいうと朝から【人化】状態を続けているせいか、いい具合に眠気と疲れもあって柔らかいベッドに倒れ込みたいという欲求が強まっているのだ。

 だからもう考えるのも面倒なワケで……。




 そして現在に至る。

 完全に復帰した意識で、昨日のできごとを正確に思い返す。

 睡眠欲に抗えずに夢の世界へ旅立ったこと、ミリアちゃんたちは部屋の反対側にあるベッドで寝ていたこと、俺は間違いなくひとりでベッドに入ったこと。

 ……だというのに。


「くー……」

「すー……」

「むにゃぁ……」


 反対側のベッドにいるはずのミリアちゃんたちの姿はなく。

 代わりに俺の両隣ではミリアちゃんたちが寝息を立てている。

 しかも腕をガッチリとホールドされて身動きできない状態であった。

 右腕はミリアちゃんで、左腕はソフィーちゃんだけど、彼女もその後ろのアミスちゃんに抱き枕のようにされている。さすがにちょっと狭い。


 いったい、いつの間に?

 ここまでされて気付けない辺り、やはり睡眠中は普通の人間と同じように無防備となるのだろう。あとは【察知】が反応して目覚められるのかどうかだ。

 似たようなスキルとして【警報】があるけど、これは相手が攻撃しようとする意志に反応するので眠っていては対処が間に合わない。

 この二つを混ぜ合わせた複合スキルでも取得できたらいいんだけど、なにが条件となっているのか、そもそも存在するのかも不明だから……。


「んぅ……、くー……」

「すー……」

「うにゃぁ……」


 寝息ひとつ取っても違いがあっても面白いな。……ではなく。

 とりあえず、ミリアちゃんたちをどうにかしよう。

 じゃないと考え事に集中できないからね!

 微かな石鹸にそれとは別の甘い香りに包まれ、すやすやと心地良さそうに眠るみんなの顔を見ながら、うん、それ無理、と判断するのは数秒後のことだった。




 あれから、さらに一日が経過した。つまり出発から二日目の朝になる。

 ちょっとしたハプニングはあったものの、おおむね旅は順調に進み、俺たちを乗せて走る耀気機関車はついに目的地である対魔獣城塞都市イル・ブラインハイドへと到着したのである。

 ちなみに、なぜ同じベッドで寝ていたのかについてだが、ミリアちゃん曰く。


「夜中に一度、目が覚めたのですが、クロシュさんに気付いたソフィーが寝ぼけていたようで勝手にベッドに潜り込んでしまって、それを止めようとしたアミスも途中で眠気に耐えきれず……気付いたら朝に」


 この話の中で、ミリアちゃん自身の行動について触れられていなかった点については微笑みながら流しておく。

 特に支障はないし、むしろ常時ウェルカムだからね。口には出さないけど。

 ともあれ、いよいよ城塞都市である。

 その名の通り、到着前に窓からの景色でも遠くに巨大な城壁が見て取れた。

 だが機関車を降りれば、より凄まじい景色が広がる。


「これは……」


 思わず感嘆めいた言葉が口から漏れ出てしまった。

 黄金の機関車もかなりの衝撃だったが、城塞都市のホームから望める景色は、それとは別種の感動がある。

 隣にいるミリアちゃんたちも同じようで、唖然とした表情で眺めていた。


「ミリアたちも、ここに来るのは初めてなのですか?」

「話で聞いたり風景画で見たことはあるのですが、実際に見るのは……」

「なんといいますか……」

「想像以上の光景ですわ……」


 俺たちの視界に映っているのは城塞都市の全貌と、その奥で相対するように広がっている広大な森である。

 この都市は丘陵地帯にあるらしく、北側に建てられた駅は丘の上になっていることもあって街中を一望できた。

 城壁は都市全域をグルリと囲むようになっているが、南側に面している部分だけが突出して高く、他の箇所は半分程度の高さしかない。

 これは魔獣が現れるのが、まさに都市より南方にある『魔の森』だからだろう。

 そんな禍々しい名称に相応しく森の木々は暗い色をしており、遠目に見ても鬱蒼として外部の者を寄せ付けない雰囲気を放っている。

 なによりも、左右を見渡せば黒い森が地平の先まで届いていたのは驚きだ。

 手に入れた地図から、とんでもない広さだとは理解していたけど、知ると見るのとでは決定的に違う感想を抱かせた。


 だが、変な話だが城塞都市も負けてはいない。

 巨大な壁だけではなく、その内部にも多くの特異な物が散見されるからだ。

 例えるならば、エリアごとに別けられたテーマパークだろうか。

 外縁部となる城壁から中心部に向かっていくつもの壁が伸び、俯瞰して見れば歪んだ車輪のような形となっているのがわかる。ここで生活している人々は壁のせいで行き来し辛いのではないだろうかと心配だ。

 そして壁の収束地点となる中心には城のような建造物が鎮座していた。

 ひょっとしたら俺は機関車に乗って、いつの間にかネズミの王様が支配する夢の国ステーションに来てしまったのではないか。

 それはそれでミリアちゃんたちと遊べて楽しそうだ。


「あの城は冒険者ギルドなんですよ」


 俺の視線を辿ったのか、ミリアちゃんが説明してくれた。

 どちらにしてもファンタジーが楽しめそうなことに変わりはなさそうだ。


「あっ、見惚れてしまうのは理解できますが、そろそろ行きませんか?」


 カノンに促されて気付いたが周囲から暖かい視線を感じる。

 これでは都会を観光に来たおのぼりさんではないか……!

 やはりミリアちゃんたちも同じようで頬を赤らめており、早く移動しようと意見を合致させて頷き合う。

 まだ乗客が降りて来ているし、これから乗る者と相まってホーム内はそれなりに混雑しているのだ。大勢の護衛を引き連れておきながら一か所に留まっていたら邪魔になってしまうからね。別に気まずいからじゃないんだからね。

 などと妙な言い訳を思い浮かべながら改めて周囲を見ると、自分たちの他にも人目を集めている集団に気付く。


「あれは、なんでしょうか?」


 俺の言葉にみんなも視線を向けた先には、金髪の男を中心とする4人組がいた。

 その周りを何人かの若い女性が囲んでおり、さながらアイドルとファンだ。


「見た目からすると冒険者でしょうか?」


 ミリアちゃんの言うように、たしかに熟練の冒険者といった風体だ。

 どこがと言われたら困るけど、身に着けた革製の防具を銀色の金具で補強しているところが軽装の戦士って感じで冒険者っぽいのである。

 武器は乗車時に預けているため、こちらの護衛を含めて誰も装備していないのだが、もし腰に剣のひとつでも差していれば間違いない。

 この耀気機関車に乗っていたということは稼ぎもかなりあるワケで、たぶん有名な冒険者なのだろう。


 それ以上の興味が湧かなかったので特に気にせず、みんなを引き止めてしまったことを軽く詫びつつ今度こそ移動しようと前を向く。

 だが、そのアイドルとファンの集団の横を通り過ぎようとした時、すっと人の壁を抜けて来た金髪の男が俺たちの前に立ち塞がった。

 当然ながら、こちらは護衛騎士たちが守りを固めているので、なにかをしようものなら即座に取り押さえるはずだが……。


「こんにちは、お嬢様方」


 男は護衛など完全に見えていないような態度で、俺たちに話しかけた。

 どことなくフォル爺の部下にいた軽薄な男に雰囲気が似ている。


「なにかご用ですかな?」


 対応したのはナミツネだ。

 上級貴族であるミリアちゃんに一介の冒険者が気軽に話しかけるなど、あってはならないことくらい俺にだってわかる。

 なにせ今回の旅で、いかにみんながお嬢様なのかを思い知ったからね。

 ただ、この男が貴族だとしたら階級はともかく厄介だ。

 その場合を想定しているのか、あとで問題にならないようナミツネも表面上は取り繕ってはいるが、胸の内では警戒心で一杯だろう。

 まあ今のところは【察知】が反応しないので大丈夫だろうけど。


「いやぁ、俺たちの話をしているように聞こえたものでね。一緒にお茶でもどうかと誘いに来ただけだよ。そんなにピリピリしないでくれるかな」

「先を急ぐ身でしてな。ただでさえ素性の知れぬ者が相手では、お断りさせて頂く他にありませんな」

「それはあんたが決めることじゃないだろう? というか本気で俺のこと知らないの? おいおい、いったいどこの田舎から来たんだよ」


 やっぱり大丈夫じゃなさそうだ。

 なんなんだ、こいつ。自意識過剰な上に無礼極まりない。

 護衛騎士たちも様子のおかしさに警戒を強める。


「うーん、それなりに顔が通っている自信があったんだけど……メイン装備も預けてるし仕方ないか。あ、冒険者の閃光騎士って言えばわかるんじゃない?」


 その名前にミリアちゃんが反応し、小声で教えてくれる。


「最近、いくつかの街を巡って活躍している冒険者です。たしかランクはオーガ級で実力と人気はあるそうですが、ちょっと人柄に難があると……」

「お、そこの君は俺のこと知ってるみたいだね!」


 耳聡くミリアちゃんの話を聞いていたようだ。


「一応ちゃんと名乗っておくとグレイルだよ、よろしくね」


 う、ウインクを飛ばされた……なんだか寒気が。

 だんだん面倒になって来たけど、念のために【鑑定】しておこう。


――――――――――――――――――――

【グレイル】


レベル:78

クラス:閃光騎士

ランク:☆☆☆☆(ゴールド)


○能力値

 HP:2100/2100

 MP:130/130

攻撃力:B

防御力:C

魔法力:D

魔防力:D

思考力:E

加速力:D

運命力:C


○スキル

 Bランク

 【我流剣術】【集中】【一閃】【思い込み】


 Cランク

 【逃走術】【潜伏】


 Dランク

 【気配察知】【光魔法・初級】


○称号

 【農夫の息子】【臆病】【冒険者】【見せかけの英雄】【女の敵】【閃光騎士】

――――――――――――――――――――


 うん、予想はしてたけど本当にろくでなしっぽい。

 ただしステータスは本物でレベルも高い。もし俺が【人化】状態で戦ったとすれば、少し苦戦しそうである。

 もっとも、ミリアちゃんと【合体】状態であれば瞬殺できる程度だけど。

 さて、本当に普通の冒険者であることも確認できたし、もう充分だ。

 ナミツネに【念話】で語りかけ、貴族ではないので強行しても平気だと伝える。


「そろそろ通して貰えますかな?」

「ちょっと待ちなってば、こっちが名乗ったんだから、そちらのお嬢さんの名前を教えてくれてもいいだろ? ……見た感じいいとこのお嬢様みたいだけど?」


 にやけた顔を晒しながら、じろじろと不快な視線を送って来る。

 そんなにミリアちゃんたちとお茶がしたいのか、このロリコンめ!

 しつこい軟派男にみんなが怖がっていないか心配になったけど、なんと意外なことにムッとした表情をして怒っているようだった。

 なぜか周囲の護衛騎士らが俺を気遣うような態度まで見せ始めている。

 ……少し妙だけど、まあいい。

 このままでは埒が明かないので、代表して俺が一喝してやろう。


「私たちは名乗るつもりもなければ、貴方とお茶をするつもりもありません。理解したのなら速やかにそこを通しなさい」


 きっぱりと言い切ってやると男は少したじろぎ、どうしてだか味方であるみんなにも驚いた顔をされた。


「お、怒らせるつもりはなかったんだけど……あ、そうだ! 突然だけど用事を思い出したよ。誘っておいて悪いけどお茶は次の機会にしようか。じゃあまたね!」


 言い訳を吐き捨てて足早に仲間と共に去っていくグレイルとかいう阿呆。

 まったく、あんなのが同じ機関車に乗り合わせていたとは……。

 途中で出会わなくて良かったよ。食事を食堂車で取っていたら遭遇していただろうし、その点ではナミツネの判断は護衛としてファインプレーだったな。

 ちょっとは見直したと思っていたら、当の本人は未だに呆けていた。

 というか、みんなが俺を見ながら止まっていた。


「な、なんでしょうか」


 やらかしてしまったのかと心配になったけど違うようだ。


「いえ、ちょっとびっくりしまして……」

「クロシュ殿の見た目で我々もうっかりしておりましたが心配など無用でしたな」

「そういえばクロシュさんは悪魔とも戦った経験があるんでしたね。あのくらいでは怯んだりしないということですか」

「凛としたお姿、素敵でしたわお姉さま」

「えっと……ありがとうございます?」


 よくわからないけど褒められているようなので、とりあえずお礼を口にする。


「ひょっとして、クロシュ様は気付かずに?」

「なにをでしょう?」

「い、いえ……私の勘違いでした」


 誤魔化すカノンから無理に聞きだしたくはないけど、ちょっと気になる。


「お嬢様、クロシュ様は自身がどう見られているのか理解していないようです」

「やっぱり……」

「先ほどの気にしてない様子からして、あり得ますな」

「言われてみればクロシュさんは少し無防備なところが……」

「そんなところも素敵ですわ」


 さらには、ナミツネまで加えてこそこそと内緒話を始めるではないか。

 さすがに仲間外れにされては悲しいぞ。


「クロシュ様がおかしな者に目を付けられないよう注意する必要があるかと」

「うん、総長さんお願いします」

「では護衛騎士隊に通達しておきます」

「私たちも、近くにいる時は注意しておきますね」

「お姉さまを不埒な輩からお護りしますわ」

「なにを話しているんです?」

「さ、さっきの人には注意しようと話していただけですよ」


 あまりに寂しいので自分から声をかけるがミリアちゃんにお茶を濁された。

 その後も何度かヒソヒソ声が聞こえたのだが、きっと俺には知られたくない内容なのだと察して聞き流し、それはそれで余計に寂しさを覚える俺であった。

夜にもう1話投稿します。

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