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そして布は幼女を護る  作者: モッチー
第3章「スーパー幼女大戦」
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さあ……

 皇子のお守をルーゲインに押し付けた俺は、ようやく目的の部屋を見つけた。

 海賊との戦闘中という緊急時なのに、扉の前に見張りが残っているとなれば、そこに異世界の子供たちが捕えられている可能性はかなり高い。

 ささっと見張りを退去させ、扉に付いていた錠前は布槍でバキンッと壊す。

 ゆっくりと重厚な扉を開くと、隙間から漏れ出す空気がカビ臭い。完全に開き切って覗き込めば、薄暗い室内からは人が動いた気配がした。

 ここで間違いなさそうだ。


「私はこの船の者ではありません。みなさんを助けに来ました。異世界から誘拐された子供たちとは、あなたたちのことですか?」


 逸る気持ちを抑え、努めて落ち着いた声で話しかける。

 本来は倉庫に使われているらしく木箱や棚に隠れて姿は見えないが、布が擦れる微かな音が聞こえた。

 怖がらせないように一歩だけ踏み入ると、物影から小さな人影が現れる。


「ほんとう?」

「……よし幼女だ」

「え?」

「なんでもありませんよ。助けに来たのは本当です」


 そこには毛布を頭から被った幼女が、不安そうに瞳を向けていた。

 年齢は七歳くらいかな?


「出たらだめだって!」

「でも……」

「あの人は、怖い人たちとちがうよ?」

「じゃあ本当に助けに来てくれたのかな?」


 続々と子供たちが姿を見せ始める。

 数えると十人はいる。男女が半々で、平均年齢も九歳前後ってところか。

 何人かは俺が悪い人間ではないかと疑っているようなので、繰り返し味方だと伝えると、少し警戒を緩めてくれたようで近付いても隠れなかった。

 念のためにざっと【鑑定】したが、間違いなく異世界人である。


「私はみなさんを助けたいだけです。ここから一緒に逃げましょう」

「どうやって逃げるの?」

「そーだよ。大人が見張ってるから外には出られないんだ」

「実は……私は、魔法使いなのです」


 えぇーと驚きと興味が入り混ざった声があがる。

 ウソじゃないし、そうしておいたほうが理解しやすいだろう。


「ほんとうに、まほうつかいなの?」

「本当ですよ。その証拠として、これからみなさんを一瞬で別の場所へワープさせてみせましょう」


 最初の幼女が興味津津といった顔をしていたので、目線を合わせてこれから起きることを説明しておく。

 いきなり転移したら混乱させちゃうからな。心構えは必要だ。

 聞いていた他の子供たちも、本当かー? などと口にしながらもワクワクして俺の魔法を見逃すまいと見つめている。


「では、準備をするのでちょっとだけ離れていてください」


 俺は予定通り【変形】で裾を大きく広げ、床に敷き詰める。

 その表面に描かれているのは、もちろん転移の魔法陣だ。


「これでよし。みなさん魔法陣の上に乗ってください」

「はーい!」

「すげー、本当に魔法が使えるのか?」

「これでお外に出られるのー?」


 みんなの瞳に星が浮かぶほどテンションが上がっているせいか、素直に指示通りに動いてくれた。

 全員がちゃんと乗っているかも徹底的に調べ、問題ないと確認する。

 さて、そろそろ期待に応えるとしようか。

 普通に転移するだけでは味気ないので演出として【属性空間】を展開する。

 これは範囲内を指定した属性の魔力で満たすスキルで、相手が不得意な属性にすれば様々な悪影響を、自分が得意とする属性なら様々な恩恵を得られるものだ。

 今回、俺は【金陽】属性を選び、魔法陣内をキラキラとした粒子で飾る。

 子供たちには、これこそが俺の魔法だと錯覚して見えるだろう。

 ついでに【空間指定】からの【浄火】を紛れ込ませ、子供たちの体や衣服の汚れをこっそり清めておいた。そう短くない時間を閉じ込められて過ごしていたみたいだし、この部屋の衛生環境は良くない。あとで健康状態も調べておかないとな。


「わぁーきれー」

「そろそろ行きますので、そのまま動かないでください」


 さっきから船の揺れが激しくなっている気がしていた。あの潜水艇が抜けたせいで浸水して、沈みかけているんじゃないか?

 だとすると、あまり悠長にしている余裕もない。

 取り残される子がいないか最終確認を済ませて、魔法陣を起動させる。

 瞬時に不快なカビ臭さは消え失せ、代わりに花の香りが鼻孔をくすぐる。眼は急な光量の増加に眩むほどで、慣れるまで少しかかりそうだ。


「はい、到着しましたよ」

「えーもうー?」

「……あれ、ここってどこだ?」

「お船のなかじゃないよー?」


 眼をしぱしぱと瞬かせたり、眩しそうに擦ったりする子供たちは、景色がまるっきり変わったのに気付くと、ざわざわと騒ぎ始めた。

 転移した先は、この日のため事前に用意しておいた村にある建物の一室だ。念を入れて二十人は転移させることを想定していたから、かなり広さに余裕がある。

 少しも揺れない床と、陽光の差し込む窓からは大海原ではなく村の様子が覗けるので、すぐに船内ではないと察したみたいだ。

 ……この後の予定は決まっているけど、まずは説明が先か。


「今から説明するので、落ち着いて聞いてください」


 外に飛び出しかねない子供たちをどうどうと鎮めて、俺が何者なのか、なぜ助けに来たのか、ここがどこなのか、といった気になるであろう情報を丁寧かつ、わかりやすく教えてあげた。

 続けて今後に関してどうするのかは相談しながら決めて行くことと、もし元の世界へ帰りたいのなら一緒に探すことを約束する。

 少しでも安心して貰えたら、そう考えて言葉を選んだのだが……。


「やだ……かえりたくない」

「魔法使いのおねえちゃんと一緒がいいー」

「おれもー」


 意外な反応が返って来たので驚きつつも理由を尋ねてみると、ゆっくりとだが教えてくれた。

 どうやら召喚されたのは元の世界に居場所がなかったり、あるいは不遇な扱いを受けていたりと、特殊な事情を抱えている子供たちばかりだったのだ。

 これは商家連合国に雇われていたやつらも同様らしく、そういった異世界人を対象に召喚していたのだろう。

 そのため子供たちも部屋に閉じ込められるのはイヤだが、この世界へ連れて来られたのは気にしてないどころか、むしろ喜んでいるという。

 同時期に召喚された仲間意識からか親しい友達が多くできたのも、帰りたくない理由のひとつみたいだな。

 ちょっと予想外だけど、前向きに考えれば不幸中の幸い……どころか、子供たちにとっては幸運そのものらしい。

 よほど元の世界で辛い目に遭っていたのだろう。


「……なあ、オレらも魔法って使えるようになれるのか?」

「あ、ボクも魔法が使えるかな?」

「わたしもー、まほー」

「まほう使える?」


 ひとりの少年の質問がきっかけとなって、一斉に声が飛び交う。

 それぞれ別の異世界出身でも、魔法が使える世界はそうそうないのか、魔法が使えるかもと期待しているようだ。


「そうですね……努力すれば不可能ではないと思いますよ」


 実際のところ可能かどうかは不明だったが、インテリジェンス・アイテムを装備すれば間接的に魔法を使えるようになるだろうし、今から心構えをさせておくのも悪くないはずだ。

 予想した通り、それを聞いた子供たちは、やったー! がんばるー! と口々に喜びを露わにしていた。

 とりあえず、村での生活を拒否する子はいないとわかって安心したよ。


 ただひとつ気になっているのが、異世界人を召喚する道具というのは、なんらかの条件を付けて選べるのか、という点だ。

 もし想像通りなら、異世界で虐げられている幼女すらも救える可能性があるワケだが……さすがに高望みし過ぎか。

 それこそ、まさしく【強欲】ってものだな。

 だいたい俺はまだ、この世界すべての幼女を救っていないのだから、よそ見している余裕はない。

 堅実に、まずは目の前の幼女からだ。

 というかヴァイスたちが、とっくに破壊しているかも知れないんだよな。

 こっちは一段落したし、ちょっと連絡してみよう。




 子供たちの世話は事情を説明してある騎士に任せて、俺は少しだけ席を外す。

 外に出て開けた場所に移動してから、空を仰ぐ。

 そうする必要は特にないけど、なんとなくこうすると電波というか【念話】の通りが良くなる気がするのだ。

 周囲に人気もないことを確認したところでヴァイスとの連絡を試みる。


「ヴァイス、聞こえますか?」

『無論です。なにかご用命でしょうか師匠』


 いつものように即座に返答してくれるヴァイス。

 とはいえ、ヴァイスは例え戦闘中でも俺を優先しそうな危うさがあるので、まずはゆっくりと話せる安全な状態かを確認しておかなければならない。 


「そちらの状況を聞きたいのですが、今は大丈夫ですか?」

『はい。すでに商家連合国を脱出しています』

「おお! ということは作戦は?」

『申し訳ありません。一部の破壊に留まりました。召喚機能は完全に失われましたが、いずれ修復される懸念が残ります……」


 普段から感情が薄い口調のヴァイスだが、今回はどこか悔しそうに話している様子が脳裏に浮かぶ。

 完璧に作戦を遂行するつもりだったのに、失敗して落ち込んでいるのだろう。


『今回は我らの素性を隠し通すことを重視しての侵入でしたが、完全破壊を望まれるのであれば再侵入を……』

「その必要はありませんよ。ひとまず召喚を止めたのですから良くやったほうでしょう。細かい話はまた今度聞かせて貰いますから、気を付けて戻ってください」

『はっ、これより帰還します』


 残念ながら完全破壊とまでは行かなかったみたいだけど、召喚を阻止するという目的を一応は果たせたのだから十分な成果だ。

 戻ったら落ち込んでそうなヴァイスを労ってあげよう。ついでにクレハ……はヴァイスから声をかけてあげるよう言っておくとしよう。

 ついでだ、ルーゲインにも連絡してみるか。

 無事だろうけど、ちゃんと皇子を逃がせたのかは気になる。


「聞こえますかルーゲイン」

『ああクロシュさん、こちらの状況をお聞きしたいのでしょうか?』

「その様子では、無事だったようですね」


 大して心配はしていなかったけどね。


「それで、皇子はどうなりましたか?」

『あの後すぐに潜水艇へ乗せて逃がしましたよ。しばらく様子を窺っていましたが無事に海賊船まで戻り、そのまま船で行ってしまいました』

「追手は?」

『僕が幻覚を施しておいたので、追跡は不可能でした。それに商船が沈みかけていたので、もうそれどころではなかったでしょうけど……』


 やはり沈んだのか。船って高そうだな。

 まあ、でもあれは妖怪ぬるりひょんが悪い。あいつが変に潜水艇を攻め立てるから、あんなことになったのだ。

 恨むなら味方を恨んで欲しいね。

 しかし意図せずに船を沈めて証拠隠滅が現実となってしまったワケだが、まあ俺のせいじゃないし、ルーゲインも特になにか言うつもりはなさそうだ。


『ああ、それからゲンブさんに子供たちの無事を連絡したところ、約束通り保護している子供たちも村へ移送したいと言っていましたよ』


 仕事が早いな。こっちから説明する手間が省けて助かる。


「わかりました……ところで、私の持つ転移の魔法陣を使って一度に移動させるという話でしたが、肝心の魔法陣はどうしますか?」

『どういう意味です?』

「ですから、こちらの村に出口としてひとつ設置しても、もうひとつの入口をゲンブの隠れ家に設置しなければならないのですが」

『あ、そうですね……』


 なにも考えてない、というより盲点だったようだ。

 普段から自由に使っているのは俺だけだから仕方ないというか、ぶっちゃけ俺がもっと早く指摘しておくべきだったな。

 でも方法なら、とっくに考え付いている。


「では庭園でゲンブと会って、魔法陣が描かれた布を直接渡しましょう。これが一番早いと思います」

『それが残念ながら、あの場所で物の受け渡しはできないのです』


 初耳なんだが?


『隠れ家の場所を教えて貰い、クロシュさんが飛んで行くという手段しかなさそうですね……苦労をかけてすみませんが』

「待ってください、もうひとつ方法があります」


 俺には幼女たちと打ち解けてきゃっきゃうふふ遊ぶ仕事があるのだから、遠くまで出張しているヒマはない。

 そこで閃いた。これなら、ほんの数十分もあれば終わるはずだ。

 今度こそ、これが一番早いと思う。


「庭園でゲンブに魔法陣の図形を教えて、現実で描かせましょう」

『それは……しかし、いいのですか? 貴重な物なのでは?』

「もちろん使い終わったら焼却して貰います。下手に残して悪用されても困りますからね。ゲンブの記憶には残りますが、そこは心配いらないでしょう」


 幼女を保護しているゲンブの人柄もそうだけど、あの図形を完璧に覚えておくのは不可能に近い。

 何度も見本を参考にして、やっと一枚を用意するのが関の山だ。


『では庭園へ来て貰うよう僕から伝えますよ。日時は……』


 お互いの都合を考えて時間帯を調整するためルーゲインが仲介を務める。

 そういう役が妙に似合うんだよね。

 六人もの管理者を集めて、曲がりなりにもまとめていたのだから、元から幹事やら司会といった仕事が得意なんだろう。

 苦労人ポジションとも呼べるので、俺は絶対にやりたくないな。




 ひとまずルーゲインからの連絡待ちとなる間、俺は子供たちのところへ戻る。

 なるべく人当たりの良い騎士に任せたとはいえ、見た目は屈強な男だ。怖がって泣きだすかも知れない。

 そう心配して足早に向かうと、どうも建物の中が騒がしい。

 バタバタと走る音が響き、甲高い叫び声まで漏れ聞こえていた。

 不安が的中してしまったのか……慌てて扉を開くとそこには。


「わーい! まてまてー!」

「きゃーつかまっちゃうー!」

「こっちに逃げろー!」

「はっはっはっ、そう簡単には捕まらないぞ!」


 元気一杯に室内を駆け回る子供たちと……数名の騎士がいた。

 これは、鬼ごっこかな?

 子供も騎士も混ざって逃げ回るには室内は狭かったが、むしろその狭さが子供の体力でも追いかけるのにちょうど良さそうだ。

 さすがに騎士側も、本気で逃げたり追ったりしてないからな。

 ほっと安心したの束の間で、急に騎士のひとりが振り返る。


「あ、こ、これはクロシュ様……失礼しました」


 と、そこで俺に気付いた騎士たちが一列に整列し、乱れた服装を整える。

 ……ちょっと待て。いきなり緊張感を漂わせるな。子供らがいったい何事かと動きを止めて眺めているのに、そんな謝罪をしたらどのように映るのか。

 答えは、これだ。


「おじさんたち、わるくないよ!」

「騎士のおっちゃんたちは一緒に遊んでくれただけなんだ!」

「おこらないであげて!」


 一気に悪者みたいな扱いにされて軽くへこむ。

 俺、なにもしてないのに……。

 だがここで黙っていても事態は好転しないだろう。

 なんとか挽回しなくては!


「私は怒っているワケではありませんよ。ただ、なにをしていたのか、とお聞きしたかっただけです」


 なるべく柔らかい口調を意識したのだが、なぜか静まり返ってしまう。

 いや違うから!

 怒っている人ほど怒ってないって言うけど、そういうんじゃないから!

 お願いだから信じて!


「あの、本当に怒っていませんから……」

「そ、そうでしたか。すみません、気に障ってしまったのかとつい……」


 なんだか目頭が熱くなり、俯きながら言葉を繰り返したら、どうにか理解してくれたようで騎士たちは肩の力を抜いたようだ。

 一方で子供たちも安堵したようにお互い顔を見合わせている。

 誤解が解けたようで良かった。

 気を取り直して……。


「こほん。それで、先ほどのはいったい?」

「ええ、実は子供たちと話している流れでそのように……」


 詳しく聞けば、騎士たちも召喚された子供たちの不遇さを知り、さらに友達と鬼ごっこをした経験がないとも話したそうで、ならばと屋内で軽くやってみようと提案したのだとか。

 初めての鬼ごっこに大喜びする子供たちに、いつしか騎士たちも童心に返りつつも手加減は忘れず、楽しんでしまったそうだ。


 それを俺に見咎められると勘違いしたのは、端的に言えば俺のミスである。

 あれこれ仕事を頼む割に、俺は騎士とまともに会話していなかったから、俺の人となりを騎士たちは知らない。

 だからノブナーガを経由して間接的に上司である俺との距離感が掴めず、結果として上司の怒りに触れないよう敏感になっていた。

 つまりはコミュニケーション不足が招いたミスだったのだ。

 これからは、もうちょっと騎士たちとも話をしようかな……。


「話はわかりましたが、なぜ屋内で?」

「クロシュ様が戻るまでは外に出すべきではないと思いまして」


 ああ、これもミスのひとつだ。


「この村は、ここに住む者たちのためにあります。ですから子供たちのためであれば、外に出るくらいなら許可を取らずとも各々の判断で構いませんよ」


 もちろん危険な場所への立ち入りや、大人を連れずに村から離れたりと、危ないことはさせないように厳命する。

 などと言ってみても実際のところ、どこまで勝手にやっていいのかは、なかなか判断が難しいかも知れないな。

 そういえばルーゲインが村に留まるとか言っていたから、村長でもやらせてみようか。細かい判断もあいつなら任せられる。

 騎士たちにも、近いうちに代理の管理者を連れて来ると伝えておく。


「さて、難しい話は終わりです! では鬼ごっこの続きとしましょうか? それも今度は外でやりますよ!」

「わーい!」

「やったー!」

「おねーちゃんもいっしょ?」

「ええ、もちろんです。あ、それから今度またお友達が増えますけど、仲良くしてくれませんか?」

「おともだちー?」

「ねーちゃんが言うんだったらオレはいいけど」

「わたしもいいよー」


 不意にゲンブが保護している子供たちが受け入れられるか心配になったけど、まるで杞憂だったな。

 幸か不幸か、こうして集まったのは心の優しい子ばかりのようだ。

 どんな過去があったのかは知らないし、知る必要もない。

 今はただ、ひたすらに笑って遊び、お腹が空いたら美味しい料理をたっぷり食べられて、疲れたら安心してぐっすり眠れる、そんな居場所を用意してあげたい。

 その始まりが、ここだ。


「それでは私が鬼をしますので、みなさんは逃げてください。ただし範囲は村全体だと広すぎるので、この広場だけです。騎士の方は子供たちが目の届かない範囲に行かないよう見張りをお願いしますね」


 それぞれから返事を受け取って、俺はカウントを始める。

 一斉に子供たちは四方へ逃げ始め、騎士たちもそれを微笑ましく見守る。

 やがてゼロまで数えた俺は駆け出した。


 さあ……合法的に幼女を捕まえられるパーティの始まりだ!

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[一言]  ロリータハントの始まりだ!
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