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プロローグ

これから宜しくお願いします。

それは突然の出来事だった。


中野一樹はつい先程まで教室で藤原俊吾や川上拓哉と雑談していた。


急に目の前が真っ暗になり浮遊感を体験したと思ったら気が付くと見たことのない部屋にいた。


一樹と一緒に喋っていた俊吾や拓哉だけでなく他のクラスメイト達も一人残らず居なくなっていた。


目の前にはスーツ姿の男性がいた。


「あのー、すみませんがここは何処なのでしょうか」


「ここは【ロッドワールド】という。この世界には君が通っていた高校の生徒達432人が召喚されている。元の世界に帰るには迷宮を攻略するしかない」


「詳しい事は説明書に書いてあるのでよく読んでおくように。ここでどのように暮らしていくかは全て君次第。では健闘を祈る」



口早にそう言うと男性は光に包まれて次の瞬間には消え去っていた。


後には呆気に取られた一樹だけが残された。


「……とりあえず状況を確認しよう」


周りを見渡すとテーブルの上に説明書があったので、椅子に座って読み始めた。





〈説明書〉



〈初めに〉


ここは神が作り出した世界【ロッドワールド】


元の世界に戻るには迷宮を攻略するしかありません。


与えられた支給品を装備して迷宮へ行き、徘徊しているモンスターを倒すことで金を稼げます。現在は地下四階にいます。


地下にいる間は他の人と接触出来ません。


自力で攻略して下さい。


この説明書は地下の迷宮についてだけです。


地上の迷宮についての説明書は0階にある街【タウン】にて販売しております。


因みに【タウン】に到着後は地下に戻れません。



〈レストルーム〉


この部屋は仮の拠点です。


初期設備はテーブル・椅子・トイレ・浴室・ベッド・キッチン・タンスです。


必要な物は商店にて購入出来ます。



〈戦闘〉


基本的にロッドと呼ばれる棒状の物を用いて魔法を発動させモンスターを倒します。


ロッドにはレベルがあり、レベルが高くなる程性能が向上します。ロッドには属性があるので注意して下さい。


魔法を発動させる際にはロッドの保有ポイントを消費します。保有ポイントを回復するには《チャージ》というスキルが必要です。


支給品に習得方法についての説明があるのでよくお読み下さい。



〈支給品〉


・ファイアーロッド(レベル1)一本

最大保有ポイントは50です。

発動出来る魔法は二種類です。【登録所】で選択しておいて下さい。


・初期防具一式

装備の仕方は取扱説明書を参照すること。


・治療薬(小)三個

傷口に塗ると即座に塞がっていく。


・修復薬(小)三個

ロッドの損傷部分を修復する。


・火の石(小)三個

ファイアーロッドの保有ポイントを50回復する。


・財布(現金10000円)


・道具袋(小)

質量や体積に関係なくアイテムを五十個収納できる。


・スキル《チャージ》習得方法

回復させるロッドを右手に、消費する石を左手に持った状態で《チャージ》と唱えるだけである。



〈地下迷宮〉


光源がないので明かりを用意する必要がある。


迷宮の構造が変化することはない。


別の階に行く方法は転移装置を探し出すしかない。





「……よく分からんが【タウン】を目指して行けば良いんだな。……それじゃあ楽しみつつ死なないように頑張るか」


突然の出来事に戸惑っていた一樹だが、この世界を楽しむことに決めたのだった。





初めて見る防具に悪戦苦闘した一樹だが、漸く動きに慣れたため【登録所】に向かう。


説明書を読む限りでは登録したいロッドを機械に差し込むと、ディスプレイに選択できる魔法が表示されるようだ。


実際にやってみるとディスプレイにいくつかの魔法が表示された。

〈単発型〉一回10ポイント消費

・ファイアーボール:飛距離△ 威力△ 精度△ 速度× 攻撃範囲△

・ファイアーアロー:飛距離▲ 威力× 精度▲ 速度△ 攻撃範囲×


〈連射型〉一弾1ポイント消費 弾数を指定する

・ファイアーニードル:飛距離× 威力× 精度△ 速度▲ 攻撃範囲×


〈範囲型〉一回20ポイント消費

・ファイアーブレス:飛距離× 威力× 精度△ 速度× 攻撃範囲▲


〈防御型〉十秒10ポイント消費

・ファイアーウォール:一辺一メートルの壁が出現


〈支援型〉一時間10ポイント消費

・ファイアートーチ:周辺を明るく照らす


評価:×<△<▲


「迷宮内は暗いから一本はファイアートーチ専用にする必要があるしなぁ。」


「ファイアーロッドをもう一本用意したら何を登録しようか。……威力重視のファイアーボールに防御のファイアーウォールかな。それに回復薬とか火の石も用意しないと」


いくら面白そうだと思っても自身の命を危険に晒す人がいるはずない。


一樹も例に漏れずに安全性にばかり傾倒するのも仕方がないことだろう。



因みにファイアーロッド(レベル1)は一本3000円、回復薬(小)と修復薬(小)は共に一個300円、火の石(小)は一個500円である。





最終的な一樹の装備品はこうなった。


ファイアーロッド(レベル1)《ファイアートーチ》

ファイアーロッド(レベル1)《ファイアーボール》《ファイアーウォール》

火の石(小)十個

回復薬(小)七個

修復薬(小)五個

初期防具一式

現金1700円

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