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02ダンジョン

「それは痛いだろう、『回復魔法』」

「えみかちゃん、『回復魔法』使えたん。どうやって覚えるの?」


「うーん、例えばしおれた花なんかに元気になってと願うと『回復魔法』ができる」

「僕、花とってくるわ!!」


 そうして学校が責任問題とかなんとか揉めてる中、僕はしおれた花をとってきて元気になってと願いをこめた。そうすると最初は上手くいかなかったが、その日が終わるまでにはしおれた花は元気になった。僕は『回復魔法』を覚えた。やったぁと僕が浮かれていると名前を呼ばれた。


「大橋忍くん、職員室に来なさい」


 僕は素直に職員室にいった、そうしたら君を信じなくて悪かったとか、警察沙汰にするのは勘弁して欲しいとか言われた。ちょっとムカついたから僕はこう答えた。


「警察、結構。全部よく調べて貰いましょ」


 先生達は悲鳴を上げたが僕の知ったことではなかった、それよりも僕は次は何のスキルを身につけたら最凶の忍者になれるだろうかと考えていた。そうやな次はやっぱり『幻術』やなと僕は思いついた。それからしばらく警察が学校のことを調べていた、僕も話を聞かれた。


「忍、学食に行かないか?」

「そらええな、えみかちゃん」


「最近私は学食のチャーハンにハマっている」

「そなの、ほな僕も食べてみよ」


 学食のチャーハンは確かに美味しかった、僕もハマってしまいそうだった。さてそんなことより『幻術』や、これは幻を見せるスキルやけど習得の仕方が分からなかった。ネットでも調べてみたが、誰かを驚かせたいという時にできたとあった。僕の目標はでっかい手裏剣でも投げつけて相手を驚かすことだった。それを『幻術』は可能にするのだ、普通に高校生活をおくりながら、僕は『幻術』に挑戦し続けた。それをみていたえみかちゃんが僕をダンジョンに誘った。


「忍、お前そこそこ強いだろ。一緒にダンジョンに行こう」

「そんなことより僕は『幻術』を覚えんと」


「ダンジョンならお前の忍術も使いたい放題だぞ」

「行くに決まってるやろ、えみかちゃん」


 こうして僕はダンジョンに行くことにした、服も靴も真っ黒で僕は現代の忍者を気取っていた。えみかちゃんは普通に着物に袴とブーツそれにプロテクターをつけていた、そして僕にもつけろと言った。なんでもこのプロテクターが一度だけなら『シールド』はって攻撃を防いでくれるそうだ。


「それじゃ、忍。行くぞ」

「ああ、僕の華麗な忍術を見せたる」


 そうしてダンジョンを歩いているとコボルトの群れがやってきた、僕は火遁の術で焼き払った。えみかちゃんをみてみると日本刀でコボルトを次々と切り刻んでいった。凄い、忍者も刀を使うから後で教えて貰おうと僕は思った。そうやってコボルトたちを始末して魔石を拾いながら進んだ。するとキングコボルトというか、でっかいコボルトが現れた。火遁の術でも表面しか焼けない、えみかちゃんは日本刀でそのでっかいコボルトの足を断ち斬って転ばせた。僕は水遁の術でコボルトの頭を水で覆い息ができなくした。その間にえみかちゃんは残りの手足を切り落としていた。そうしてでっかいコボルトを倒したら、このダンジョンはクリアだった。魔石も忘れず持ち帰ってハンターギルドで売った。全部で三十万になった、えみかちゃんはプロテクター代だといってそのうちの十万をとった。残りの二十万は山分けして十万ずつ貰った。


「はぁ、ダンジョンはこんなに金になるんや」

「忍、そうだぞ。だからまたダンジョンに来よう」


「えみかちゃんの頼みなら断れんな」

「次のダンジョンでも忍の忍術を楽しみにしてる」


 忍術を楽しみにしてるなんて言われたら、僕としては頑張らんといけない。そういえば『幻術』だが僕は父さんと母さんを驚かそうと『幻術』で幽霊を作ろうとした。だがなかなか上手くいかなかった。このスキルも習得するには時間がかかりそうだった。まぁ、ぼちぼちやっていくかと思って、焦らないで落ち着いていた。翌日、学校はまだ警察がいろいろ調べているみたいだった。僕はごくろうさんと思いながら、自分の席で『幻術』の練習をした、手のひらサイズの手裏剣を作り出そうとしたが、やっぱりなかなか上手くいかなかった。僕は先生の講義を聞きながら、あの頭に手裏剣が刺さったら面白いなぁと思てた。そうしたら先生の頭に手裏剣が突き刺さった、近くにいた生徒たちは悲鳴をあげた。当の先生はきょとんとしていた、やった僕は『幻術』が使えるようになった。


「やったぁ、見てや。えみかちゃん」

「うん、見た。だが早く消さないとパニックが起きそうだぞ」


「ほな、消そ」

「消えたな、皆がポカンとしている」


 こうして僕は完璧に『幻術』を覚えた。さて次はどんなスキルを忍者は覚えるものだろうか。いろいろ考えてみたが僕には分らなかった。それでえみかちゃんに相談した。


「そうだな、『壁走り』なんか。忍者っぽくないか?」

「壁を走る忍者、それや。僕は『壁走り』を覚えるで」


「それじゃ、ダンジョンに行って試そう」

「ああ、楽しみや」


 そうして僕らはまたダンジョンに行くことにした。装備は前回と大体同じやった。このダンジョンという奴は至る所にあってモンスターが中にいる、確認されてる限り縄文時代には既にあったらしい。本当に不思議な場所だが今では当たり前になっている。僕はダンジョンの秘密を探すのも面白そうやと思った。そうしてえみかちゃんとダンジョンにはいったら、ゾンビのダンジョンだった。えみかちゃんは日本刀を汚すのを嫌がったが、敵が来るんやからどうしようもなかった。僕は火遁の術でどんどんゾンビを燃やしていった。えみかちゃんがその魔石をしっかり拾っていた。ふいに襲い掛かるゾンビをえみかちゃんは日本刀で真っ二つに斬り裂いた。僕は『壁走り』を練習しながら敵に立ち向かっていた。


「なんや、この『壁走り』って難しいわ」

「簡単に覚えられても面白くないだろ」


「そうなんやけど、壁を走るってむずいわ」

「そろそろボスだ、リッチみたいだな」


 そうして現れたボスは厄介だった、魔法をつかってこっちを攻撃してきた。僕は魔法を避けてリッチに斬りかかった。だが骨と骨の間をすり抜けただけやったので飛び下がった。えみかちゃんがリッチの攻撃を体を覆う膜で防いで日本刀で斬りかかった、そうしてえみかちゃんはリッチを切り刻んでしまった。こうなるとリッチも復活できないみたいだったので僕らの勝ちやった。


「えみかちゃん、さっきの攻撃を防いだやつはなんや?」

「あれは『防御魔法』だ、お前も覚えるといい」


「うん、僕は『壁走り』と『防御魔法』を覚えるで」

「さぁ、魔石を持って帰ってハンターギルドで換金しよう」


そうして持ったかえったゾンビの魔石は全部合わせても一万円だった、だけどリッチの魔石が二十五万もした。山分けして十三万の稼ぎだった、それに僕は今後の課題も分かったので大満足だった。それから僕はえみかちゃんに聞いてみた。


「なぁ、僕も刀使うんやけど教えてくれへん」

「私にできる限りのことは教えてやるぞ」


「えみかちゃん、日本刀の使い方が上手いから楽しみやわ」

「そう褒めるな、私もまだまだなんだ」


 そうして僕はえみかちゃんと一緒に、刀の師匠だというえみかちゃんの祖父に教えてもらった。僕の刀は短いから接近戦に向いていた、えみかちゃんとも何度も木剣で試合をしてみた。少し刀のコツが分かったような気になった。そうして僕は『壁走り』を練習しながら帰り、『防御魔法』の練習方法もしっかりと聞いた。木にロープでクッションを吊るす。そしてそのクッションを押して戻ってくる時に『防御魔法』を使う。単純な訓練だったけれど、これがなかなかできなかった。

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