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第四話:道草と共闘

ヒルトは、クレハに手を差し伸べたまま、静かに待っていた。クレハは、その手を払いのけたい衝動に駆られたが、彼の言葉が脳裏を巡る。「お前の魔法と、俺の剣。…悪くない組み合わせだ」。


「なによ、悪くないって。私がいたから、君は助かったんでしょ」


クレハは、そう強がりながらも、結局、ヒルトの手を取った。彼は、クレハを軽々と立たせると、彼女の双剣に視線を落とした。


「その剣、使い慣れているようだな」


「当たり前じゃない! 私は日の本魔女学院のエリートよ! 剣も魔法も、完璧なんだから」


クレハは、そう言って胸を張った。すると、ヒルトは少しだけ笑い、奥へ向かって歩き始めた。


「待ちなさいよ!」


クレハは、慌ててヒルトの後を追った。彼女は、ヒルトがなぜこの遺跡にいるのか、どうしても気になった。


「ねぇ、君はなんでこんなところにいるの? 借金返済? それとも、ただの探検?」


「道草だ」


ヒルトは、たった一言でそう答えた。


「道草って…! こんな危険な場所で、どういうことよ!?」


「…旅の途中だ。ただ、目的地は決めていない。面白そうなものがあれば、寄り道する。それだけだ」


クレハは、ヒルトの返事に呆れ果てた。しかし、その時、二人の前に、再び魔物の群れが現れた。


「ちっ、面倒だな…」


ヒルトは、そう言って大剣を構えた。


「ふん。さっきの借りは返してもらうわよ!」


クレハは、そう言って、麻痺の魔法を双剣に宿らせた。


二人の息は、まるで長年連れ添ったパートナーのように、ぴったりと合っていた。クレハが魔法で魔物の動きを止め、ヒルトがその隙に一撃で仕留めていく。それは、力と技が融合した、美しい連携だった。


「どう? 私と君の組み合わせ、最高でしょ?」


クレハは、得意げに言った。ヒルトは、クレハの言葉を否定しなかった。彼は、静かに頷くと、再び奥へと進んでいった。

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