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37話:決闘の提案

火竜の怒りの炎が、牧場全体を包み込もうとしたその時、結衣は、一歩前に進み出た。


「火竜さん! 待ってください!」


結衣の言葉に、火竜は、一瞬だけ、動きを止めた。


「ここで戦えば、あなたも、エルフと同じになってしまう。…ここには、あなたと同じように、卵や子供を抱えるモンスターがたくさんいる。彼らを、傷つけるつもりですか?」


結衣の言葉に、火竜は、怒りの炎を揺らがせた。彼の心には、家族を失った悲しみと、怒りがある。しかし、無関係な命を奪うことへの葛藤も、また存在していた。


「ならば、どうしろというのだ?」


火竜は、そう尋ねた。


結衣は、この機会を逃さず、提案した。


「この近くに、まだ誰も住んでいない、未開拓の土地があります。そこで、私と決闘をしませんか?」


火竜は、結衣の言葉に、驚きを隠せないようだった。


「…私と、お前だけで、か?」


「はい。そして、私には、あなたと、一つ、約束をしてほしいことがあります」


結衣は、そう言って、静かに、しかし力強く続けた。


「もし、私が勝ったら、あなたは、この牧場を、そして、ベルを許してほしい。そして、未開拓の土地の領主として、私と一緒に暮らしてほしい」


結衣の言葉に、ハクロとベルは、驚きを隠せないようだった。しかし、結衣の瞳には、一切の迷いがなかった。


「…もし、お前が負けたら?」


火竜は、そう尋ねた。


「私が負けたら、ベルを、あなたに差し出します」


結衣は、そう言って、静かに、しかし力強く、火竜の瞳を見つめた。


火竜は、結衣の覚悟に、感銘を受けた。そして、彼は、結衣の提案に乗ることに決めた。


「いいだろう。…だが、後悔はするなよ、日の本の女王」


火竜は、そう言って、空へと舞い上がった。



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